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はじめ通信9−0926
都立浮間公園の酸欠防止のための水循環装置が設置されました
住民や中川区議とともにそねはじめ2年来の要望実現

●2007年、魚の大量死による腐敗臭問題で対策を要望した浮間公園の酸欠問題で、都議選前の6月に、そねはじめ前都議と中川区議とで調査したとき計画段階だった都の対策工事が、9月から始まり、9月26日までに水循環装置が設置されて稼動開始されました。(はじめ通信9-0616参照)

●公園近くの住民Kさんからの連絡で、そねはじめ、中川区議が26日に現地調査したところ、ちょうど委託を受けた専門業者が、ウエットスーツを着て、装置の稼動状況を点検しているところでした。(写真参照)

●事業者の話によると、8月末に準備を開始し、9月15・16両日に装置を2箇所水中に設置し、断続的に稼動させ、順調なら10月からは、24時間連続で稼動させるとのことでした。

●装置の原理は、はじめ通信9−0624でお知らせしたとおり、浅い水底に微細気泡発生装置を据えつけ、細かい泡を発生させて、水中に酸素を溶け込ませていくというものです。
 ただ、今回の調査で分かったのは、水中の気泡発生は、水平方向にかなりの勢いで吹きださせ、その勢いで、池全体の水が、反時計回りにゆっくり対流するように2箇所の気泡発生装置が働いていることでした。
 これが順調にいけば、池の水が、対角線状に置かれた2箇所の循環装置をゆっくりめぐりながら、次第に池全体に酸素が行き渡っていくことが可能になるでしょう。

●作業していた業者の話では、1基の装置でカバーできる水量が約5万トンなので、池の面積3・8ヘクタールで水深2メートルとして、7・6万トンの水量を、2基の装置で循環できる計算だが、浮間池が浅く広いため、循環が確実に行なわれるには、あと2箇所ふやし、計4箇所に循環装置を置けば、より効果が高いとのことでした。

●あまり暑くなかった今年でも、9月の作業に入る頃は40センチメートルぐらいの大きなコイが10数匹、浮いていたとのことです。
 循環装置が本格稼動する10月からはだんだん寒くなり、この装置がなくてもアオコの被害はおこりにくくなります。
 来年の初夏から真夏にかけて、装置が本領を発揮して池の酸欠やアオコの発生が本当に抑えられるかどうかの状況を見れば、効果がはっきりするとの話でした。

●特許をもっている企業秘密が詰まったブロアー(気泡)装置と電源装置の内部を、お願いして見せていただきました。(右写真)
 都立公園では初めての試みですが、関西ではかなり実績があり、「関西の方がこういう環境問題に財政を使っている」とのことでした。

●近隣住民と共に、アオコや魚の酸欠死対策を求めてきた運動が、とりあえず実を結んだものですが、今後も装置の効果を注目しながら必要な対策を提案して行きたいと思います。

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