レオン(Leon)の街へ着いたのは、昼過ぎ。タクシーおじさんオススメ(知り合い?)のレストランへ連れて行ってもらう。
カテドラル近くのレストラン、イタリアン・ピッツァ(ITALIAN PIZZA)。
広くてちょっと古めで、イタリアンっぽい感じではないんだけど、とっても感じのいいおじさんがいた。
タクシーのおじさんオススメのファヒータス・デ・ポジョ(Fajitas de Pollo)を2人とも注文。
鶏肉料理なんだけど、どんなんだったか?写真撮ってなかったので忘れてしまった・・・。
それと、水と食後のコーヒーも。私だけは、それプラス地元ビールBRAHVAを頼んで、全部でC$229(1,700円強)。
タクシーおじさんの分も払うことになったけど、まぁチップ代わりということで。
余談ですが・・・
タクシーのおじさんの、内戦等の苦難を乗り越え刻まれただろう顔のシワが、とても味のある笑顔をつくり出しているように
感じていた。
ということで、テーブル向かいに座ったタクシーのおじさんを、ちょうどいい機会なのでBRAHVAビールとともに撮った。
なんか味のある笑顔でしょ?(右写真)
ここで大まかに歴史紹介。
ニカラグア第二の都市レオン(Leon)は、レオン・ビエホが噴火と地震に破壊され、
この地に都を移してから1851年までの200年以上、首都として栄えた。
その後、保守派のグラナダ、自由(革新)派のレオンとで内戦勃発。
それを機会に侵入してきた米国軍をバックに政権が次々と変わっていったものの、
1933年のアウグスト・セサル・サンディーノが指揮する祖国解放の戦いで、米国は軍撤退、やっと自由を勝ち取った。
それも束の間、サンディーノは国家警備隊隊長となったアナスタシオ・ガルシア・ソモサに秘密裡に処刑され、
その2年後にソモサ一族が政権を奪い取ってしまった。
1961年にはサンディーノの理想を継承・発展させるため、青年グループが
サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)を結成し、
1972年に起こった大地震で世界中から寄せられた援助を着服、復旧事業独占、弾圧的軍政を行っていたソモサ一族に対して、
農民、労働者、企業家と組んで反ソモサ勢力が誕生した。
追い詰められたソモサ一族は1979年に逃亡し、米国へと亡命した。
残された16億ドルの国家債務の再建のため、国家再建委員会が発足され、かなり成果を上げていた・・・が、
1981年ごろから、米国(レーガン大統領)が経済援助を停止し、なんと!反サンディニスタ勢力へ資金援助をし始めた。
それにより、旧ソモサ軍を主力とする反サンディニスタ武装組織(コントラ)が、
米国の支援を受け、ニカラグアへ侵入。
コントラとの戦いにより、ニカラグアでは3万人の死者、労働賃金9割低下、ほとんどの家庭では日に1度しか食事できないという
状況に陥ってしまった。
これによりサンディニスタは、1990年にコントラとの停戦条約を結んだ。祖国を思ってのこと。
なのにその後は、反サンディニスタの政権となり、米国、欧州、日本が援助を開始し、今に至っている。
結局のところ、米国が内戦の後押しをし、祖国のために頑張ってた人たちをないがしろにしたのは許せるものではない。
と言うことで、私をはじめ反米の感情を持ってしまう人が多いのは、いた仕方ない?
ちなみに中南米に来ている米国人も反米者が結構いるみたいだし・・・。
レオンは、サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)の本拠地となっており、
今はソモサ将軍の撃たれた家を事務所として使っている。
それにしても、内戦中に”ゲリラ”として世界に名を馳せたサンディニスタだけど、
そう広めたのは米国じゃないかと思う・・・米国が支援したコントラの方が”ゲリラ”じゃない?
事務所傍には英雄記念館があり、革命に命を捧げたサンディニスタ戦士の写真などが
多数展示しているそう。
訪れてみたかったんだけど、タクシーのおじさんが内戦時代を思い出してつらいんじゃない?とか、おじさんが
反サンディニスタ派かも?とか、変に気を回してしまった私・・・行きたいと言えなかったなぁ。
タクシーのおじさんに行きたいと言ったのは、教会。200年もの間、首都として宗教の中心でもあったので、
素晴らしいものが建てられているとのこと。
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中央の通りの突き当たりにあるカルバリオ教会(Iglesia el Calvario)
。左側の家の壁には弾痕が残っている。アップで見てみて。 |
カルバリオ教会の壁画彫刻がキレイ。アップで見てみて。 |
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カルバリオ教会内部の天井の装飾もキレイ。 |
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カルバリオ教会から見た眺め。これが、中央の通り。中央左奥に見えるのはカテドラル。 |
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1746年から約100年もの歳月を費やされて造られた中米最大規模の
カテドラル(Catedral)。ニカラグアの国民的詩人ルベン・ダリオも
ここで安らかに眠っている。 |
カテドラルの傍にある学校。どうりでカテドラル前の中央公園では
たくさんの制服を着た生徒(高校生ぐらい?)を見かけた。 |
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カテドラル前の中央公園のサイドにあった建物。教会か修道院かそんな感じ。
公園内は屋台とかあって賑わっていた。 |
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”レオン”とは”ライオン”の意。レオンの象徴がカテドラルの前に2頭対でいた。
上写真中をアップすれば、ライオンの位置がわかる。 それにしても表情が素晴らしい! |
中央公園にそびえていた石像。”MAXIMO JEREZ”って書いてあったけど?人の名前?
日本語に直訳すれば”最高のシェリー酒”って意なんだけど・・・? |
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1701年に建立されたレコレクシオン教会(Iglesia de la Recoleccion)
。外壁装飾がすばらしいんだけど・・・全景写真撮るには電線が邪魔! |
教会はまだ他に3〜4つあったのだけど、タクシーのおじさんオススメしか見れなかった。
夕方までにマナグアに帰るということで、あまりゆっくり散策できずにレオンを出発。
レオンには、まる一日滞在して、教会散策するのもいいかも?
ゲリラの本拠地と言えども、首都マナグアより安全な街と感じたんだけど?
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