サン・ペドロ火山を望む  サン・ペドロ・ラ・ラグーナ村を去って、今度は、サン・ペドロ火山沿いにぐるりと回った反対側の村 サンティアゴ・アティトラン(Santiago Atitlan)へ向かう。 所要約30分
湖畔最大のインディヘナ(先住民)の村だそう。桟橋がパナハッチェル並みに並んでいるけど、家並みがそんなにないなぁ〜 と思ってたら、教会のある村の中心部は、桟橋から歩いて15分〜20分ぐらい?のところにあるらしい。 桟橋で船を待つ先住民たち

 仲良くなった欧米人男女はボートの中で、早速買ったパンを食べてて、私にも勧めてきたけど、私も買ったし、今はいらないと断る。 船から下りて、また1時間のフリータイム。
欧米人男性がその食べかけのパンの袋を持ったまま歩いていたら、小さな男の子が駆け寄ってきて、そのパンを指差して、 ちょうだいと言ってきた。彼がその男の子に食べかけのパンを差し出したら、奪い取るようにして持ち去って行った。
もしかして、ここには食べ物にありつけない子供たちがいる?とふと思ったけど、そのときはあまり深く考えなかった。

 桟橋付近には、観光案内所みたいなところもあり、脇には公衆トイレもあった。 この公衆トイレは、4〜5部屋(?)あって、なんと水洗式!なんだけど、水は流れない・・・。 外の大きな樽に溜まった雨水をオケで汲んで自分で流す・・・って、水洗レバーの意味ないじゃん。
ついでに言うなら、電気がなくて薄暗いし、手洗い場の水道蛇口をひねっても、水は一滴も出てこない・・・って、手も洗えない。 まぁ、用は足せるので、贅沢は言わないけど・・・こんな期待を裏切るような状況をわざわざ作らなくてもいいのにねぇ。

 桟橋からの道沿いには、食べ物の屋台や、民芸品屋台が並んでいて、観光客や地元の人で賑わっている。
道沿いに歩きだしてすぐ、その欧米人男女とは、食べ物の屋台前で別れる。 なんとゆーか、行く先々でよく食べるしよく飲むしで、彼らの観光スタイルって、それはそれでおもしろいのかも?
私は民芸品屋台を覗きながら歩いていたんだけど、このまま行くと、教会がある中心部まではたどり着けそうにない。 うーむ、民芸品屋台を素通りして、教会や中心部の市場などを急ぎ足で見てくるかどうしようかって悩むとこだけど、 やっぱ民芸品屋台を素通りなんて出来ない。
今度アティトラン湖へ来る機会があれば、パナハッチェルじゃなくて、サンティアゴ・アティトランで泊まったほうがいいのかも? 1時間じゃ、満喫できないよねぇ。
桟橋にて 鮮やか 民芸品屋台
パナハッチェルとは桟橋周辺の景色が異なる。 黒い帽子のおじさんと若い女の子のやりとりが気になるなぁ・・・と思いながら撮った写真。 木彫りの動物面などが売っている屋台で、遠目には色鮮やか。 だけど、ひとつひとつの面を見るとキモイ・・・。しかし、なんでグアテマラにキリンがいるの?? 道沿いの民芸品屋台。ハンモック、シャツ、工芸品、織物などなど、見ているだけでも楽しい。 手前に並んでいる木彫りの動物の後ろ姿がカワイイ。


 民芸品屋台では迷いに迷って、結局何も買えないまま、時間が過ぎていってた。 ちょっと小腹が空いてきたと思ったら、ちょうどお昼時。 何を食べようかとふと目に入ったのが、トウモロコシを炭火で焼きながら売っている子供。
実は、グアテマラ式焼トウモロコシの食べ方というのがあって、それがまたウマイ! ということで、焼トウモロコシが食べたくなってきた。子供のところへ行って、「いくら?」と聞くと「Q3(50円弱)」。 「1個ちょうだい」と言って、キレイに焼けてるものを選ぶ。

 お皿代わりにトウモロコシの皮を使い、焼いたトウモロコシをのせて渡す。 それに、半分に切ったレモン(ライムのように小ぶりなレモン)の切り口に塩を付けたものがついてくる (写真あり)。 塩の付いたレモンを焼トウモロコシにぎゅっぎゅって押し付けながらすり込んでいく。
そう、日本で言えば、”醤油”ってとこだろうけど、グアテマラでは、”塩レモン”。 ぎゅっぎゅって押し付けながらすり込むので、もし日本でやるなら、 甘くてジュクジュクっとしたスイートコーンより、実のしっかりしたトウモロコシの方がオススメかな?

 湖が見渡せる広場の土手に座り、塩レモンをすり込みながら、かぶりつく。おいしい! 結構お腹に溜まるけど、残したらもったいない気もする。 んーでも、端は生焼きっぽい感じだな〜と、両端に実を残した状態で見つめていると、すかさず小さな男の子が来て手を差し出す。
「え?これ?」って、食べかけのトウモロコシを差し出すと、その子は私の食べかけのトウモロコシをとって、かぶりつきながら 走り去っていった。その子の行く先を見ていたら、もう一人の子供が彼のトウモロコシを狙って追いかけている。 両端にしか実がついてなかったはずなんだけど、その子はずっとしゃぶり続けてる。 「・・・。」
あの小さな男の子は、私が焼トウモロコシを食べているところをずっと見ていて、あと少しってところを見計らって 来たって感じなのかな?
それにしても、 最初からお金や物を乞うのではなく、あえて残り物をもらって食べるっていう子供たちは初めて だったので、ちょっとびっくり。 どういう境遇の子供たちなのかわからないけど、そうとわかっていれば、焼トウモロコシ半分ぐらいは 残しておいてもよかったんだけど・・・。

 あっと言う間に、出発の時間だけど、ボートに乗る人ってこのとき、欧米人男女と私の3人だけ。 3人揃えば出発ってとこなんで、私らも船頭さんもお気楽と言えばお気楽なんだけど・・・。
船頭さんが、通常の周遊コースでは次はサン・アントニオ・パロポ(San Antonio Palopo)村なんだけど、 サンタ・カタリーナ・パロポ(Santa Catarina Palopo)村に連れて行ってあげるよって言った。 サンタ・カタリーナ・パロポのほうが、織物が美しく、船頭さん自らオススメとのこと。
ガイドブックにも、この村のウィピル(民族衣装)は、数ある湖畔のウィピルのなかで最も美しい色調をしていると書いてあった。

 サンティアゴ・アティトランからは、所要約50分。だけど、もっと短かったかな?だって、船頭さん、結構スピード出してた。
パナハッチェルから、サン・ペドロ・ラ・ラグーナへ向かうとき、波が立ってラフティング並みだったけど、それでも スピードは押さえ気味で慎重にって感じだった。
しかーし、今は、例の欧米人男女と私の3人。 ボートがポンポン弾んで、水しぶきをあげるたびに「ひゃっほー!」ってな感じで喜びまくるんで、 船頭さんもスピード上げて、波に乗って遊んでいる。 4人で盛り上がりながら、サンタ・カタリーナ・パロポには、あっという間に着いた感じだった。 アティトラン湖でラフティングって、思ってもない体験ができてラッキーだったかな?

 サンタ・カタリーナ・パロポの桟橋はひとつだけだったよーな? この村は、パナハッチェルから乗合バスで約20分で来れるところなので、出入りする船自体が少ないのだろう。
本来は1時間のフリータイムだけど、そんなに見て回るところがないので、40分後ぐらいに船に戻ればいいとのこと。
なんか、ひっそりとした感じ・・・だけど、子供たちの声が聞こえてくる。 桟橋からちょっと行ったところにグラウンドみたいなところがあり、そこで子供たちがサッカーの試合をしている。 欧米人男女は、そこで観戦するようなので、私はひとまず散策に出かける。 広場

 車1台が通る程度の石畳の道を歩いて行く。ポツポツと織物や工芸品が売っている建物があったけど、 ほとんど植木の壁が続くって感じ。その植木の壁沿いには、織物やシャツを売る露店がポツポツ出ていた。
ちょこちょこ覗きつつ歩いて行くと、広場に出て(右写真)、奥には小さな教会があった。 ほんと、小ぢんまりしいて、おまけに人がほとんど見当たらない。 広場のドリンクバーも開店休業中?静けさだけが耳に残るって感じ。

 また、桟橋方面へ向けて石畳の道を引き返していると、さっきより人がいる感じ。 さっきは気づかなかったけど、子供たちがやっている露店があった。
ウィピルを着た女の子たちが日陰に腰を下ろしていたので、 「オラ!」とお互い挨拶し合い、そのまま私も腰を下ろして、子供たちとしばしお話。 とても明るくて気さくな感じ。
露店の子供たち それにしても、彼女たちのウィピルがキレイ。 青や紫を基調に色鮮やかな細かい幾何学模様が、この村のウィピルの特徴らしい。
これは写真撮らねば・・・「写真撮っていい?」と聞くと、「Q1ちょうだい」。さすが、したたかだ。 まぁ、彼女達からは何も買ってないからねぇ・・・まぁ、約15円程度なのでいいか。 Q1コインがちょうど4枚あったので、一人ずつにあげる。
デジカメで撮って、すぐに画面を見せてあげると、自分が映っている姿を見てすごく喜んだ(左写真)。 デジカメは撮ってすぐその場で見れる分、現地の人に喜ばれるので、なるべく人を撮るときはデジカメにしている。

 彼女たちのところを後にして、鮮やかな刺繍が施された布が売ってあった店で買い物して、桟橋そばの小さなレストランに入る。 だって、昼食らしきものはまだだったからね。といっても、量が食べれるわけではないし・・・結局、フルーツ盛り合わせにしてもらった。
スイカ、パパイヤ、バナナ、メロンなどのたっぷりのフルーツに、これまたたーっぷりシロップがかけてある。 ひゃー、ただでさえ甘いフルーツにシロップ?甘党じゃない私には、ちとツライけど、疲れが取れると思えば食べれる?

 ふと時計を見ると、出発予定時間まであと5分もない。あと5分で食べきって、支払い済ませてってできないんだけどぉ・・・?
ちょうど、桟橋の見える窓際のテーブルに座っていたものだから、窓越しに桟橋を見てみる。 船頭さんが、たまたま私に気づいてくれたんで、ジェスチャーで「今食べてるから、ちょっと待って」ってやると、 船頭さんが笑いながら「ゆっくりどうぞ」ってな感じで返ってきた。
食べやすいフルーツ頼んでよかったと思いながら、パクパク食べつつ、お店の人にお勘定をお願いする。 Q12だったけど、ちょうどなくて、チップ込みでQ15(約230円)。

 船に戻り、傍でくつろいでいた欧米人男女も乗り込み、パナハッチェルへ帰る。 ツアーでは3時着だったんだけど、2時半過ぎには着いた。帰りのバスまで余裕。
と、ボートから降りる前、欧米人男女がお金を取り出していたんで、船頭さんにチップをあげるんだと気づく。 そっか、いろいろお世話になったし、楽しかったし・・・ちょうどQ5(80円弱)のお札があったので、慌ててそれを取り出し、 ボートから降りたときに船頭さんに「ありがとう」と抱擁の挨拶とともにあげる。
貧乏性なのか?クルーザーやフェリーでの移動より、多少ボロっちい乗合ボートでの移動の方が、 地元に馴染んだ感がして私は好きかな?そういう意味では、今日はラッキーなツアーになった。

 砂浜や公園下の小道を休み休み歩きながら、シャトルバス発着地、 ポサダ・デ・ドン・ロドリゴ(Posada de Don Rodrigo)という高級ホテル前の敷地へ向かう。
そうだった・・・このホテル敷地内にはアティトラン湖博物館が併設されてたんだ・・・ と気づいたときは、私が乗る予定のアンティグアへ帰るシャトルバスが来ていた。見学できなくてザンネン。
3時半にパナハッチェルを出発し、6時にはアンティグアの我が家へ送り届けてもらった。 帰ってすぐ、サン・ペドロ・ラ・ラグーナのパン売りの女性から買ったパンを食べた。おいしかったなぁ〜。

 まだ、アティトラン湖へはこれからという同アパートメント住民たちからは「どうだった?」と、情報探り。 もちろん、ちょっとした情報提供と 「よかったよ!キレイだったよ!楽しかったよ!ラフティングみたいだったよ!・・・」と話しまくっていたのは確か。
ちなみに水着を持って行ってて使用することなかったけど、海水浴・・・じゃなくて、湖水浴?、カヌーや湖ダイビングなんかも できるので、とりあえず水着持参して行くべし。
もし時間があれば、それぞれの村に滞在して、その村のウィピルや工芸品をじっくり見てまわるって、これまたおもしろいかも?

 パナハッチェルTOP   グアテマラTOP