赤道記念碑からバスで再びキトへ。旧市街のバスターミナルへと直行したかったのだけど、 よりにもよって赤道上でいきなり月一度のお客を迎えてしまい、一旦ホテルへ帰らざるを得ない状況だったので、とりあえず アメリカ通りのバスに乗ったあたりで降りればいいかとお気楽に構えていたら・・・あれれ?バスは狭い道へと曲がっていった。 行くときこんな道通った覚えないぞ。
と、数人が降りていくところで慌てて一緒に降りたものの、再びここはどこ?状態。 違う道を通るなんて考えてもなかったんで、車掌に降り場所を伝える安全策をとってなかった私・・・。
すでに時間は3時まわっていたので、ウロウロしている暇はない。すぐにタクシーを捕まえ、ホテルへと。 またまたUS$4と余計なお金を払ってしまった・・・。

 再びホテルを出て、迷わず旧市街へと行けるトロリーバスに乗るため、傍のコロン(Colon)駅へと向かう。 なぜこのホテルに決めたかと言うと、新市街のホテルの中で一番トロリーバスの駅が近かったから。
本当は旧市街のホテルが安くて観光できて一番よかったのだけど、 なんと言っても治安上の問題。5時以降はウロウロできない。新市街は暗くなってもウロウロできるので・・・。

 トロリーバス(Trole)は、 市の北から南へと8月10日通り(Av.10 de Agosto)をメインに、新市街(ノルテ Norte)から旧市街(セントロ Centro)を走り抜ける。 決まった路線を走り、片道22駅あり各駅停車、もちろん駅名表示あり、約3分間隔で運行、 料金一律US$0.25と便利がいい。
トロリーバスは2台のバスをジャバラで連結させたようなもの。中はプラスチック製のイスがあり、窓も大きく快適。 車内アナウンスもあり、下車もスムーズ。料金US$0.25は駅入ってすぐの発券機で払い、改札を通るシステム。

 キト(Quito)標高2,850mにあり、中央アンデス山脈の4,000〜6,000m級の高峰に囲まれたエクアドルの首都。 私にとっては、高山病になるほどの高さではないけど(ペルーの標高4,000m越えたところでも大丈夫だった・・・)、 慣れない人には高山病の症状がでるそう。実はキトにいる間、標高が高いとは気づくことなく(実感なく)ブラブラしていたかな?
キトは赤道直下付近でありながら、標高が高いということで年平均気温が14℃と過ごしやすい。 ただ、日差しが強い日中(Tシャツ)と朝夜(セーターなど上着必要)の気温差がかなりあるので、体調管理には気をつけるべし。

 キトはスペイン人に征服される1533年まで、インカ帝国第二の都市(首都はペルー・クスコ)として栄えていた。 旧市街(セントロ Centro)には400年前の植民地時代の建築物が今もなお息づいており、 1978年、国連から「人類の文化遺産」と評されて世界遺産に登録された。
また、旧市街地には30以上もの聖堂や修道院が建つことから”アメリカ大陸の修道院”とも呼ばれている。 ほとんどの建物は、幾度かの地震により、修復が繰り返されている。
1572年に築かれたカテドラル(Catedral)も、修復が繰り返され、かつてより簡素な建物となっているそう。 カテドラルの側廊の礼拝室には、 南米諸国の独立に貢献したボリビアの初代大統領スクレの石棺が安置されている。彼により、1822年にエクアドルはスペインから 解放されたが、暗殺され、彼の代わりに初代大統領になったファン・フローレスの像もカテドラル内に置かれてあるそう。

 旧市街のサント・ドミンゴ(Sto.Domingo)駅で降りる。雲行き怪しい。 今はまだ雨季(10月〜4月)なので、昼まで晴れてても昼から夕方に雨が数時間降ったりするような天気。 と、あれよあれよで暗くなり雨が降り始めた。
予定としては、サント・ドミンゴ教会・修道院(Iglesia y Convento Santo Domingo)ラ・コンパーニャ教会(Iglesia La Compania)サン・フランシスコ教会・修道院(Iglesia y Convento de San Francisco)ラ・メルセー教会・修道院(Iglesia y Convento La Merced)カテドラル(Catedral)を巡って5時までには旧市街を去ろうと思っていたのだけど・・・
サント・ドミンゴ教会・修道院 トロリーバス ベネズエラ通り?
サント・ドミンゴ広場にあるサント・ドミンゴ教会・修道院。 礼拝堂の中にある”暁のロサリオ”の祭壇は見事らしいが・・・土砂降りの雨宿りがてら教会内に入ろうとしたけど、 教会の扉は閉まっていて中に入れなかった・・・。 サント・ドミンゴ駅に停車中のバスを2台連結させたような青と白のトロリーバス。 駅は全面透明なトンネル風建物。
左方面へ行くとバスターミナルがあり、通りはたくさんの人で賑わっていた。
サント・ドミンゴ広場からシモン(Simon)通りを歩いてサン・フランシスコ広場へ向かう途中。 たぶんベネズエラ(Venezuela)通り。この先の途中にカテドラルのある独立広場がある・・・はず。

シモン通り 病院入口?
シモン通りにあった教会だけど、なんていう教会かわからない。手前のアーチ型門は病院入口?

なぜ病院入口かというと、”病院通り”と書いてあったから。パネシージョの丘の聖母像が見える。

サン・フランシスコ広場周辺
サン・フランシスコ広場周辺。たぶんクエンカ(Cuenca)通り。ちょっと道を入り込むだけで、 庶民の営みが垣間見れる。
古びた十字架の向こうに彫刻がキレイな建物があった。

 旧市街には街を一望できるパネシージョの丘(Cerro de Panecillo)がある。 頂上には大きな聖母像が建っている。ふもとから頂上まで歩いて約30分らしいが、暴漢が出る場所として有名だそう。 ツアーとか利用しないならタクシーで行くといいそうだけど・・・
天気がいい日には、西側にはピチンチャ(4,839m)の山並みや エクアドル富士と呼ばれる万年雪を被ったコトパクシ(5,897m)が見えるそうだけど、天気悪くて視界悪いので結局行かなかった。
サン・フランシスコ広場 パネシージョの丘 サン・フランシスコ教会・修道院
石畳のサン・フランシスコ広場をサン・フランシスコ教会正面から撮った。 左手のドーム型屋根の教会は、結局行けなかった163年もかけて建てられたラ・コンパーニャ教会。 サン・フランシスコ広場から見たパネシージョの丘。羽を付けた聖母像が街を見下ろしている。 (クリックすると、もう少しよく見える) 1535年に建てられたサン・フランシスコ教会・修道院は南米最古の教会だそう。 金色に輝く祭壇は見事だそうで・・・が、ここもまた、教会入口は閉ざされていた。なぜ??

カテドラル鐘楼 カテドラル
カテドラル正面右サイドの鐘楼。白がキレイ。

左の突き出したアーチがカテドラル正面入口。ここも閉ざされて中へ入れなかった。

カテドラル
カテドラル正面左サイドの扉だけど、ここも閉ざされていた。
カテドラル前の独立広場は、旧市街の中心部にあたり、広場周囲には大統領府や市庁舎がある。
ちなみに市庁舎前から撮った写真。同じく雨宿りしている馬の顔も入れてみたけど?

独立広場
市庁舎前から撮った独立広場。薄暗いけど、正面の建物が大統領府。 1809年8月10日に独立した記念碑が中央にそびえている。
写真見て気づいたけど、バックの山はピチンチャ(4,839m)の山?

 上記写真(すべてデジカメ撮影)が示すとおり、結局どの教会内部にも足を踏み入れることもなく、外観さえも見れなかった教会もあり、泣く泣く後にした。 雨で薄暗いし、なぜか教会の扉は閉まっているし(開いている場所を探したのだけど・・・)、雨宿り場所を転々としながら 歩いていたので、行きたいところにも行けず、疲れた・・・。
ただ、土砂降りで雷も鳴ってたとき、雨宿りした建物の軒先で、同じく雨宿りしてた地元の人たちと過ごした時間が、 なんかほんわかして心暖かかったのがすごく印象に残っている。

 5時をまわり、独立広場から近いプラサ・グランデ(Plaza Grande)駅へ行き、トロリーバスに乗る。
と、ジュルジュル〜っと音が聞こえてきた。音がする方を見るとすぐ横にいた2〜3歳ぐらいの女の子がバスの窓枠に溜まった雨水を 口付けて飲んでいる。「えーっ?汚いよ!」と言いたいとこだけど、喉が渇いているのか美味しそうに飲んでいる姿を見て何も言えない。 親はというと・・・気づいてない?

 私みたいにのほほんと街を歩きながら、ブラブラと教会立ち寄って、昔の建築家や彫刻家などの芸術作品を感心して見ながら、その中に しばし身をおくとなると、せめてあと半日は旧市街散策に時間欲しかったかな?



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