今日のツアーは、アビスモ・アニュマス(ABISMO ANHUMAS) んー、直訳すると、"アニュマス深淵(底知れない割れ目)"。
前日行ったラゴ・アスル(Gruta do Lago Azul)よりももっと奥で、 ボニートの街から約27kmのところにある。
洞窟をラペルで72m降りると、そこには、サッカーフィールドサイズの透明な湖が広がる。 そして周りを見渡すと、自然が造り出した造形物(鍾乳石)が薄明かりにぼんやり浮かぶ。

 出発は朝7時15分と9時15分の2回で、 Central de Aventuras(セントラル・デ・アベントゥラス)前に集合。
1日最高12名までしか行けない。 そして、そのうちダイビングできる人は1日4人まで・・・。狭き門(?)である。
 おまけに体調が悪いと連れて行ってくれない。 "安全のために、前の日はアルコールは飲まずに休息しなさい"とは、このため。
だって、その洞窟に降りてしまったら、自力で登って行くしかないんで、 洞窟に降りてから体調不調訴えても、どーしよーもない。責任持てないよ!って・・・。
もちろん、トイレもないんでお腹ピーでもダメ。 (後で、珍トイレ編書くけど・・・)
 服装は動きやすい格好― Tシャツかトレーナー、寒がりならフリースジャケットもOK、パンツかジーンズ、靴下にスニーカー・・・。
 各持参品は、昼食(サンドイッチ、チョコレートなど)と水。 あとは水着、ウエットスーツ、フィン、マスク、シュノーケル、タオル。
ウエットスーツ、フィン、マスク等は前日、ツアーショップ等でレンタルしておく。 ただし、湖は冷たいので、ロングタイプのウエットスーツにすべし。
 前置きはこんなもんかな?

 私たちは9時15分出発なんで、朝7時半に起きる。9時に迎えにきてくれるらしい。
朝食は昨日同様。んで食後に、昼食用のサンドイッチをこしらえる。 パンを半分に割って、クリームチーズをたっぷり塗り、ハムとチーズを挟んだものを1つと 小さめの菓子パン2つを、ナプキンに包んで持ち帰る。
これで、今日の昼食OK(それもタダ!)。それに水とお菓子も。

 水着に着替え、トレーナーとジャケットを着込む。昨日同様、変な気分。 だって、冬なのに下に水着着て出かけるなんて〜。
ハンモック 9時に迎えがきて(タクシーだった)、他のホテルへ向かう。そこで1人の男の人をピックアップするんだけど、なかなか出てこない んで、運転手と一緒に降りてホテルをちょっと散策。
と、テラスには初めて見るハンモックが・・・。すかさず、Caroも私も乗っかってみる。 「これはいい!」肘置きがついていて、足置きは別個についている(右写真)。 とてもくつろぎやすい。Caroも私も「これ欲しい!」と絶賛物だった。

 男の人が出てくる。しかし、この人、変なヤツだった・・・。
上下ジャージ姿でおまけに何も準備していない。 さすがに運転手も呆れるが、「仕方ないな〜」ってな感じで途中お店に寄ってあげる。
お昼用の食べ物と水を買いに行かせるが、買ってきたのはチョコレートバー2本だけ。 そのうち1本のチョコレートバーは車の中で食べてしまう。おいおいお昼はどーすんだ?
Caroは「私、こんな人キライ・・・」。確かにだらしなく、人に迷惑をかけてる・・・私もニガテだよぉ。


 
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 昨日来たラゴ・アスル(Gruta do Lago Azul)の入口の休憩所で、一旦車は止まった。 運転手から「ここから先はトイレがないから、ここで最後のトイレを済ませなさい。」と言われる。
それから、再び平原の赤土の道を走り、森の中へ入る。 車を降り、運転手のあとを歩いてすぐに小さな小屋があった。
小屋の先の岩場には、2m四方の台があり、 そこに3人のスタッフがいた。うち1人は昨日会ったスタッフ。
早速、私たち3人にそれぞれのスタッフがラペル一式を装着。 ラペルで降りる前

 台と岩場の間には、幅70〜80cm、長さ2mほどの小さな穴があり、 這いつくばって(怖い・・・)底を覗くが、暗くて見えない。
鉄枠からロープがさがり、そこから降りていく。(左写真;降りる前の記念撮影)
このラペルはペアで降りていく。2人の間もロープで繋がれているんで、1人だけスルスルと降りていくことが できない。これも、暴走降下(?)しないための危険防止策?

 穴に入ってすぐから10mほどは幅が狭く、岩壁を見ながら降りていく。
このときの注意事項。手で壁を押したり、足で蹴ったりしたらいけない。 岩壁を崩さないように、慎重に降りていかなければならないそうだ・・・が、これまた難しい。
まっすぐ降りてるつもりでも、体が壁にぶつかりそうになる。が、手足が出せないんで、 避けようと体をひねる。と反対の壁にぶつかりそうになる。ひょぇ〜!
かなり太った人とか、お腹が出てる人は、ぶつかり放題って感じの狭さだと思う・・・。

   そうこうしているうちに視界が開けた。
高所恐怖症の気があるんで真下は見れないけど、下には薄明かりの中、湖が広がる。幻想的。
湖の一角にこれまた約2m四方のイカダがある
(イカダの写真はのちに掲載)。 そこがこの洞窟内の拠点となる。
イカダにはすでにスタッフ2名と先客が2人(父と息子)いた。 ちょうど、Lowシーズンにあたるんで、ツアー客は少ない。しかし来週からは予約で満杯らしい。よかった・・・。
湖面に近づくけど、イカダはちと遠い。どうするのぉ?と思ったら、 スタッフがロープの端をぐいっと引っ張って、イカダに引き寄せた。 無事イカダ到着。 洞窟の穴

 そのあと、変なヤツとスタッフの1人がペアで降りてきた。 それから別のロープで、私たちの荷物の入った袋が下りてきた。
降りるときは危険防止のため、荷物はすべて預ける。もちろん、カメラ携帯も禁止。 よって途中写真を撮るということができなかった。
右写真は、イカダから見上げたところ。 この洞窟の唯一の光源となる。真中の小さい方の穴から、ラペルで降りてくる。
鍾乳石
鍾乳石

 先客の親子は、スタッフの1人といっしょにダイビングで、水中へと消えていった。
私たち3人は、ゴムボートに乗って、湖上を散策。昨日ラペルの練習に付き合ったスタッフ、ブルーノ(名刺もらった んで名前覚えてる)が案内。

 岸に沿って移動。薄暗いため、サーチライトを照らしながらの説明。
所々に、オオアリクイなどの動物の骨がころがっている。 穴から滑り落ちて死んでしまったのだろう。(分かりづらかったので写真UPしてません)
壁面には、バラエティーに富んだ鍾乳石群があり、一種の美術館って感じ?
しかし、この暗さだったら、一眼レフカメラといえどもカメラ内蔵のフラッシュでは、光量足りずうまく撮れない。 かと言って、別途ストロボを持ってきてるわけでもないんで、写真は数枚しか撮らなかった。(左写真)

 薄暗い中に白くボーッと浮かぶ鍾乳石、それと静寂の中の水の音。 外界から閉ざされたこの空間は、遥か太古の昔から静かに息づいてきている。
これから先、この息づきが人の手で乱されないことを祈るだけ。


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