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楽  書  帳たのしみつつかきしるすノート 11





天 瀧てんだき を 訪 ね る 

(兵庫県養父郡大屋町)

(H15.8.18)

  天瀧渓谷の登り口にある石碑    気はやや曇り勝ちで多少ためらったが、思いきって出かけることにした。 ある人に "あそこはいいよ" と聞いただけで具体的に行く方法などを教えて貰った訳でもなかった。最初は「天瀧」という固有名詞すらが出てこず、何かの会合に出ていて、それを聞いたことを思い出し、その時持っていってたと思われる手帳を、ひっくり返して探してみた。そうしたら走り書のメモがあって、判明したのだった。それから地図をじっと眺めていたら、大分かかったが、見つかった! 
 く小さな字で史跡名勝のマークとならんで「天瀧」と間違いなく出ている。山の中で(瀧だから、街とか道路脇等にある筈もないが)最も近くの道からも結構離れているので、行けるのかなと危ぶんだが、教えてくれた人は特にその辺りのことを何も云わなかったので、大丈夫なのだろうと思った。
 馬地方の養父郡大屋町で、そこのバス停「天瀧口」から目見当で数キロである。もう少し詳しいことが分ればと、インターネットで探すもうまく、出てこなかった。
 の状況だったが、あとは出たとこ勝負と考え、自宅を午前9時丁度に、カーナビに”大屋町”と打ち込みスタートした。しばらくして、距離139km、午後1時到着予想と出た。自分が思っていたのと、距離、時間とも大幅に違うが、兎も角中国道に入り走り出した。久し振りの高速道ドライブだ。安全運転を心掛ける。幸いお盆休みのラッシュも終わったのか、そんなに混んでおらず、快適に走れた。
 崎ICで播但連絡道に入り、更に北上する。途中山間の峠で強い俄雨にあう。天気はやはり全般に安定していないようだった。連絡道が延びて地図に出ていない朝来あさごICで降りて、一般道に出た。勘で判断したが、上手く当っていた。カーナビは初めから中国道の山崎ICを指示していたので、全く合わず、たえず再計算中と表示していた。 どの場面でも落差があるのが、特徴。
 かし一般道に出てからは、大屋町を目指して指示を出してくれたので、良く分かり大助かりだった。道路は幅もあり走りよいところばかりで、三木吉川CCへの道中に似ていた。しばらくしてから大体正午頃役場に到着の目処がついた。大屋町に入って直ぐに、丁度道に面するスーパーが出て来た。さっそく例によって、お握りやつまみを少々調達する。そこから10分程、12時を少し過ぎて役場前に到着。普通の田舎町で特別の印象は持たなかった。
 めに観光案内所にいくもあまり親切でなく、要領を得ないので、直ぐ側の役場に行って見た。皆食事中で申し訳なかったが、それにもかかわらず受け付けの若い女の子は、これが又えらく気が良く、親切に応対してくれた。資料を一通り揃え、簡単な説明と道案内もしてくれた上、丁寧に封筒にまで入れて呉れた。 奥の上方から水が走り出ているのにご注目。 
 えて貰った通りに進むと、直ぐに天瀧てんだき公園の入り口の少し飾った角型アーチのある所に来た。そこから少し坂道をのぼると、一寸迷ったが狭い山道を5分程で登山口の駐車場にはいれた。時刻は12時20分、自宅から141Kだった。付近は良く整備されているがあまり広くはない。普通車がせいぜい15台くらい止められる程度で、その他に丸太作りの大き目の休憩所もある。傍らの案内板で、この辺りが 「天瀧渓谷」 と呼ばれていて、目指す瀧まで標高600m、約1.2キロ、40分位と分ったので、お握りやお茶、着替えを紙袋に入れてぶら下げた。更に念の為傘も持って、登山道(遊歩道)に入った。
 えてみると瀧の場所までは当然歩くことになるのだから、初めからそれなりの山を歩くような準備を、してくるべきであった。せめてザック位は車に放り込んでおけば良かったと桂子と反省しきり。タオルだけ入れておいたが、それだけでも後から多いに役立った。 生憎 曇り空の為、日の通りにくい渓谷がいっそう暗くなっていた。 
 日とその日も少し前に雨が降ったと見え、全般に足元はかなり軟弱だった。登り口に入ると、すぐ文字通り渓谷で、左手に岩と岩の間を走るかなりの水流が目に入った。この所の天候のせいで水嵩は、普段より多分相当増えているのだろう。それから流れに沿う形で、どんどん上がっていく。完全な山道で、片側に鎖の柵がついているところがほとんどだった。
 差が大きい為、水の流れがどこでも勢いよく、小さな瀧を随所に形作っていた。その中の大きめの5つは しのびの瀧、久遠の瀧、岩間の瀧、夫婦瀧、鼓ヶ瀧と名付けられている。初めは直ぐ最近行ってきた園部町の「瑠璃渓」を思い起こしたが、全体を通して見るとそれとは大分違っていて、もっと大規模で荒荒しく迫力がある。名張の「赤目四十八瀧」をかなりの程度でスケールアップしたもの、と言えば近いかもしれない。 この写真では、あの素晴らしさがでていない。見るにしくなし。
 り口が250mの標高だから、頂上まではあと350mを上がることになる。多少UP、DOWNがあるが、当然上りが多く、大半がかなり急で、階段状の所も多かった。特に最後は鉄製のすのこ状の急な階段(約80段)で上り下りとも少し怖いし、危ない感じだった。渓谷全体の両サイドのあちこちから水が流れ出てくる見たいで、場所によっては道を横切って流れているところがあったりした。その中で対岸の上方高くから落ちてくる細い流れには 「糸瀧」 と名付けられていた。後から分ったが約100mの高さがある由。
 谷の流れに沿って道が付いているのだが、途中右に左にと5〜6回流れを横断した。殆ど細い丸太で出来た頑丈な橋だが、ほかに何回か流れている岩の上を用心しながら直に横切るところもあるのは前述の通り。橋の上からは、丁度流れが真正面に二段三段に見えたりして、なかなかの迫力で、カメラを向ける絶好のポイントでもあった。 結構危ない所もあり、それなりに注意をして歩いたのと、立ち止まって写真を撮ったりしたので、時間はかなりかかった。
  右下の手摺の鉄階段と急な最後の坂を登ると瀧の全貌を見る事が出来る。り始めて1100mで休憩所があり、そこから見上げると樹海の中に天瀧が初めてその姿を、完全ではないが現していた(写真左)。そこから 最後の急な鉄製の階段と急坂を少し上がると、柵に囲まれた狭い観瀑所で眼前に大きな瀧がはっきりと見える。水の出所がかなり上方で、天空から迸り出てきているような感じだ。”天瀧の雄姿”である。真さに目の前に立ち塞がっている様だ。落差は98mあるそうだが、 実物は写真より、はるかに迫力がある。もう一度是非来るつもり。素晴らしいの一語に尽きる。迸り出てきた水の塊が途中で広がって、糸状になって落下していく様は、本当に見応え満点だ。日本の瀧100選の一つに選ばれているようだが、確かに名瀑と言って良い。観瀑所は極く狭く小さなベンチと権現様の、これはその場所には不似合いぐらいの社があった。瀧壷は回りの樹木に遮られて見えない。
 びっしょりになったので、直ぐTシャツを替え、お握りを一つ食べた。他の人も順番に何組か上がってくる様子なのであんまり落ち着いてはおれない。案内書によるとそこから更に、上の方にハイキングコースがあるらしい。桂子は例によって行きたそうな素振りだったが、流石今日は断念するほかなかった。戻る途中に ”もう1回ぜひとも来ようね”と念を押された。
 瀧を背景に写真を居合せた若い人に、撮ってもらったりしている内に、上の方がガスってきたので、早め目に降りることにした。下りはやはり慎重に歩くものの少し楽な感じで、30分位で無事戻ってきた。
 子は傘を杖代わりにして、滑らないように相当気をくばっていたみたいだった。幸いにも雨は落ちてこなかった。この山道で雨に遭っていたりしたら大変だったろうと胸をなでおろした。 これまでの経験からすれば天瀧までは、何時も行く山より多少キツイと思う。だから前記の通り、次の機会にはキチンと体勢も整え、それなりの準備をしてくるべきだと強く思った。 大半の人はやはり普段の格好だったから、登って見て、多分同じような感想を持った筈だ。
 車場の丸太作りの休憩所で、一服しがてら昼食の続きをした後、そこを離れた。元に戻るのではなく、山崎ICに出ることにして、カーナビに打ち込んだ。しばらく走ると、山に入り始めた。どんどん上がっていく。道は心配ない、良い舗装路である。そのうちまたガスがかかりだした。ライトをつけないと対向車に危ないくらいだった。かなり上がった所で「若杉高原温泉大屋スキー場」と大書きのアーチ型の歓迎門に出くわした。
 が殆ど見えない位のガスの中、そこを入ると二つの建屋があり、片方が温泉のようで、聞いて見ると600円で入浴OKとのことだったので早速入ることにした。完全な天然温泉で新しく綺麗で気持ち良かった。天瀧渓谷で掻いた汗をすっかり流し、さっぱりした。初めは自分一人の独占状態で露天風呂を楽しんだりしていたが、上がり際に若い人が入ってきた。後から知ったのだが 若杉 は「わかす」と読むらしい。スキー場、宿泊施設、ジム等があるようだが、窓の外はガスで何も見えず、細かいことは分らずじまいだった。僅かにリフトの設備の一部が見えていた。 満々と水を蓄えている夕方の音水湖。 
 時過ぎまで休み、そこを出た。かなり曲がりくねった道をしばらく走ると峠にでて、まもなくガスはなくなってしまった。そしてR29に入ると程なく波賀町になった。山も相当深い所の印象だが、国道のせいか、トラックを主に交通量はある。少し下り、前方が明るく広がりを見せてきた辺りで、ドライブインに入り、コーヒータイムにする。店の人に聞くとそこから1時間位で、山崎に行けるとのことで、割合と近いなと思った。
 こを出て10分も走ると右側に大きな人工の湖が出てきた。音水(おんずい)湖である。この先の方で、引原ダムで堰止められている。多分工業用、飲み水用、発電用等に総合的に開発されたものだろう。湖の片側が道路の右手に沿っていて、途中で何ヶ所か休憩所が設えられていた。その内の二ヶ所で車を止め、綺麗な景色を楽しんだ。大きな湖面が左右に広がり、心地よい風が吹いていた。
 を離れて間もなく道の駅 はが が見えた。早速立ち寄り、うどん等のお土産を買う。この後道沿いに他のいくつかの道の駅があったが、見落としたり、休みだったりして、結局入れず、大の道の駅ファンの桂子は少々不満げだった。
 うこう、している内に、山崎ICに着き、そのまま高速に乗った。午後6時を少し過ぎていた。
 寸前から眠気がしてきたのを、桂子が目ざとく見つけ、休めと煩いので、次の安富PAで休憩を取る。休みながら後は家に帰るだけだが、どこかで夕食をと考えた。加西SAか、西宮名塩SAのどちらかしかない。名塩は良いのだが、何時行っても人が多すぎる。近いが加西にすることにして、桂子に提案。少し走り、入ってみると小綺麗なレストランで内容もまあまあだった。
 事をゆっくり摂ってから宝塚に向ったが、事故渋滞があり、30分程余計にかかり、9時半ごろにやっと無事帰着した。総走行距離286Kだった。まずは山登り、瀧、温泉、ドライブ等、盛り沢山で楽しめた一日であった。丁度陽一も帰ってきたので、今日撮ったデジカメの写真をテレビに写して見せ、振り返ってまた楽しんだ。

                                               以  上


 (H16.7.29 再訪)
 暑い日が続くさなか、天瀧を再び訪れた。朝8時30分出発、21時帰着。
 前回と違う所。@山登りの用意を整えていった。A天瀧の観曝所から更に上に約25分登り、俵石(たわらいし=写真) を見てきた。 写真のようなところが3ヶ所ある。正しくは玄武岩で出来た柱状節理というらしい。BR29の道の駅 みなみ波賀 でゆっくり休み食事もした。
 @は前回の反省からで特に例年より暑いと思われる今回はこの対応をしておいて正解だった。Aは少しためらったが、思い切って登ってみた。かなりの急坂が続くが、終りの7〜8分は山腹を横にゆっくり歩ける楽な道だった。まるで山中の城砦を思わせる俵状の大きな岩の塊が整然と積み上げられたところで、自然の妙が巧まずして出現していた。Bは初めて立寄ったところ。入ってみて設備が新しくて田舎には稀ないい感じのレストランもあり、時間は早めだったがそこで夕食もとってしまった。
 総じて極めて順調に予定通りに楽しめた一日だった。


 (H17.8.27 土 再々訪)
 今年もまた天瀧を訪ねた。昨年と殆ど同じ行程であったが、午後からの奥山は俵石をやめ、杉ヶ沢方面にしてみた。
  食事をしたところから写す。更に下の方になると幾筋かに割れてしまっていた。 瀧壺はなく大小の岩が並んでいる。 まず天瀧の様子だが、明らかに水量が少なくやや迫力が欠けていた。瀧は写真の通りで岩に薄い膜のようになって落ちている状況が分かる。当然ながら渓谷の流れも最初の時に比べて相当に見劣りした。2日前に台風11号が近畿にも接近し雨があるかと思ったら全くなく、被害らしいものは出なかったのは幸いだったが、それで水量も増えなかったという訳。登山道も乾ききっていて湿っている時とは又違う感じの滑り易さだった。
 瀧まで約40分で丁度昼ごろ着くも猛烈に暑くTシャツは汗みずく。観瀑所から少し上の方に登った所、結局はいい場所がなくて登山道のはじっこを占領して昼食にする。瀧の下の岩場はまともに日が当たって暑そうなので避けた。
 40分ほど休んでからその後更に奥の方に登る。ここからの登山道は兎に角急坂ばかりだ。それも殆ど丸太を使って階段にしてあるが土と落ち葉などで半ばで埋まっていて滑りやすい。15分ほどで俵石への分岐になるも今回はそのまま真っ直ぐ杉ヶ沢方向に進む。ただ標識がはっきりと出ていないので、少し気になった。距離は瀧から約800mで俵石、そこから1.3kmで杉ヶ沢高原(標高720〜850m)となっていて直接の場合がわからない。間もなく坂がややゆるくなり広場風の一つのピークに出た。その先は又下りになっているので、今回はそこまでで戻って来てしまった。パンフレットを見てもあまりPRをしていないようだ。 湖の水は明らかにかなり少なかった。以前の水面の跡と思われるところより数十センチ下がっていた。 
 この後下山し、例にならい若杉高原温泉に入浴、さっぱりしてから途中でかなり水の減った音水湖を見る。そして道の駅 南波賀 で夕食、ゆっくり休んで山崎に出て中国道を戻ってきた。土曜日ということもあって全般にどこも人や車が多く、資料を貰おうとした大屋町役場も休みで拍子抜けだった。尚 養父郡大屋町が養父「市」大屋町になっているのに気づいた。
 夜の高速道は久し振りだったせいか少々緊張気味の運転、やはり少し疲れた。
 (出発8:20 帰着20:45)
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(H18.11.11土 4回目)
 デジカメクラブの11月例会で行ってきた。 黄葉の木の向こうに大飛瀑、迫力ある姿。 やや右手からの1枚。 雨模様の空でくすんでいるのが惜しい。前日の予報で雨となっていたので観念はしていたものの家を出る時から小雨でいささか憂鬱だった。それでしっかりと雨具と着替えのシャツと靴まで用意した。集合場所の宝塚駅前で総勢25名位がマイクロバスに乗り込む。いつものように休む人は殆どいないようで、皆の熱心さには感心する。
 中国道から最近更に先に少し伸びた舞鶴道を経て11時に天滝の下の駐車場に着く。雨は小粒だが相変わらず降っていた。15分ほどで登山口に。そこから滝に向かっていつもの道を上がっていく。これまであった瀧までの距離を示す100mおきの標識が減ったようで1,100mから始まって残り700、500、200mくらいしか眼に付かなかった。その逆に所々に新しく鎖が付けられているのに気付く。それなりに整備の手が入れられている様だ。
 昨夜来の雨でこのところ積もった落ち葉が一段と滑りやすく用心して歩いた。渓谷の水量は左程増えてもいないが、場所によっては飛沫を上げて流れている様は何時もと同じで気持ちよい。上に行くほど紅葉が多くなり緑の葉と入り混じって綺麗だった。これまで夏場しか来ていなかったのでこの時期の景観も又変わっていてよかった。幸い雨は気にならないほどになってきて、例の鉄のすのこ状の階段を上がる頃には殆ど止んでくれた。 展望台から正面を捉える。 紅葉が天滝を背景に一段と冴える。 ただその代わりか非常に暑くなり、お堂のある観瀑所に上がった時にはシャツは汗みずく、直ぐに着替えた。時間を見ると12時5分前、上り口から40分かかっていた。
 真正面に見る天滝はやはり迫力がある。周りの紅葉した木々と白い水しぶきはいい対象をなして思わず見とれた。早速紅葉を入れて全体を撮ったり、またズームしたりした。一番に登ったグループにいたので、人も少なく十分にいろんな角度からカメラを向けることが出来た。その後昼食をとり、全員集合の記念写真を撮って貰ってから早めに下り始めた。前後の間を空ける様にしてゆっくり周囲の雰囲気を確かめつつ。下りでも何枚か撮ったが途中でメデアのXDカードが満杯になってそこで写真は終りにする。それでも40枚以上は撮った。
 用心の為下り用に杖をもってきていたが、さすがに必要なかった。でも殆どの人が登りの状況を知らなかったようで、急な階段が多いのに相当面食らっていた。もし山中で土砂降りにでも遭ったら大変なことになっただろうがそんなこともなく運がよかったと思う。バスが今度は登山口まで登ってくれていて、その分助かった。下の駐車場からはやや細い道だが、雨で他に車がいないので無理して迎えに来てくれたようだった。舗装の手直しもされていたので以前よりは安全と見えた。
 それから復路につく。暫くして播但道に出て、途中播磨屋で土産のあられなど求め、4時半に宝塚ICに戻ってきた。結局文字通り天滝を往復しただけだったが、楽しかった。だが結構草臥れた。  下の展望台から見上げる。周囲の種々の紅葉と緑葉の中に風情がある。  同左。拡大してみるとその様子が更に鮮やか。 秋冷の感じを浮き上がらせている。 



  (H19.10.16火 晴れたり曇ったり 5回目)
 天瀧は1年振りだ。いつものルートでのんびりと思いつつ家を8時15分に出発。ところが中国道から播但道に乗り換えそびれて山崎ICまで行ってしまった。こうなれば止むを得んとそのままR29を北上。少し時間が掛かるかなと案じたが、カーナビはじきにちゃんと近道を案内してくれた。
 少し走ってから右に 折れて県道に入ったのだ。初めは気が付かなかったが, やがて通ったことのない道と分かってきた。完全に山の中を曲がりくねっていく。ところ所狭い道だったが信号が殆どなく、行き交う車も少なかった。峠を2つ3つ越えるとやがて大屋町に入った。
 天滝の登山口に駐車したのは 11時15分頃、当初の予定とあまり変わっていなくて安堵する。早速身支度をして天滝渓谷に入る。天気は快晴とはいかないが照ったり翳ったりで問題なし。そこからはこれまでと変わることはなかった。写真を撮りつつ進む。足元は意外に濡れていて注意を要した。水嵩はやや少な目の印象。入山者はせいぜい5〜6組と見た。
 1200mをゆっくり歩いて展望所には12時15分に着く。あまり変化のない瀧だったが、太陽が照るとさすがに映えて綺麗だった。それを狙って数枚撮る。先着が2組いたが直ぐベンチを空けてくれたので、着替えをして 握り飯を食う。
 そのあと暫時休憩して下山。市の案内所に寄って日帰り温泉を教えて貰う。4ヵ所あるうちの一つ関宮「万灯(まんど)の湯」を選ぶ。車で20分位の半公営温泉で、開設されて間がなく綺麗なお湯だった。さっぱりして帰途につく。播但道の朝来ICまで1時間強。あとは中国道を乗り継ぎ、午後7時前無事に帰宝。
 今回はいつもと逆のコース取りになった。その為播但道は暗くなってからの走行で、狭い上に対面交通、対向車のライトが目に入り、更にカーブも多くて少々怖かった。
 1100m地点にある観瀑所から見上げる。周囲の緑は未だ色濃く瀧の全体が見えて風情がある。今回はこの角度からの天滝も素晴らしいと思った。  「名勝 天滝」と彫られた大きい岩のある展望台の正面から。 同左。樹間がもう少し開いているといいのだが。 


                                               以  上



  


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