打倒!金持ち父さん〜戦略的金持ち父さんへの道〜

サイトマップ
打倒!金持ち父さん金持ちへの勉強部屋 > 2004年度日本株式市場分析〜日本経済よ、もう一度〜
2004年度日本株式市場分析  〜日本経済よ、もう一度〜

スポンサード リンク


○最高益でも。。 〜日本企業はグローバル化に適応した世界的優良企業に勝てるのか?〜

日本市場上場企業の2004年9月中間決算は、増収増益となり、連結純利益は2兆8千億円と過去最高を更新しました。

そしてここにきて、市場ではリストラや資産・負債の見直しが一巡し好循環に入ったとも言われております。

しかし、収益規模や利益率においては、米欧トップ企業にはかないません。。

果たして、日本企業は21世紀の国際的ビジネス戦争に打ち勝っていけるのでしょうか?

以下に例を挙げて分析していきましょう。

時価総額(億円) 売上高(億円) 純利益(億円) 売上高純利益率(%)
松下 37384 43185 561 1.3
ソニー 34577 33144 764 2.3
インテル 154153 17511 3882 22.2
サムスン 65990 29323 5822 19.9
日立 22532 43299 411 1.0
GE 384717 79825 8453 10.0
花王 14016 4690 377 8.1
P&G 139445 28308 3577 12.6
トヨタ 148370 90256 5840 6.5
日産 52214 40079 2388 6.0
GM 23228 99646 1887 1.9
フォード 26797 86705 1516 1.7


スポンサード リンク


さて、上の表をご覧下さい。

日本を代表する企業である松下、ソニーの方が売上げ規模がインテル、サムスンよりも大きいのに対し、

時価総額(株式市場の評価)は、インテル、サムスンの方が大きいです。

またこれは、日立 VS GE、花王 VS P&Gにも言えることです。

何故、日本企業は株式市場での評価がこれほどにも低いのでしょう?

それは、『売上高純利益率』を見れば一目瞭然です。。

※個人的に、売上高利益率はその企業がどれだけおいしいビジネスモデルを所有しているか?を表していると思います。
(ちなみに、おっさんポートフォリオの一つである、江蘇高速の売上高純利益率は5年平均で45%です♪)

しかしどうして、上記の日本企業は『儲からない体質』なのでしょうか?


スポンサード リンク


正直、我々消費者サイドから提供している製品を見ても、

どうして松下やソニーよりもサムスンの方が十倍も利益が出ているのかわかりません。。
(日本でしか観察していないからかも??)

また、どうしてサムスンは松下やソニーよりも売上高が少ないのに、多大な利益を生み出しているのでしょうか?

保有している技術レベルもソニーの方が高そうだし、

ブランド力もソニー、パナソニックの方が強いはずなのに、、、非常に難しいですよね?

さて、投資家サイドから見てみましょう。
企業にとって、売上高は『富の源泉』ですから、どれだけ規模が大きいかは非常に重要な位置を占めます。
しかし、なんだかんだいって投資家が最終的に見るのは『純利益』なのです。
企業が毎年生み出す純利益が『配当金』となって投資家の元へと還元されるのですから。。
資本主義経済の世界において、企業の目的は『稼ぐ』ことなのです。

ですから、いくら素晴らしい新製品を開発して巨額な売上げを達成しても、
最後に『純利益』として『結果』を残さなければ、世界の投資家はいい評価を与えないのです。。
非常に冷たく厳しい世界ですが、これが資本主義のルールです。

歴史的に、日本企業は『売上げ』を重視する傾向がありますが、『キャッシュフロー経営』が近年の主流ですから、
日本の経営陣もうまく適応していかねばなりませんね。

そして、松下・ソニーサイドから見ると、今の状況は非常に苦しい戦いと呼べるでしょう。
長期的にみて、この純利益の差は、研究開発費・設備投資費へ投資できる金額の差となっていきますから、
十年後には技術力の差へとつながってしまうのですから。。

しかし、両者とも日本を代表とする企業なのですから、どうにか利益のでる体質を身に付けてほしいものですよね!
サムスンだって、何も社員全員がスーパーマンなんてことはないわけですから、必ず処方箋があるはずなのですから。。

そこで、学ぶべき教材はいくらでもあると思います。
それでは、上記の表の『自動車分野』をご覧下さい。

売上高純利益率を見ると、トヨタ・日産という日本企業が、GM・フォードを逆転しているではないですか!
(我々日本人としては何だかうれしい気分ですよね♪笑)

特に、一時期潰れそうなった日産を復活させた、カルロス・ゴーン日産リバイバルプランはかなり参考になります。
ゴーンさんがやったことは、『リストラにすぎない』とよく言われますが、まさにその通りだと思います。
しかし、あれは外部からきたゴーンさんにしかできなかったことだということもまた、正しいと思います。

生え抜きの人間が感情的に、思い切った外科手術に踏み切れない結果、内科的な対症療法を延々とやっていたところ、
外部から来た、天才外科医ブラック・ジャックがズバッとやってのけたことだと思います。
つまり、日本企業には、なかなか儲けられない『体質』が残っているのでしょう。。
そして、その体質には内科的な治療では対処できなくて、外科的な手術が必要なのでしょう。

外科的な治療には、多大な痛みを伴いますから、誰も進んでやりたいことではありません。
また、その執刀医には大きな責任が圧し掛かることとなりますから、内科的治療でどうにかしたい気持ちもよくわかります。
しかし、重要なのはしっかりと優先順位を着け、現状の事実に真っ向から立ち向かうことだと思います。

日産の事例では、手術が成功したことで、一度リストラになった社員からも再就職している方が多いと聞いています。
すべては、リスクとリターンです。
日産に投資し、見事再生させたルノーはかなり儲かりましたし、結果的に従業員を守ることもでき、純利益も最高益を達成し、時価総額はGM・フォードを抜いたのです♪
(同じことを試みたGMは三菱自動車でかなり手痛いこととなりましたが。。)

松下・ソニーという日本代表企業には、現状を受け入れ改革を実行し、かつての活力を株式市場でも取り戻してもらいたいところです!!



 打倒!金持ち父さん金持ちへの勉強部屋 > 2004年度日本株式市場分析〜日本経済よ、もう一度〜
.