■主契約と特約
生命保険契約は、「主契約」と「特約」との組み合わせにより成り立っています。
主契約→”定期保険””終身保険””養老保険”など、生命保険のベースとなる部分。(主契約だけでも契約できます)
特約→”入院特約””ガン特約”など、主契約にオプション的に付加するもので、主契約の保障内容をより充実させるための契約。主契約に複数の特約を付加することができます。(特約のみでの保険契約はできません。)
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■生命保険 3つの基本型
生命保険には、様々な種類の商品がありますが、基本型は、定期保険・終身保険・養老保険の3つです
保険の種類 |
概要 |
保険期間 |
満期返戻金 |
中途解約する場合の解約返戻金 |
保険料 |
定期保険 |
一定の期間内に被保険者が死亡した時、保険金が支払われる。
掛け捨てで貯蓄性はない |
契約期間中のみ |
なし |
ほとんどなし |
安い |
終身保険 |
被保険者が死亡した時保険金が支払われる。
死亡保険だが貯蓄性はある |
一生涯 |
なし |
あり |
高い |
養老保険 |
一定の期間内に被保険者が死亡した時には死亡保険金、満期まで生存した時には死亡保険金と同額の満期保険金が支払われる。
貯蓄性は3つの中で最も高い |
契約期間中のみ |
あり |
あり |
3つの中で
最も高い |
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■生命保険の種類
保険には、保障性を求めるものと、貯蓄性を求めるものがあります
保障機能とは・・・・
死亡や病気・ケガなど、不測の事態が生じた場合に、なるべく少ない保険料で多くの保険金や給付金を受け取ることができる機能
貯蓄機能とは・・・・
満期を迎えたり、途中解約した場合に、満期保険金や解約返戻金を受け取ることができる機能のこと |
このうち、他の金融商品では十分な機能を果たせないのが保障機能で、当たり前ではありますが、保険の特徴であります。
また、数々ある保険商品では、その保障機能・貯蓄機能といった2つの機能のうち、
どちらがどのくらい重視されているかで多様な保険商品が構成されております。
よって、保険という金融商品は、同額の保険料を支払っても、死亡保険金や満期保険金の額に大きな差が生じるのです。
一般的に、保障性の代表=定期保険、貯蓄性の代表=養老保険のようになっております♪
○ 保障に重点を置く保険
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・定期保険 一定の保険期間内に死亡・高度障害となった場合に保険金が支払われる死亡保険。 保険料は掛け捨てで満期保険金はありません。従って、他の保険種類に比べ保険料の安いことが大きな特徴です。 保険期間満了時に、自動更新または一定の条件のもとで更新できますが、保険料は更新時の年齢および料率で再計算されます(通常、保険料は高くなります)
逓減定期保険
保険料が一定で、契約後一定期間ごとに保険金額が減っていく定期保険。
逓増定期保険
保険料が一定で、契約後一定期間ごとに保険金額が増加していく定期保険。
・収入(生活)保障保険
保険期間内に死亡・高度障害となった場合に、所定の期間、保険金が年金形式で支払われる死亡保険 年金受取期間が10年など、期間の定まった確定タイプと、保険料払込期間満了時までの所定期間(最低10年間保証)の歳満了タイプがあります 年金形式で受け取る保険金金額と同額の定期保険に比べて、保険料は割安になっています
・終身保険
保障が一生涯続き、死亡・高度障害となった場合に保険金が支払われる死亡保険 満期保険金はありませんが、期間の経過に応じて解約返戻金が増加していくので、長期間経過するとある程度の解約返戻金が確保できます 従って、死亡保険ではあるものの貯蓄機能も併せ持っているので、緊急時の必要資金や老後生活資金として活用することができます 保障性も貯蓄性もある中間形態 保障が一生涯続いて、死亡した時点で必ず、一定額の保険金が支払われる →予定利率+事故率(死亡率) |
○ 保障性と貯蓄性を組み合わせた保険
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・養老保険
一定の保険期間内に死亡した場合は死亡保険金が、満期まで生存した場合は死亡保険金と同額の満期保険金が支払われる生死混合保険 貯蓄も兼ねた保険として、かつて長く主力商品の座にあり、満期保険金を老後生活資金として活用するケースも多くみられました 保障性よりも貯蓄性をメインにした商品 あらかじめ満期日(運用期間と償還額を決めておく商品 定期預金と変わらない
→保険料を決める要因 予定利率
・生存給付金付定期保険
一定の保険期間内に死亡した場合は死亡保険金が支払われるほか、生存中は一定の期間が経過するごとに生存給付金が支払われる保険です。保険料は定期保険に比べて割高になります。 |
○ 貯蓄性に重点を置く保険
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・貯蓄保険
満期まで生存した場合に満期保険金が支払われる短期間の保険です。災害・法定伝染病で死亡した場合には災害死亡保険金が、病気で死亡した場合には払い込んだ保険料に応じた死亡保険金が支払われます。
・こども保険
子供の学齢期や満期時に、祝金・満期保険金が支払われる保険です。保険契約者(通常は親)が途中で死亡した場合には保険料の払込免除に加えて、一時金や育英年金が支払われるものもあります。 |
○ 投資性のある保険
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・変額保険 株式や債券を中心に資産を運用し、運用の実績によって保険金や解約返戻金が増減する保険です。
保険期間が一定の有期型と、一生涯保障が継続する終身型があります。死亡したときには、基本保険金+変動保険金が受け取れます。基本保険金額は運用実績にかかわらず最低保証されるので、変動保険金がマイナスになった場合でも基本保険金額は受け取れます。
有期型の場合、満期をむかえると満期保険金が受け取れますが、その金額は資産運用の実績によって変動し、最低保証はありません。したがって、運用実績により基本保険金額を上回る場合もあれば下回る場合もあります。
解約時に受け取る解約返戻金には、最低保証はありません。 |
○ 医療保障に重点を置く保険
|
・医療保険 病気やケガで入院したり、所定の手術を受けたときに、給付金が受け取れます。
死亡したときは、死亡保険金が受け取れますが、金額は少額です。一定の保険期間を定めた定期タイプと一生涯保障の終身タイプがあります。
・特定(3大)疾病保障保険 ガン、急性心筋梗塞、脳卒中の3大成人病により所定の状態になったとき、生前に死亡保険金と同額の特定疾病保険金が受け取れます。特定疾病保険金を受け取った時点で、契約は消滅します。死亡したときは、死亡保険金が受け取れます。
保険期間が一定の定期型と一生涯の終身型があります。
※3大成人病による所定の状態については、生命保険会社によって異なる場合がありますので、「ご契約のしおり−(定款)・約款」などでよく確認する必要があります。
・介護保険 寝たきりや痴呆によって介護が必要な状態となり、その状態が一定の期間継続したときに一時金や年金が受け取れるタイプと公的介護保険の要介護認定に連動して一時金・年金が受け取れるタイプがあります。
「寝たきり」と「痴呆」の両方の支払を対象とするものと、「痴呆」のみを対象とするものがあります。
保険期間が一定の定期タイプと一生涯の終身タイプがあります。 死亡した場合には、死亡給付金が支払われます。死亡給付金は少額のタイプと、要介護状態の場合と同額が受け取れるタイプがあります。 |
○ 年金保険
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・個人年金保険 契約時に定めた一定の年齢から年金が受け取れます。
年金を受け取る期間でいくつかの種類があります。
→終身年金
被保険者が生存している限り、一生涯年金が支払われます。
→保証期間付終身年金
保証期間中は被保険者の生死に関係なく年金が支払われ、その後も生存しているときは、終身にわたって年金が支払われます。
→夫婦年金
夫婦いずれか一方が生きている限り年金を受け取ることができます。
→確定年金 被保険者の生死に関係なく、定められた期間だけ年金が支払われます。
→有期年金 被保険者が生存している時で、かつあらかじめ定められた期間年金が支払われます。
→保証期間付有期年金
保証期間中は被保険者の生死に関係なく年金が支払われ、その後は生存している時で、かつ、あらかじめ定められた期間、年金が支払われます。 |
■定期保険特約付終身保険
定期保険を特約として、主契約の終身保険と組み合わせた死亡保険。
終身保険の死亡保障機能を、一定の期間に限って重点的に高めた保険で、割安な保険料で大型保障が確保できます。
定期保険特約の保険期間については、加入から保険料払込満了時まで更新なしで継続する「全期型」と、10年・15年などの比較的短時間で更新継続していく「更新型」があります。
個人保険の中でも人気のある保険ですが、「更新型」の場合その保障内容や保険料にメリット・デメリットがあるので、よく理解しておくことが重要だと思います。
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定期保険特約付終身保険(更新型)のメリット・デメリット
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メリット |
デメリット |
保険料 |
加入後しばらくは比較的安い |
同じ保障額で自動更新すると高くなる。更新の都度上昇 |
死亡保障 |
高額の保障が得られる |
掛け捨て部分が多すぎ、貯蓄性のある終身部分が薄いケースが多い。高額保障は定期保険特約がついている間のみ |
医療保障 |
特約で付加でき、毎月(毎年)の負担は比較的軽い |
保険料払込み終了時に80歳までの特約保険料を一括して払い込む必要がある |
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