思うこと 第216話             2007年5月25日
                         2007年6月12日 追記(病院案内にリンク

私の『夢追い外来』、いよいよ7月1日から開始!


 私はこれまで夢追って生きてきた。その総括が神経学会総会での会長講演『夢追って30余年』であった。そしてまた、夢追い人生の序曲の終わりが今年の3月31日、私の定年退職の日におこなった市民公開講座の『夢追って生きるー65歳の節目にあたってー』であった。私にとって、65歳の定年退職までの人生は、私の人生のカタパルト、すなわち、助走期間であって、そこからが私の本当の人生、と位置づけてきた。あと何年生きれるのだろう。一年以内に神様のお召しがないと誰が言えよう。健康に気を配りながら、神様のお召しがあるまで、味のある人生を送る、それしか、私には選択肢はない。どのような味付けをするのか、年をとるほどいい味付けが出来るであろうからこそ、年を重ねることに意味もある。
 私の大学教授時代の夢の一つに、365日、24時間、何時でも、完璧な、理想的な形で救急の患者さんを診療する体制を構築したい、という夢があった。この夢を実現してくれたのが、財団法人慈愛会の今村英仁理事長であり、また私の教室で私と同じ夢に向かって頑張ってくれた教室の西垂水君を筆頭にした若者達であった。その後、さらに、加塩部長が全体のリーダーとして加わり、今、今村病院分院の救急・総合診療部は、まさに、患者さんの視点に立った、すばらしい診療体制を作り上げている。もちろん、グループの全員が大変な苦労をしながらこれを支えているのである。私は慈愛会という大きな組織の会長として、慈愛会の組織の全てに気を配らなければならない立場にあるが、救急・総合診療部の構成メンバーが、より無理なく理想を追えるように、バックアップ体制をとることも私の大事な任務の一つと考えている。
 さて、前置きが長くなったが、この様な全体的な重要事項に比べると、極めて小さな個人的な夢ではあるが、もう一つ私には夢がある。それは、私自身が、外来診療を行いたい、そして、それは、日曜休日にも行いたいという夢である。この診療は、先ほど語った365日、24時間の救急体制の大きな夢とは別次元の小さな私の個人的な夢である。すなわち、救急ではない通常の患者さんの診療を、日曜休日にも行いたい、そして、その診療内容が、ウイークデイと同じレベルの、検査などの診療体制が完備した状態で行いたい、という夢である。理由は極めて簡単で、そうすることで便利になって喜んでいただける患者さんがいらしゃるにちがいないと思うからである。特に、サラリーマンの方々で、ウイークデイには時間的に受診しにくい方にとっては意味があると思われる。もっとも、このことを実現するにあったって、幾つもの解決しなければならないハードルがあった。そのハードルの中には、事前には予測していなかった難問も含まれていた。この、私の小さな個人的な夢を実現するために、多くの方々にご苦労をかけることになってしまったが、ともかく、理事長はじめ病院の皆さんの力強い理解と協力を得て、実現できる運びとなり感謝している。 とりあえずは、試行錯誤しながら行うことになるとは思うが、新患日は完全予約制とし、日曜日と木曜日に設定することにし、スタート日を来る7月1日の日曜日に設定した。診察場所は今村病院分院の外来の一室を考えている。完全予約制にしたのは、待ち時間を最小限にすることを目指したからである。現在、予約の方法をどうするか検討してもらっているが、今村病院分院(代表電話番号099-251-2221)に電話で『納 光弘医師の外来受診の予約をしたい』と交換に言っていただければ、予約担当に繋がり、予約できる形になる予定である。時間をかけて、ゆっくり診察し、じっくり患者さんの相談にのれたらと思っている。日曜日と木曜日とでスタートする意味は、ウイークデイのほうが受診しやすい方もおられるはずで、日曜日とウイークデイのどちらの日により多くの患者さんが来て頂けるかをまずは知りたいとの思いもある。再来日も別に考える必要があろうが、これは、患者さんの希望を聞きながら考えたい。私の主要任務である慈愛会の会長としての仕事を優先させなければならないので、外来診療だけに多くの時間を割くことは出来ないとは思うが、先ずは、日曜と木曜の週2回でスタートし、後は、様子を見ながら考えようと思っている。
 いずれ、この結果がどうなったか、ご報告出来ると思う。

2007年6月12日 追記
 病院のホームページに正式の案内が掲示されたので、下記アドレスにリンクする。
http://www.jiaikai.or.jp/bunin/osamekaisetu.html