米国カリフルニア州ロサンジェルス。

そこに住む日系人は、ロサンジェルスのことを「羅府」と表します。

「羅府夢衆」とは、そこから捏造してしまったことばであります。
「ロサンジェルスの夢見人達」、英語にすれば "L.A. Dreamers" てな感じでしょうか。

私はこのことばをロサンジェルスで活動する音楽家達に適用しようと思います。
読み方は、「ラフムス」で良いでしょう。

1970 年代中期のカリフォルニアには、
旧来の音楽にはどうにも満足できない人々が居りました。

彼らの欲求は自分自身で好き勝手な音楽を創り始めるという現象に結びつき、
さらに最初バラバラに活動していた彼ら自身が互いを知り結びつき合うこととなりました。

但しその結びつきは堅苦しさとは縁の無い、言わばゆるーいものでした。
と言いますのも、音楽は彼らの生活の一部だったからでした。

思想を接点とする繋がりはしばしば窮屈なものとなります。
思想を日常生活に優先させることさえあります。

もし特殊な音楽を接点に結びついた彼らがそんな規則を設けていたなら、
彼らの繋がりは本当につまらないものだったろうし、長続きもしなかったでしょう。

お互いが好き勝手な音楽を創ることは、相手の生き方を容認することに基づきます。
その実践の結果として、彼らの繋がりは今も続いています。

単に友好関係が続いているだけではありません。
今も、新しい音楽を創出しています。


当時、彼らの一部は同好の士としての寄り合いを作りました。
その名をロサンジルス・フリー・ミュージック・ソサエティ、略して L.A.F.M.S. と言います。

略称は「エル・エイ・エフ・エム・エス」と読みますが、一部に「ラフムス」と発音する方も居ます。
なので、「羅府夢衆」はまず L.A.F.M.S. の人々を表すことといたしましょう。

但し、決して「羅府夢衆」は L.A.F.M.S. の人々だけを表すことばではありません。
その周辺で独創的な音楽を創って来た音楽家にも用いたく思います。


さて、ここにひとつの面白いエピソードが在ります。
L.A.F.M.S. が組織された当時、メンバーはカリフォルニア在住でした。

でも、誰も肝心のロサンジェルスには住んでいなかったとか。

「羅府夢衆」もそんなゆるさで選びました。

てな訳で、ご了解を。





リック・ポッツ


ジョセフ・ハマー


スティーヴ・トムセン


ダイナソー・ウイズ・ホーンズ
リックとジョセフは、ダイナソー・ウイズ・ホーンズのメンバーでもあります。


ソリッド・アイ
リックとジョセフとスティーヴは、ソリッド・アイのメンバーでもあります。


トム・レッシオン
彼こそ、生粋のロマンチスト!



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初版 2004年8月16日