電車で加須へ行く
2008年06月25日


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 頼みごとがあって埼玉県の加須(かぞ)市の義兄宅へ息子を連れて出向いた。五十肩でクルマの運転ができないから25年にして初めての電車の旅である。横浜から新宿より先へ湘南ライナーを利用するのも初めてである。湘南ライナーが大宮で籠原(かごはら)と宇都宮に分かれることも今日初めて知った。電車が走るのは東北本線だと思い込んでいたら宇都宮線だという。もうかれこれ40年も東京や横浜で暮らしているのに見知らぬ世界がこんなにあったかと驚くばかりである。
 
 仕事で京浜東北線を利用して大宮まで出向いていても、湘南ライナーは横須賀線、山手線、赤羽線を経て大きく西へ迂回して大宮まで走るから見慣れない景色に頭がクラクラしてきた。いつもは湾岸線、中央環状線、東北自動車道と海沿いに東回りに高架道を走るから目の高さが異なる。それにじっと座っているのも退屈である。鉄道マニアにとっては心地よいレールの振動もけっこう腰にくるものだ。所要時間1時間54分、88.5kmがなんと長く感じたことか。これに自宅から横浜駅までの1時間近が加わるからかれこれ3時間もかかる。クルマなら半分で済むのがまったく恨めしい。【写真は久喜駅のホームです。この電車に乗りました】
 
 走りたくても走れないのがいらだたしい。4月、5月のETC利用はまったくない。ガソリンは3月に入れたままだし、ここ3週間は30m先にある駐車場さえ出向いていない。バッテリーが上がっていないかとおびえている。それにしても今までクルマで出向いてきたから風景が別物に見えるのも意外である。高速道路から見えた鉄塔やゴルフ練習場のネットで大体の位置はつかめても、別世界に出向くような違和感がある。田植えを終えた宇都宮線や東武伊勢崎線の景色を眺めて五十肩を呪う始末である。息子の都合もあって日帰りで行き来するのも慌ただしい。久しぶりに訪れる孫の到着を待ち切れず、義父が携帯電話をかけてきたのにとんぼ返りするしかないのも申し訳なかった。


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