柳はしまた桜はし春の水　牧笛郎
(やなぎはしまたさくらはしはるのみず　まきてきろう)

　�A地理（春の水）

４月の俳句　
　作品「桜蘂降るや日課のウォーキング」
　作者（山下雅司）
　作品「石段を数えて昇る五月闇」
　作者（古崎真帆）

たえず風やり過しをり雪柳　高木晴子
（たえずかぜやりすごしをりゆきやなぎ　たかぎはるこ）

　�D植物（雪柳）

５月の俳句　
　作品「除幕式終へて父子の五月の野」
　作者（山下雅司）
　作品「旧友の合同句集風薫る」
　作者（古崎真帆）

黒く又赤し桑の実なつかしき　高野素十
（くろくまたあかしくわのみなつかしき　たかのすじゅう）

　�D植物（桑の実）

６月の俳句　
　作品「雨の音うちけす雨やえごは実に」
　作者（山下雅司）
　作品「青柿の早くも冠を脱ぎ捨てぬ」
　作者（古崎真帆）

向日葵の蕊を見るとき海消えし　芝不器男
（ひまはりのしべをみるときうみきえし　しばふきお）

　�D植物（向日葵）

７月の俳句　
　作品「おしめりの巡礼古道落し文」
　作者（山下雅司）
　作品「越えられぬ山は無しとて雲の峰」
　作者（古崎真帆）

かなかなが来て眠られぬ太郎杉　大関靖博
（かなかながきてねむられぬたろうすぎ　おおぜきやすひろ）

�E動物（かなかな）かなかなは蜩（ひぐらし）のこと。

８月の俳句　
　作品「句友ゐて梢の風と夏惜しむ」
　作者（山下雅司）
　作品「銀漢のどこかに『星の王子さま』」
　作者（古崎真帆）

つきぬけて天上の紺曼珠沙華　山口誓子
（つきぬけててんじょうのこんまんじゅしゃげ　やまぐちせいし）

�D植物（曼珠沙華）彼岸花のことです。

９月の俳句　
　作品「稔り田は碁盤のかたち鷹を待つ」
　作者（山下雅司）
　作品「秋麗やくるりと揺るる小犬の尾」
　作者（古崎真帆）

くちびるを出て朝寒のこゑとなる　能村登四郎
（くちびるをでてあさざむのこえとなる　のむらとしろう）

�@時候（朝寒）

１０月の俳句　
　作品「秋日和鯉の池にも鴨の波」
　作者（山下雅司）
　作品「バイパスの突貫工事薄紅葉」
　作者（古崎真帆）

息荒く浅間颪にまむかへる　相馬遷子
（いきあらくあさまおろしにまむかへる　そうませんし）

�A天文（浅間颪）

１１月の俳句　
　作品「鶴万羽出水の冬をうめつくす」
　作者（山下雅司）
　作品「冬日向キャラメルやはらかく舐めて」
　作者（古崎真帆）

人波をすり抜けて来る聖樹の星　緑川美世子
（ひとなみをすりぬけてくるせいじゅのほし　みどりかわみせこ）

�F行事（聖樹）

１２月の俳句　
　作品「ゆく年を刻み続ける腕時計」
　作者（山下雅司）
　作品「去年今年山頂目指す長き列」
　作者（古崎真帆）

ふるさとの居間より仰ぐ初山河　山下雅司
（ふるさとのいまよりあおぐはつさんが　やましたまさじ）

�C地理（初山河）

１月の俳句　
　作品「書初に扇水俳句選りにけり」
　作者（山下雅司）

　作品「階段が真ん中の家四方拝」
　作者（古崎真帆）

大甕の水くろぐろと余寒かな　大川畑光詳
（おおがめのみずくろぐろとよかんかな　おおかわばたみつひろ）

�@時候（余寒）

２月の俳句　
　作品「春立つや指呼にどつかと桜島」
　作者（山下雅司）

　作品「春一番何か忘れてをりさうな」
　作者（古崎真帆）

草摘の負へる子石になりにけり　川端茅舎
（くさつみのおへるこいしになりにけり　かわばたぼうしゃ）

�B生活(草摘)

３月の俳句　
　作品「お彼岸の日の満ちゐたり座禅石」
　作者（山下雅司）

　作品「はつはなのぽつりと夢を語り出す」
　作者（古崎真帆）