*2012年6月のワタクシ。*
ついに行っちゃいました、銀河伝説ツアー。
渋谷NHKホール発18:00、銀河行き。艦長以下2600名のクルー全員、厳しいミッションになると思うが、心を一つにして頑張ろう!
↑みたいなナレーションが超アニメ声で開演前の会場に流される。ドコのアニメ大会じゃ。
携帯電源切れとか飲食禁止、ってご注意なんだけど、「お酒なんか飲んだらお仕置きよ♪」だそうだ。
…だ、大丈夫、あたしマンガ家だもん、付いて行けるとも!
ぶっちゃけ、ここに至るまでにはかなりの障害があった。
まあ、一番は私の経済問題なんだけど、ウッスラ新しい仕事の目処も付いて来た時に、チケット先行予約の記事を見掛けて調子に乗って申し込み。まさか仕事がこんなに具体化に手間取るとは思いも寄らず…ううう。
貧乏の話は長くなるので(笑)この辺にしとくけど、他にも色々、踏み絵を踏まされると言うか、思い切るまでに抵抗がありまして。
だってベイベーですよベイベー。恥ずかしいじゃないすか。恥ずかしいよね?
そしてポンポンですよ、各自手作りで持参ですって。手作りは好きだけど、ポンポンですよ、チアリーダーみたいな。キャホーな感じの。
それから振り付けね。ネット上で見たライヴ映像のドレもコレもが、総立ちで一糸乱れず踊りまくる観客(じゃなかったベイベー)達の姿。これか!これをやるのか!!!
歌詞エロいしさ。頭にティアラ乗っけてる人とかいるし。某掲示板では「客席でターンしないで!」とか書いてあるし…ターンとか…(汗)。
だいたい合言葉が「Let's!自己解放」って、んなモン野放しにしたら大変な事になるって。
でもねぇ。内心、確信があった。私は絶対に楽しめる(笑)。
暇を見てはMacの前で振り付け予習。スロー再生とかできると便利なんだけどな〜YouTube。
今回のテーマカラーはシルバーとブルーで、会場にシルバーのモノを身に付けて来て、との情報を聞きつけ、手持ちのシルバーのバッグ&絹シャツで行く事にした。スカートはブルーは合う形が無いので黒。あくまで手持ち、私は貧しい。足元は踊る気満々で(笑)キラキラのスニーカー。
アクセは銀色チェーンにブルーのビーズで作った、ネック&ブレス。
サイリウムも指定色はブルー、これは近所の100均で購入。
問題のポンポンは…結局手元にあったアリモノをリサイクル(そう、カツラとシッポです…笑)、色は白。本当はこれもシルバーがベストだったみたいなんだけど。
当日は早めに出たつもりが、土曜の夕方の渋谷の街が殺人的混雑なのを忘れてた。会場前に着いた頃には開場間近。
途中、同じ方向に向かう人達を横目で見ながら…あれっ、シルバー、意外に少ない…やり過ぎたか私?
と、ヒヤリとしたけど、近所で他にもイベントがあったらしい。入場待ちの行列には銀色ウィッグやら全身ラメラメもいっぱいで一安心。でも派手なコスプレ系は、けっこう年齢層高め。ティアラも発見、お着物少数。そしてドレッシーな服にスニーカー、多数(考える事は同じか…笑)。
一人参加は多そうだし年齢層も広いと踏んでたけどビンゴ。男性もソコソコ、とは思ってたが“男子”と言うよりおっさん率の高さにビックリした。でも歳聞いたらミッチーと同期とかありそうだけど。
ロビーに入ると長蛇の列でまたビックリ。ツアーグッズ売り場が入場制限中。初参加の記念にパンフくらい欲しいなと思っていたけど、行列を見て萎えてしまい、スルー。
『愛哲』(MCの相談コーナー)用紙に記入してたら、隣で小公女風ワンピ姿の少女(小3くらい?)が口を尖らせて書き込んでる。若いカップルの男性は「バラードで寝たらご免」と先に謝っている。7~80代とおぼしきお婆様が一人でトイレに並んでる。
席は二階の真ん中後ろ寄り。遠い…25mプールの向こう岸、って感じかな?滅多に使わない眼鏡掛けると目鼻が判別出来る程度。
後ろの席はベテランさんがご新規さんを連れて来たらしく、アレコレ説明している。私も初心者、耳ダンボ状態。勉強になります。
開演時刻が迫るのに、なんだか周囲の座席はガラ空き。あちこちのライヴが人が入らない、というニュースを読んだばかりで、こんなか!?とビビッていたら、直前にワラワラと人が入って来た。やれやれ。私の右隣はずっと空席だったけど、広々踊れたからまあいいか…。
座って待つうちに、緊張して来た。なんだどうした私?バレエの発表会前よりアガってるんですけど???
そしてドキドキのうちに開幕。
宇宙船内っぽいセット、あ〜あそこだと思った所から、銀色の宇宙服に長いマントをひるがえして、王子登場!期待を裏切らないなぁ。
半笑いになったところで、最初が大好きな古いナンバーだったんで、ポーンと打ち上げられて楽しくなってしまった。
当然のごとく場内総立ち、続く新曲も振りも知らないけど踊る。前髪ハリケーンも柄シャツチョップも全身でリアクション(ワケ分かんないっすね)、3曲終わってMCに入った頃には汗だく。いや私だけじゃなくって、周囲でもハンカチ使ってる。
メンバー紹介が終わるところで、掛けてた眼鏡を外した。だって邪魔なんだもん。
続く4曲、分からない曲は後ろのお姉さん(ダンサー)達を真似ればいいんだ!と思うとミッチーを見失う。走るぞ走るぞ42歳!(笑)
そしてお着替え、バラード2曲。宇宙と言うより海の底みたいな照明…あれれ?聞き入ってしまった。ロビーで謝ってたお兄さんは眠ったかな…と後から思い出し笑い。
そして、サイリウム振り回す曲。心配だったけど、ちゃんと光ってくれた。二階席から見下ろす客席の眺めは壮観…あれ?うわ。ほっそ。宇宙服では気付かなかったけど、細い!
だいたいTVで見る人は細くて驚くけど、違うよね?痩せたよね?この細さは。
客の私がこんなに汗かくんだから、そりゃ出演者は痩せもしますわな(笑)妙に納得。
途中休憩が入る。例によってトイレの外まで続く行列に並んでいると、若い男性が行列の知り合い女性に話し掛けている。「も、すっげ、すっげ楽しっす、あざーっすっ!!」みたいなハイテンション。私も知り合いがいたらこの状態だったな。
休憩の後は着席を促され、件の『愛哲』。また眼鏡取り出して掛ける。うわ、話長い…面白いけど。
まあ3時間超えのワンマンショーをあの調子でずっと歌って踊ってたらツアー途中で死ぬわ(笑)。
と、客も出演者も体力回復したところで、後半戦は本当〜にガンガンの曲連続。ああ、予習が役に立ったよ!ポンポン振ったよ!女子の本懐(笑)。…しかし、いざ出してみたら私のポンポン、デカかった(泣)。シマッタ!後で調べたら「てのひらサイズ推奨」だったんだって。うわ〜、後ろの人、ご免なさい。邪魔でしたね…ううう。でもその場はとにかく振り回す、楽しい!
そしてアンコールは、スーツに眼鏡で登場。会場は異様なヒートアップ。君たち本当〜にスーツ好きだな(笑)。
…しかし、宇宙服マントよりコスプレ感が強いのはナゼだ!?そして踊る踊るミッチー、眼鏡も途中でどっかに飛んでった。
一度引っ込んで二度目のアンコール。途中で振り付け指導も入って、もはや体操のお兄さん状態(笑)。前宣伝で「大人の文化祭」と言っていたけど、むしろ体育祭でしたわ。いい汗かきました。
踏み込む前は逡巡したけど、曲の一部分の振りが決まってるというのは、かえって入り易くていいなと思った。強制じゃないけど本当に皆やってて凄かった。席は遠くて残念だったけど、客席いっぱいのサイリウムやポンポンは本当に壮観だった。それぞれ一曲限定で、会場の誰一人フライングしないというのも素敵。常に振り回されたら鬱陶しいよね。
ポンポンと言えば、危ないなと思ってたんだけど、案の定胸のネックレスが引っ掛かって、後で見たらぶら下がりパーツが3個とも無くなっていた。一つは足元、一つはポンポンに絡まってて、残り一つは回収できず。他人様に迷惑掛けてなければいいけど…(冷や汗)。
気立ての良い美男子と、光と音の洪水。ゴキゲンなパーカッション、ファンキーな金管楽器。脚線美のグラマー達に、腕に覚えの陽気なおっさん達(楽器の手が空くとポンポン持って踊るよ!)。そしてお行儀良く熱狂するオーディエンス。
ディズニー世界的な華やかさと完成度の高さだけど、嗜好のベクトルが一方向に向かってる感じが、何とも家内制手工業的な安心感。
正直、もうちょっと妖艶なモノを期待して行ったんだが(笑)恐ろしい程の健全空間でした、良い意味で。
なんかもう、とことんLove&Peaceな気分。
ショーが終わる頃には、25mプールの向こう岸がとっても近くに感じられた。
バンドメンバーもダンサーも、殆ど予備知識ナシで行ったけど、最後のメンバー紹介の時には全力拍手、一人ひとりの名を自然と呼んでいた。
でもこれはもう完成形なんだろうなぁ。
経済難の中、何だかどうしても今行かなくては、という気になったのも、その辺りを思ったせいかも知れない。
ここから壊して行くのか、このまま自然に萎んで行くのか。いずれにしても、今行って良かった。
奇しくもこの日は、デビュー17周年後の最初のショーだったそうで、17年掛けて(キャスト、スタッフ、お客が)作り上げて来た結果があの安定感なのでしょう。
本当はもっともっと前に、色々体感しておきたかったけどね。
祭りの後は寂しいのが相場と思っていたけれど、「あ〜終わっちゃった!」という残念感は不思議と無くて、本当に美味しい料理をお腹いっぱい食べた時みたいな満足感。
ロビーではまだグッズ売り場に行列ができていたけど、もう今夜はいいや、という気分で素通りして、家路についた。
なんかこのほっこり感を持って帰りたくて。
おぼろ月夜の中、駅前で発泡酒を買って帰って乾杯して、夢も見ずに眠った。
追記:翌日、潮干狩りから戻ってみたら、FMラジオで及川さん出演とな。
昨日の今日で、キヨシローの思い出話とか卑怯すぎる(…って何ですか・笑)。
「ずっと浮いてなさい」って言われたって。
鼻の奥にツンと来た。
キヨシローは優しいね。そして、本当にロックンローラーだね。
銀河旅行の翌朝は、実家の近所で潮干狩り。
一昨年も誘ってくれたダイビングの“葉山限定師匠”S氏から「土日大潮だよ」と連絡を受け、土曜はダメなんで日曜日、と返事をした。
現場・野島公園の最寄り駅前8:30集合。
の、はずが、財布を忘れて(またやった!)10分の遅刻。毎度すみません。
S氏と相方Mさんと共に直行、おお、先客がいっぱい。
早速Gパンの裾をまくってビーサンで砂浜に降りるが、今朝は肌寒く水に浸かる気分じゃない。
波打ち際より少し奥まった辺りで、まずはマテ貝を取る。
最初なかなか出会わなくてジリジリしたけど、途中からだんだんコツを思い出して?気が付けばけっこう取っていた。そして気が付けば、集中し過ぎて脚腰が伸びなくなっている…(笑)ずっとしゃがんだまま砂浜を異動していた。
潮が満ちて来て、穴を掘った所に水が湧き出すようになって来るとマテ貝取りは文字通り潮時。巣穴に塩を入れても水で薄まるとマテ貝が飛び出さなくなって来る。
腰も曲がった事だし(笑)、水際に異動して獲物をアサリに切り替える。
アサリ、さっきまでも散々掘りs起こしてたけど、小さい。だいたい幅1cm程度のがゴロゴロ、でもこれはちょっと、という感じ。
波打ち際辺りで掘っても似たり寄ったりだったので、水に入って少し先にある砂州まで渡ってみたら、ちょっと大きめ(2~2.5cm)のがザクザク取れた。
こわばった脚腰伸ばしつつ、海辺を後にしたのはお昼頃。
ここ、昔はアサリの種を撒いてたみたいだけど、今は完全に自然繁殖らしい。こんなに人が集まって来るのに、凄いです、貝の繁殖力。
そして、入場も採取も完全無料。駅から至近。欠点と言えば公衆トイレに紙が無いくらいか(笑)それくらい我慢しよう、いや本当。ありがたいわ。
近所のとんかつ屋さんで昼食。昔貸し切りでバーベキュー避難所にさせてもらった店で、店主もダイバーという所。
S氏からお許し?があったので、Mさんと二人でビール飲む。野外活動の後はウマイ!運転のため我慢のS氏、ありがとう。
とんかつ定食とビールでお腹いっぱいになって、実家まで送ってもらう。
収穫も分けてもらって、マテ貝は夕食に網焼きとバター焼きで食べる。カリカリに焼いた網焼きが美味しかった。
砂出しが必要なアサリは一晩置いて、あまりの元気っぷり(水飛ばす飛ばす!)に驚いたが、翌朝スープにした。物凄く美味しかった!やっぱり元気がいいと違うのかな?
姉の誘いで、母と三人で川崎大師へ。
なんで川崎大師!?と思ったけど、母子3人で会うのも久しぶりなので、一緒に行く。
待ち合わせた電車に乗り遅れたりしてオタオタしたが、こういう時携帯メールって本当に便利、今更だけど。
そして後から乗り込んで来た姉の気合いの入ったコーディネイトに、ちょっと笑ってしまった私。何だか色々、キンキラキンで。
と、思ったら私より先に母が指摘。二人して光らせ過ぎだと言ったら、姉はネックレスを1本取ってしまった。って2本重ね付けだったんですか。
姉ちゃんご免、言い過ぎた。こんなダサいポロシャツ女に服装の事を言われる筋合いは無いと思っただろうな(笑)。
初詣しか行った事が無いので、人の少ない川崎大師は別の場所みたい。それにしても、人が少ない。
途中で蕎麦屋に入って昼食を取る。名物『麩饅頭』がセットになるというので食べてみた、美味しい!暑かったので冷やしキツネそばも美味しかった。
境内をぐるりと廻る形で参道に入る。道の両側に土産物屋が並び、暇そうな売り子さん達が激しく売り込みを仕掛けて来る、ちょっっと怖い(笑)。取りあえず行きは完全スルーで山門へと向かう。
でかい山門には四体、でかい像が入ってる。母「なんかイマイチ」姉「ちょっと安い感じ?」私「いつも称名寺(実家の近所である)の見てるからね」母「所詮お大師さん、歴史が違うわ」失礼な会話をしてしまったが、後で調べたら「京都・東寺の国宝尊像を模刻造立した四天王像」なんですと。まあ模倣はそれなりと言う事で。
門を潜るとすぐ左手に、物凄いオブジェが見える。『祈りと平和の像』金粉ショー?菩薩と天女?仏像が金色でも何もおかしくないはずなんだが、なんだろうこのシュールな味わい(笑)。母娘3人で呆れ返りつつ佇む。
手を洗い、正面の本堂へ。靴を脱いで入れたので、畳敷きのお堂内に座ってご本尊を拝む。我々より先に座っていたご婦人が、なんだか物凄いテンションで畳に額擦り付けんばかりに祈りまくっててちょっと怖かった。どうしましょ。
本堂を出てぐるりと敷地を回り込むと、池が見えて来る。
近寄って見ると、亀だらけ。アマゾンの亀が巨大化しているのがウジャウジャ。立て札には『鶴池』なるほど、池の中には丹頂鶴の銅像が立っている、鶴亀とはこりゃめでたい。水際に立つと、餌をもらい慣れているのか、亀がワラワラと寄って来た、ちょっと不気味(笑)。
池の前のベンチで老人達が暇そうに座っていて、「薬師殿に行くと栞がもらえるよ」と教えてくれた。「綺麗だよ」「タダだから」口々に説明してくれる。
指された方へ向かう。薬師殿は外壁に十二神の塗り絵見本が貼ってある。塗り絵を購入、塗った物は寄進できるらしい。写経なんかと同様ね。
ホール中央には十二神将の像が半円に並ぶ。なかなか壮観。
壁際の台の上に置かれた栞に好きな色のリボンを付けて、干支のスタンプを押す、これは無料でいただけるので、三人してもらって来た。なんか微妙にありがたいので、部屋に貼る事にする。
帰り道は参道沿いの土産物屋を覗きながら戻る。
それぞれにお菓子等を買い込み、懐かし気な小物(目玉の飛び出る達磨のキーホルダーとか!)を冷やかして、勧められるまま試食品にも手を出した。
…と、『鳩の卵』だかというお菓子の試食品が…変な味。微妙に酸っぱいと言うか油が古そうと言うか、姉と顔を見合わせたが、後から胸焼けがして来た。食べなかった母は何ともなくて姉と二人で「気持ち悪い〜」。
多分製品自体の問題ではなくて、試食品が古かったんだと思う。過疎ってる所での試食は考え物かも。でも好きなんだよ試食(笑)。
直接バレエのレッスンに行く予定だったけど、二時間半ばかり時間が空いたので、久しぶりにそごう美術館を覗いてみたら、おっ!若冲。
『京都 細見美術館展 Part II「琳派・若冲と雅の世界」』
このところ経済難で展覧会も自粛していたが、入場料¥1000、エーイと思って窓口へ行ったら、会費無料のカード作れば800円と言われて作る。カードばかり増えて本当に鬱陶しいんだけど、ここの展示会はけっこう好みのをやってくれるので、まあいいや。
展示は古い絵巻から水墨画、茶器に曼荼羅に屏風絵と多岐に渡るが、やはり白眉は若冲の鶏でしょうね。
何と言うか(実は好みと言う程でもないのだが)エッジの切れがハンパない、という感じ。同じ流派の人の似たテーマで描いてるのなんか見ると一目瞭然。…いや、あまり切れ味鋭くない方が部屋に飾るにはいいかも、なんて思ったけど、鶏怖いっす。
一般1000円、横浜そごう美術館で7月16日まで。
母と鎌倉に紫陽花を見に行った。
夕方からバレエのレッスンがある日だし、朝方ちょっと紫陽花寺(名月院)でも見て来よう、と軽い気持ちで誘ったが、なんだか大事になってしまった。
二人してO型のせいか(信じてないと言いながら、つい出てしまう血液型の話…笑) いつも行動に計画性が無くて、しかも私は名月院は鎌倉駅前と勘違いしていた。実際は北鎌倉駅の真ん前だったと気付いたのは鎌倉駅に降り立ってから。
すぐ電車に乗って戻っても良かったんだが、駅前でウロウロしてボランティアの観光案内のおじさんの話なんか聞いて、せっかく鎌倉で降りたのだからと江ノ電に乗ってしまったという(笑)。
なにが笑いって、平日と言うのにこの江ノ電の混雑具合がハンパ無い。そして皆、紫陽花目当てに江ノ電お勧めのコースを狙って極楽寺駅で下車、隊列成して極楽寺〜成就院〜御霊神社〜長谷寺〜光則寺を周り、長谷寺駅から江ノ電で鎌倉へ戻る、という、鎌倉駅前に貼ってあったコース取りそのままを辿る、殆ど団体旅行みたいな。
混雑にはちょっと閉口し、平日にこんなに行楽してる人がいるのに驚き呆れたが、お勧めコースの紫陽花は確かに見応えがあり、それなりに楽しかった。
まずは極楽寺。
駅を出て、切り倒しを横目に線路に掛かった陸橋を渡る。
山門周辺からすでに、青い紫陽花が見事。
その山門、なぜか閉まっていて、脇の潜り戸から中へ入ると桜並木、続いて小振りなお庭の中央には見事なサルスベリの巨木。
紫陽花もいっぱい咲いていたけど、このサルスベリに感動してしまった、咲いたら凄そう。調べたら、濃い目のピンクのようだ。見てみたいな、春の桜、夏のサルスベリ。
渡った線路を戻り、坂道をゾロゾロと登って成就院へ。
こちらは絵に描いたような山寺で、山の大部分を紫陽花が占めるという。もう凄い数の、色取り取りの紫陽花だらけ!
満開にはちょっと早いようだったが、それでも充分堪能できた。
高台から紫陽花の群生をなめて海が見渡せるという絶景で、しかし詰め掛けた観光客で展望スポットは黒山の人だかり。情緒もヘッタクレも無いのであった(笑)。そして今日は暑い。
坂道が下りになり、また線路を渡った先に御霊神社。“ごりょう”と読むのね。“みたま”かと思ってた。
神社の手前の江ノ電の踏切が、両脇に紫陽花が植えられて『紫陽花電車』的撮影スポットになっていて、ちょうど警報機が鳴り出したので撮影隊が大集結して凄い事になっていた。でも撮りたいわ、これは。分かる分かる。
境内は、本堂の背後をぐるりとすり鉢状に囲むように紫陽花だらけ。それも、ここの紫陽花は種類が豊富、ちゃんと名札も付けられていて、さながら植物園状態。
紫陽花も本当に様々だと感心した。名前も『富士の滝』『墨田の花火』『白拍子』とかね、素敵な名が付いてる。
一般的に見られる薄青い紫陽花は、ちょっとボソッとした印象であまり綺麗とも思わないんだけど、山紫陽花とか可愛らしいのやら優雅なのがけっこうあって、見直してしまう。色も形も本当に様々。
そう言えばお腹が空いて来たと、日陰に陣取って逗子駅前で買って来た茶巾寿司を食べる。
御霊神社の裏手からが近道という道標を頼りに、長谷寺へ向かう。
これ民家!?っていう豪邸の並ぶ細い道を抜けると、鶴岡八幡宮前の小町通りみたいな賑やかな通りに急に出てビックリ。そう、長谷寺はバリバリ観光地なんだね。
ここもすごい人手で、並んで拝観料(300円)を買って入ってみて思い出した、以前姉一家と来た事がある。まだ甥っ子達が小さかった、ような。
立派なお庭の池端には菖蒲が咲き誇り、それだけでも人が呼べそう。
会談の登り口に関所があって、紫陽花見学用の整理券である団扇を配っている。これも並んで受け取るが、うーん、やな予感…。
登り切った所が開けていて、そうそうここも由比ヶ浜が見渡せるんだった、と思い出したところで、紫陽花見学の入場制限の待ち時間を知らせるボードを見る。団扇の番号を確認すると、我々の待ち時間は…45分!
うわぁ〜暑いよ隙だよ足疲れたよと色々吹き出すが、取りあえず入場制限されてないそこら辺を歩き回って外から見える紫陽花の写真を撮り、由比ヶ浜を眺め、経蔵でグルグル回る経文塔を回して(写経と同じ御利益があるとか何とか…)、売店でアイスを買おうとしたら売り切れで、やっと見付けた空いたベンチに座って休んでたら日が射して来て暑い。どうしたモンかと思っていたら、母が別に中に入らなくてもいい、と言い出したので、入場は諦める事にして下に降りる。
池のある庭まで戻ったところで、以前来た時の事を思い出し、庭の奥の弁天屈 へ。
洞窟の中はヒンヤリ涼しく快適。ここ、なんか好き、インディ・ジョーンズっぽくて(笑)。雰囲気で御利益ありそうなので、ちょっと力込めてお祈りして来た。
長谷寺から一旦賑やかな表参道へ出て、またちょっと引っ込んだところにちんまりとある光則寺を目指す。
途中オルゴール堂というのを見掛けたので寄ってみる。
小樽のオルゴール堂の支店だそうだ、そう言えば行ったな、小樽のも。おじさんがオルゴールに合わせてフランス国家を歌うのは小樽だったっけ?伊豆だったかな???
まあ鎌倉ではおじさんは歌わず、立派なクラシックオルゴールが何台かあるものの、演奏はされていなかった。オルゴールに特化したお土産屋さんといった感じ。
でも、あちこちで鳴るオルゴールの控え目な調べは、曲が色々カブッても不協和音にならず、不思議な空間を作っていた。
ガラスの天使が廻るとか、いいよね。ちょっと欲しくなった。
長谷寺で食べ損ねたので、店頭のソフトクリーム屋で買い食いをした。
で、光則寺。
ここも以前、一度来ていた事を思い出した。
お庭狭しと、鉢植えの紫陽花が並んでいる。殆どが鉢植えなのは、伝染病対策なんだそうな。
ここも紫陽花の種類が多く、小振りの花を付ける山紫陽花が多い。とても可愛らしい。
ぐるりと裏手を回ってみたら、ナゼか(いや別に理由はいらないか)ケージの中に孔雀が二羽、どちらも雄で、ま〜こんなキテレツなモノが自然に生きてるって凄いよね、なんて思って通り過ぎようとしたらいきなり鳴いたんでビックリした。
江ノ電のサイトに出てました、今回のコース。