*2010年6月のワタクシ。*





6/2
(水)

大変だ!
沖縄から帰って、すぐに仕事に入ってバタバタしていて、気が付いたらR子さんに買って来たお土産の賞味期限切れが迫っている。
買った時は「まだまだ先だから、その間には会う機会もあるでしょ」なんて気楽に思っていたんだが、真空パック入りとはいえど肉製品。食中毒はコワイし、第一期限切れのモノを人様にお渡しできないわ。
仕事が終わった翌日に気付いてすぐメールを出し、その翌日の午後には受け渡しのため待ち合わせと相成った。

以前話題が出て、R子さんが興味を示した『武蔵小山商店街』。
一度行きたいねと話していたし、ちょうど二人の家の中間地点あたりなので、駅前で待ち合わせてアーケード街を散策し、お土産の受け渡しもしてしまおうという事に。
今日はいい天気で暑かった。早めに着いたらR子さんは先に来ていて、すぐアーケード街へ。
実はここのところ、部屋着やら靴下なんかが相次いで潰れていて、まとめて安物買いしたいなと思っていた矢先。
商店街を奥へ向かいながら、三つ指ソックスと普通のソックス各3足を凄い勢いで購入。
アーケードのどん詰まりまで行って、お気に入りのパン屋さんで大量買い(800円近く…)して引き返し、行きに目を付けておいたカップ付きキャミソール、タンクトップ(各500円♪)を買い、気になっていた畳草履を物色するが、これはサイズと柄が折り合わず、断念した。
R子さんも三つ指ソックスとお母様用にサンダルを買って、パンも買ってたかな?

買い物終了後、『王様とストロベリー』という喫茶店へ入り、お茶とケーキで一休み。
以前仕事の打ち合わせで地元民の編集さんに連れて行ってもらったんだが、入り口が分かりにくくて一旦通り過ぎてしまった。間口が狭く分かりにくい。
ケーキは手作り風で、素朴だけどとても美味しかった。店のインテリア同様、ちょっとレトロな味わいだ。
メニューには『ジャンボパフェ』というのが出ていて、高さが60cmあるという。二人ではとても無理だけど見てみたいね〜と話していたら、隣の席に座った女子高生風7人組が注文した!
すごい。本当〜に、テーブルに乗せると座った人の頭の上まである!7人は食べる前に皆手に手に携帯を持って記念撮影、無理もない。
すかさず奥の席の女子高生が携帯持ってやって来て「写真撮らせてください」。実は私もちょっと写真撮りたかったけど、出そびれてしまった(笑)。でも、面白いモン見たわ。
あれじゃ7人でも大変なんじゃ?なんて言ってたら、アッという間に各自の取り皿は空になっていて、最後に巨大グラスに残った溶けたアイスを一人が飲み干していた。若さってスゴイ〜。

明るいうちに駅前で解散して帰った。
畳草履、ちょっと心が残ってる。来週新しいのが入ると言っていたから、またフラリと行ってみようかな?








6/5
(土)

長野剛さんの展示会 が、銀座プランタンで開催中というので、ご本人の待機時間を狙って行って来た。
このところ展示会が続き、追い切れなくなっているんで、今回絶対行きたかった。スター・ウォーズのシリーズは、確か原画を見てないし。
近所に住む大学時代の先輩・Hさん(長野さんの大ファン)と申し合わせ、最寄り駅前の カフェで待ち合わせ。
ここはスーパーの敷地内で、好みのコーヒーをセルフサービスで注ぎ、スーパー店内の食材と共にレジを通すと外の席で食べられる、というシステム。なかなか便利。

銀座プランタンに入ると、エスカレーターの乗り口に『長野剛展』のポスター。
6階で降りると、なんだかファンシーな小物なんかを売ってるフロア。「いきなり『三国志』が出て来るのかな?」と、とまどいつつ進むと、果たしてその一角に『スター・ウォーズ/ファントム・メナス』の原画が出現!
コーナー奥を覗くと、長野剛さんがR子さんと話し込んでいる姿。
同じく大学の先輩のR子さんは、そもそも長野さんと仕事上のお付き合いがあって、私は紹介していただいたんであった。電話で時間を示し合わせていたんだが、あちらの方が早かった。
ご挨拶をして、会場を一回り。狭いコーナーだが、原画をまだ見てなかったもの、全く初見の作品もあり、見応えがあった。
店員の女性が話しかけてくれて、長野作品を絶賛。「絵を描くプロの方が何人もいらして、真似できないと言って行く」「階下のパン屋さんがあの絵を欲しがっている」。セールストークだけではない迫力があった。そりゃそうだ、本当にすごいもの。
今回はファンタジー系の女性の絵の新作が2枚(他で公開してるかもしれないけど、私的には)、織田信長を描いた新作、それに珍しい風景画が3枚と、初めて見る絵がたくさん。『スター・ウォーズ』からも2枚出ていて、印刷物は見ていたが原画は初めてなのでウレシイ。他にも『三国志』から数枚と、女性のシリーズの原画、版画が何点か。
長野さんを捕まえて、「どっちが周瑜で孫権だ」とか、「この点々は描いたのか」とか、くだらな〜い質問をしたが、丁寧に答えてくださった♪
風景画の話から、取材撮影の話になる。
総アナログ 制作の画家である長野さんも、カメラはさすがにデジタルだそうで、フラリと日帰り取材旅行に出かけるんだとか。
自転車であちこち回ったり、奥多摩あたりで沢登りをしたりと、およそ物静かな長野先生のイメージとは違う話も聞かせてもらった。
自転車で転んで右手に怪我をして、すりむいた傷に「傷が乾かない絆創膏を貼ったから全然痛くなかったです」と、見せてくれた。カサブタを作らない方がいいと最近は言うのだそうだ。そう言えばカサブタの中で化膿してひどい目にあった事がある………。

長野さんを捕まえてけっこう長居してしまった。
展示場を出て、すぐ上のフロアで3人でお茶。
同じ大学で同じマン研の出身だから、話は早い。でも、昔の話は殆ど出ないのが面白いところ。
「ちょっとお茶でも…」と言ったわりには、長々とお喋りに花が咲き、薄暗くなって慌てて帰った。







6/6
(日)

四ッ谷の荒木町に移転した和裁教室へ行くと、地元のお祭りの日だった。
教室の隣にお住まいの大家さんは、往年の売れっ子芸者さん。70代の今でも、それは綺麗は方なんだが、その人が「神輿が前の道で受け渡しをやる」と言いに来たので、縫い物を放り出して一緒に見に行った。
路地に毛の生えたような狭い道に、法被姿の老若男女がひしめき合っている。(でも着物姿の私はちょっと浮いてた…ははは)地元の人らしく、大家さんはあちこちで挨拶を交わしている。
晴れて暑い日だったので日傘を引っ掴んで出たけれど、建て込んだ狭い道なので必要無かった、それより携帯じゃん!と思ったが後の祭り。
もう立派な神輿はそこまで来ていて、「わっしょい、わっしょい」のかけ声(そう、“わっしょい”なの!)と共に練り歩いて来る。
そして、一人ずつ、担ぎ手の人が 入れ替わっていく。町ごとにこうやって交代して行くんだそうだ。
進むペースは恐ろしくゆっくりで、まさに練り歩いてる。見物人は高齢の人も多いが、さすがに担ぎ手は若めの人が中心。
昔むかし、一度だけ御神輿を担がせてもらった事があったが、こんなに立派なのではなかったけど、思ったよりずっと重くて、タオルを肩に当てていたにもかかわらず青アザが残ってしばらく痛かったっけ。
大家さんに聞いてみたら、「担ぎ手は 雇われ者も多いのよ」との事。そして「昔は銀座あたりのお姐さんが店に出るような化粧して担ぎに来たもので、あれは勘弁してほしかったわ」ひょえ〜、それ、見てみたい、怖いもの見たさで。
目の前を通過する時、大家さんは携帯を出して「撮りたいんだけど…」と差し出すので、撮影して渡す。
自分の携帯は置いて来たけど、お役に立てて良かった。

夕方5時半。教室が終わり、後片付けをしていると、先生が「お祭りのお相伴をいただいて行く?」行く行く♪
先生の知り合いの魚屋さん(日曜日は休業)で、皆で集まっているというので、私ともう一人、若い生徒さんとでくっ付いて行く。
魚の匂いの店内には急ごしらえの席が並び、ビールとつまみをいただいて神輿が来るもを待つ、が、なかなか来ない。
おかげでいっぱい飲んでしまった(笑)。
集まって来るのは、殆どが元気なお年寄り。先生が言うには、場所柄全員が元“玄人さん ”なんだそうだ。
飲んで食べて歌って踊ってダジャレ飛ばして、みんな本当に元気で威勢がいい。どうせ歳取るならこうありたい。
でも、会話を聞いていると、だれそれは何が悪くて出て来られないとか、椅子に座れないから手を貸すよとか、けっこうそんな。
まあ考えようによっては、ガタが来るまで生きられるのも幸せのうち、なのかもしれないが。

昼間は私の着物姿が浮いて感じたけれど、夕方になったら浴衣姿がぐぐっと増えて、ますますいい感じ。
先生言う所の“玄人”さんだから、着こなしも本当にキマッていてかっこいい。
羽織の裏地をブラウスに仕立て直して着てる女性もいた。モスグリーンに金箔散らして背中に般若のお面。か、かっこいい!
いい加減ビールも飲み、なかなか神輿が来ないので、 通りに出て眺めてみると、遠くの方に提灯が集まってる。
あれが露払い?傍には警視庁のバンが赤い回転灯を点滅させて待機中。
気持ちのいい夕方だし、もう一人の生徒さんと一緒に少し先まで行ってみた。
すると提灯の先に神輿が来るのが見える。
やったー。今度は携帯持参で来たぞ!すかさず撮影。
ちょうどトワイライトゾーン。画像は汚いけど、いい雰囲気で撮れて良かった♪

神輿も見たので我々は失礼したが、どうやら地元の皆さんは朝まで続けた模様。
古い町っていいなぁ。ちょっと羨ましく思う。









6/12
(日)

来週、『伊豆ダイバーの聖地』神子元へ行くので、イントラR氏はちょっと心配していた。万が一流れが早くて水中ではぐれた場合、自力で浮上しなくてはならず、それにはフロートを一人で上げる事ができなくてはならない。ボートが行き交う海で、フロート無しで水面に顔を出すのは極めて危険。
と、いう事で、今日は一緒に神子元へ行くメンバーが集まって、フロート上げ講習会。
逗子の予定だったが、流れが強いというので三浦に変更になった。

フロートを上げるのは去年の夏以来。
あの時はビビッてしまって(打ち上げた時身体を持って行かれたという話を聞いた後だったので…)エアーの入れ方が足りなくて、フロートがちゃんと立ち上がらず失敗した。(水面に寝てても無いよりマシだとは思うけど)
要するに細長い風船だよな。ビビるような事じゃない。
と、言い聞かせつつ、逗子駅に早めに到着。カフェで時間を潰すには足りないので、テイクアウトして改札前で飲みながら待つ。
時間きっかりに迎えが来て、 今日のメンバーは何度か一緒に潜ってるTさんと、初対面のN氏、Kさんの計4人。
ありがたい事に、梅雨の晴れ間に当たって、今日は暑いし陽も射して、とてもダイビング日和。水温も20℃を超え、もうウェットスーツでも大丈夫!

三浦は宮川湾、もうかなりお馴染みのポイントで安心感もある。普通にファンダイビングをして回った後、ブイまで戻って浮上時にフロート上げ練習をする。
1本目はカサゴ根。
ボートに乗ってから、カメラの液晶画面がまっ暗なのに気付く。ハウジングのフタをしたままで一枚は撮れたのに、あちこち触ってみても、再生モードにはなるが、どうしても撮影モードにならない。結局タダのお荷物状態で持って入った(泣)。
水は相変わらず見事に緑だが、入って2〜3mで海底が見えた。キレイ!スズメダイやネンブツダイの群れが見える。綺麗な色のニジハゼの群れも。砂地には目立たないハゼやらがいっぱい。澄んでるとこんなに、魚がいるのかと驚いた。
アオリイカの卵が大量に産みつけられていて、壮観。これはカメラ、惜しかった!
カメラが無い時に限って、スイートジェリーウミウシなんぞ発見して、手近にいたKさんに知らせたりする。
少し根を大回りして、でかいマルツノガニや、赤いトウシマコケギンポに会い、そしていよいよ、フロート上げ。
最初に上級者のTさんがデモンストレーション。深度10m地点で打ち上げて、蛍光オレンジのフロートが緑色の中に溶けて消えた。キレイと思っても透明度10mは無いって事ね。
Tさんがあまりにもさくさくと上げたせいか、前回のようなドキドキ感は全然無く、多少モタモタとフロートを取り出し、「怖かねーやいっ」とエアーを入れた。
何と言うか、エアーが入ると自然に手から離れるという感じで、フロートはまっすぐに頭上に消えた。
安全停止をしつつロープを手繰って浮上してみると、今度はシッカリフロートが立ち上がっている。やったね!

上がって来てカメラのハウジングを開けてみたら、起動スイッチにもなっているレンズカバーが開き切っていなかった。なんだよぉ〜、とは思うものの、故障でなくて一安心。
2本目はトビ根。
ショップの人が、「汐が満ちて来ると急に濁る」と言っていたけど、入った時はまだキレイ!と、思ったら、途中から本当にみるみる濁って来た。茶色い水がまとわりつくように押し寄せて来て、やっぱり自然って侮れないなと実感した。
入ってすぐに、岩の隙間にクロアナゴ。奥からじっと、こちらを見つめている。カワイイ!けど、向こうはきっと怖かったんだろうな…。ごめん。
夢中で撮っているとR氏が呼ぶ。指差した方向に何も見当たらず、奥の方に可愛いカサゴの幼魚がいたので、とりあえずそれを撮ってみたが、後で聞いたら手前に珍しいフジイロウミウシがいたんだそうだ。なんでカサゴ?と思ったんだよね…好きだからいいけど(笑)。
ウミウシいっぱいの中をぐるっと回り、巨大化した(と言っても1.5cm)ダンゴウオを見物して、そろそろ浮上…という頃に、カエルアンコウ発見!
岩の中腹、恰好のポイントにいて、茶色くていい感じに汚れていて、4人がかりで撮りまくっていたら、居心地悪そうに歩き出した。これがまた、可愛い!
ちょっと流れもあり、他の人の邪魔しちゃいけないのもあり、どうかなと思ったけど、思わず可愛いショットが残っていた。
フロート上げは、水も濁ってしまったので上級者二人は中止して、初心者の私とKさんだけ上げる。二人とも問題無く成功。
ボートに上がったらR氏はゴキゲンで、「これで全員生還できるぞ〜」ですって(汗)。引率者としては、気が気じゃないんだろうな…。

いい天気で、外は風も心地良く、快適に片付けをして、短時間でかなり機材も乾いた。
来週また使うので、機材はR氏が預かってくれると言うので、お任せして車に積んで、帰り道の荷物が減ったので、すごい気楽!
美味しい寿司屋で食事して(エボダイ旨かった!)、ログブックに「来週ヨロシク!」と書き合って、逗子駅で解散。
来週はいよいよ、憧れの神子元。お天気海況よろしくお願いします。
楽しみだ!!ドキドキ。








6/16
(水)

漫画家で大学マン研の同期でもある M氏からお誘いを受けて、『アウトレイジ』を観に行った。
タケシ映画はけっこう好きで、いくつか見ているけれど、今回のはどうかな?と、興味津々、不安いくばく。だって「極上のエンタテインメント」なんて言われてる映画にロクなのないじゃん(笑)。

新宿のせせこましいシネコンで待ち合わせ、指定席へ。
客層は、普通。男女比も年齢も色々で、ただしありがたい事にR指定なんで子供は皆無。(内容見て納得…子供がラーメン食えなくなる…って、ソコかい!)
開始早々のタイトル画面がかっこ良過ぎて「うをぉ〜」と思わずうなる、が、後はそうでもない(笑)。
なにしろもう、聞きしに勝る、「バカヤロコノヤロ」映画。覚悟して行ったけど、あまりの罵倒恫喝悪口雑言の洪水に最初は呆れ、じきに慣れてしまった(笑)。
『全員悪党』のコピー通り、まー殴る蹴る刺す撃つ、だます裏切る誤摩化す寝返る。そして、さながら『殺し方カタログ』みたいに、ナゼここまで?と、凝りに凝った殺し方を見せ続ける。
…う〜ん、正直私、バイオレンスにはあまり、興味が無い(笑)。
かなり痛そうなシーンも多くて、思わず目をつぶったりはしたけれど、顔を伏せる程苦手というんでもなく、でもワクワクする程好きでもなく、本当にあまり興味が無い。
だから、エンタテインメントと言われても、「あ、そう?」という感じではありました。残念。
中核に対してソレなんで、ちょっと1本調子に感じた。脳が退屈して、「タケちゃんはドコへ行きたいのだろう…?」などと考える余裕が出てしまった。
つまらなかった訳ではなくて、「いいのかな〜?」と思いながらけっこう笑ってしまったし、うひゃ〜とかどひゃ〜とか、かなり百面相しながら見てたと思うけど。
俳優陣は皆素晴らしくサスガと思ったし。今まであまり好きでなかった椎名桔平も、元々大好きな三浦友和も、あまり気にしてなかった加瀬亮も、すごく良かった。石橋蓮司、小日向文世は無論、期待通り。北村総一朗おじさまのワルッぷりも怖かった。タケちゃんの瞳は、捨てられた犬みたいだった。
記者会見で三浦友和が「タケシ映画に出たいか?と聞かれたら内容にかかわらず出たい役者は多いはず、僕もその一人」とか、そんな事を言っていた。だからだろうか、皆本当に熱の入った生き生きした顔してた。
…それとも『ワル』って、男性の細胞を活性化する作用があるんだろうか?マジ、そんな気がしたわ。

そんなこんな、銀幕では終止ヤ○ザが大暴れ、隣の席ではヤ○ザが一人……ではなくて、素敵な紳士が(笑)という、ムード満点の良い環境で鑑賞し、終わってみれば、やっぱり何やら達成感があって、ほっと溜め息を付いたりする。
シネコン内のカフェでコーヒーを飲み、駅前のビアホールに移動してビール。蒸し暑いので、美味しい!
途中ちょっと具合の悪そうだったM氏は、ビールのせいかすっかり元気になり、ちょっと1杯のつもりがエンエンと(笑)。
さっき見た映画の話をしながら、自分の頭を整理する。もう、また見たいなとか思っている。
ビールのカクテルのメニューがあって、普段は目もくれないんだけど、ふと気が向いて飲んでみたら、なかなかイケル♪ビール&ジンジャーエール、ビール&カシスリキュール、ビール&…なんだっけ(笑)。

そう言えば『菊次郎の夏』とか、まだ見てなかったな…。









6/19
(土)

1泊2日で伊豆ダイバーの聖地・神子元へ行く予定が、前夜から「強風につき欠航」のニュース。
船が出ないのでは潜れない、って言うか危ないし…結局前夜のうちに初日の行く先は伊東に変更になった。
神子元で潜るんだ!と力んでいたので、ちょっと拍子抜け。
でも実は、伊東も初のポイントなので、ちょっと楽しみでもあり、たださえ厳しいと聞いてる神子元で荒れた時に潜るのも怖いので、ホッとした部分もあり、まあとにかく潜れて嬉しい気持ちもあり。
朝は4時には起き出して(近頃また夜行性に戻っているので殆ど眠れず…)準備万端整えて、と言っても先週機材はガイドのR氏に預けてあるので、お泊まり用品だけリュックで担いで、集合場所の逗子駅へ。
沖縄のアーケード街で急場しのぎに買ったリュック、戻ってから大き過ぎた…と悔やんだけれど、今回とても役に立ってくれた。ヨカッタ〜。
先日のフロート上げ講習と全く同じメンバー総勢5人。ちょっと沈んだ空気の中、伊東へ向かう。それでもかろうじて雨は止んでくれた。

行ってみてビックリ!魚いっぱい!地形もダイナミック!!伊東、楽しい〜!!!
1本目は『白根』。透明度15m、水温は17.9℃と過去最低記録更新だけど、陸が暖かいせいか寒さは感じない。
入ってすぐのブイ下から縦縞のキレイなイサキの群れ。少し行くとドーンと深いドロップオフがあって、ここは70mあるそうだ!…モチロン下までは行かないけど、いつもドロップオフへ行く瞬間は空を飛んでるみたいな気分になって、ゾクゾクッとしてしまう、無論、気持いい方のゾクゾク。
途中ちょっと日が射して来たりして、明るいし水は青いし、魚もいっぱい!
魚類学講座』で標本にした サクラダイなんかもチラホラ、キンギョハナダイやネンブツダイに混じって普通にいた。大きなルリハタも数匹見かけた。
気のせいか、タカノハダイやニザダイも、他の所より大きいような…。キンチャクダイやシラコダイもいる。
ぐるりと回り込んで一旦ブイ近くへ戻り、反対側をもう一回り。
すごい色のミアミラウミウシや青い角が綺麗なアワシマオトメ。
奥へ行くとイボヤギの大群生があり、ネンブツダイの大群がビッシリ、縦長に密集していて壮観だった。

すっかりゴキゲンで上がって来て、港で猫さん達と遊んで、2本目は『五島根(ゴトウジネ)』の中と南。
南のブイから入って南の根、中の根を回ってまた南の外側を通って戻る。
水が澄んでる安心感と、広々としたダイナミックな地形と魚の量に、私はすっかり舞い上がってしまって、カメラモードにロックオン。自分の世界に入り過ぎて、後から聞いたらでかいクエ2匹を見逃してした!マダイもイセエビも見逃した。残念。
ガイドのR氏に、ちゃんと付いて行かなかったせいだ。反省、明日は絶対、へばり付いて離れないぞ、と心に誓う。
それでも、ネンブツダイ、スズメダイ、キンギョハナダイの乱舞は素晴らしく、可愛らしいオキゴンベやミナミゴンベ、コガネスズメダイ、イタチウオなんかを撮影できた。R氏が捕まえたシマウミスズメやイソギンチャクに棲む小さなエビも撮った。
そんなこんなマイペースでまったり潜っていて、浮上の段になってビックリ!いつの間にか上の方は流れが激しくなっていて、5mの安全停止が“鯉のぼり”状態。ブイのロープに掴まった5人の身体が真横に流れ、水が澄んでる割に多めだなと思った浮遊物が、吹雪みたいに通り過ぎる。
水面はモチロンバシャバシャで、ボートのハシゴに取り付くのも一苦労だった。

一時は薄日も射したものの、天候はイマイチ。洗った機材を干してシャワーを浴びてたら小雨がポツポツ。慌てて取り込んで、伊東を出発。
熱海やら伊東と言うと温泉街で、なにやらダイビングもできるんだ?みたいな感覚があるけど、どうしてなかなか本格的なポイントで、やっぱり海の中は別世界だと改めて思う。
遅い昼食を伊東のバイキング店でたらふく食べて、宿泊は今年の始めの東伊豆ツアーと同じ、伊豆高原のリゾートマンション。
最初に行った時は大感激でスパで長時間過ごしたけど、明日は神子元に行ける事を期待して、簡単に大浴場で入浴を済ませ、缶ビール2本飲んで8時半には就寝した。
一緒に寝に行ったKさんと「大人が寝る時間じゃないよね」と言いながら、障子越しの隣のリビングでは灯りもTVもついてる中で、墜落睡眠。
どこでも寝られる体質は、アシスタントで渡り歩いていた頃もありがたいと思ったっけ。

 






6/20(日)

直前まで、船が出せるかどうかな?という情報だったが、メンバー全員が行く方に賭けて、神子元へ向かう。
途中船は出ると連絡が入ったが、行ってみたら、やはり波が高いので、神子元島の外海側には行けない、陸側の浅くて流れも無い初心者向けのポイントなら、何とか潜れそう、との事。
皆一様に落胆を隠せない様子だが、「かえってレアかも」等と強がりを言いつつ準備して、乗船。
我々の他にも2チームばかりいて、船はけっこうニギヤカな状況。ベンチにタンクを置く窪みのあるタイプは初めて乗るので、ちょっとモタモタしてしまう。(いつもだけど)
出航してしばらく、R氏が行く手を指して「あれが神子元島だよ」と教えてくれた。
ドキドキ、(内湾とはいえ)ついに来た、伊豆ダイバーの聖地。
小さな灯台のある島を見ながら、意外に距離があるんだな、と思ったのに、アッという間に着いてしまった。このショップの船は物凄く速いんだそうで、そう言えばえらい勢いで走ってた。
それにしても、出航も危ぶまれたという割に、波もそんなに高くないし、船も揺れなかった…と、思っていたら、急遽「やっぱり外海側の『カメ根』で潜る」と言い渡される。
え?え??どういう事!?大丈夫そうだから来ちゃったみたい(笑)嬉しー!

でも、こ、心の準備が……と、オタオタドキドキしながら、もう先のチームが一列になって船尾に並んでいる。
この船、船尾に6人ばかり並んで一斉にジャイアントで飛び込んで、戻って乗り込む時は水中にリフトが降りて来るのでそこに立つと持ち上げてくれるシステム。
ジャイアントはちょっと苦手だけど、とにかく「1、2、3」で飛び込んでみると、あらら、水キレイ!そして、流れてない。
出港時には曇りだった空が、島の近辺では土砂降りで、残念ながら水中は暗いけれど、中は全く静かで、ホッとすると同時にちょっとガッカリ。流れが無いと『大物』(ハンマーシャークとか、回遊魚)は出ない、と聞いている。
5人揃うのにちょっとモタついて、さて進もうという所で足下を巨大なクエが過って行った!
昨日見逃した仇を取ったみたいで嬉しかったが、写真は暗くて距離があったし、今日はR氏に絶対くっ付いて行くと誓いを立てていたので、写真はうまく撮れなかった。でも見たからいいさ。
少し進むと「ハンマーだ!」の知らせ!
でも、すぐ前を横一列に並んだ別チーム(8人程)の泡しか見えない。しばらく皆でキョロキョロして、諦めた。後で聞いたら1匹だけ遠くに現れ、すぐ逃げ去ったそうだ。
って言うか前のチームがみんな蹴散らしてたみたいで、後日ショップのログを見たら「ハンマー、エイ、サメ…」みたいにズラズラ並んでた。我々は一切見られず。
カメ根を右手に谷を通って、でかいブダイやタカノハダイ、タカベなんかはいたものの、暗いので写真は全然ダメ。大物探して水底には行かず中庸を行ったので、フラッシュが届かない
そろそろ終わりという頃に(ここでは一度の潜水時間が30分というのがルールだそう)でかいテングダイに出会って、かろうじて撮影できた。
神子元は基本、ドリフト。流れに乗って(今日は流れてないけど)行った先でフロートを上げて、ボートのお迎えを待つ。
水深10m地点でR氏がフロートを上げる。見事に水面に届くのが見えて、ああ水がキレイなんだなぁと改めて思った。
上がってみても波は静か、とは言っても水面に浮いているとけっこう上下していて、遠くのボートが見えたり隠れたり。こりゃ、ボートから人は見つけにくい、フロート無しで浮上してボートに轢かれるな、とR氏が口を酸っぱくしていたけれど、納得。
ちょっと心配だったリフトでのエキジットは、波も高くないので問題無かった。ハシゴにしがみ付いてフィンを外す手間も無く、5人一緒に上がれるのでとても快適♪

一旦港に戻ったが、殆どトンボ返りに近い状態でまた出航、2本目へ。
同じカメ根へ、と聞き、また同じように前のチームの後ろに並んで、と言われた途端、隣に座っていたN氏が「機材背負ったら苦しい…」とつぶやいて、やおらBCを脱ぎ捨て船縁へ走る。
…さっきまで普通に喋っていると思ったのに、船酔いらしい。ひゃ〜!
もう前のチームは並んでいる、N氏は直前リタイアと決まり、さて立とうとしたら私のタンクがガタンと外れた!ひゃ〜×2!
誰だか知らない人がベルトを締めてくれて、お礼もソコソコに船尾に並んで飛び込む。あ〜、また失敗。ポカやらない日って無いの!?もう。
今度は4人、すぐ水底集合して、前の団体とは別ルートを取ってカメ根を左に見て進む。
大物……大物……と遠くをキョロキョロ見渡しながら、R氏の後をペッタリ着いて泳ぐ。出ない。
スズメダイやメジナ。ハコフグのでかいのがいっぱい。このままでは「神子元?ハコフグがいっぱいいたよ」ってな話になってしまうよ、と、思っていたら、 またそろそろ終わりと言う頃に、突然タカベの群れに遭遇!
あれよあれよという間に、群れが群れを呼ぶんだか何だか、物凄い数のタカベの大群に囲まれてしまった。
タカベは青い身体に背から尾ビレにかけての黄色が美しく、動きの機敏な体調20cm位の魚。塩焼きが旨いらしい(笑)が、水中ではやはり美味しそうより美しい。普通に泳いでると思うと突然真下に降りたりまた昇ったり、そんな群れが幾筋にもなって入り乱れ、さながらタカベの河、タカベの滝!見とれるうちに、今度は白黒ツートンカラーの縦縞模様のイサキの群れが合流し、タカベとイサキの壁に囲まれた。
と、その壁を切り裂くようにして、でかい魚が数匹突っ込んで来た!カンパチだ。
あっと思う間に私の目の前を過る。群れを撮ってたカメラはフラッシュ充電が間に合わずシャッターが切れない。すごいスピードなのに、スローモーションみたいに長い時間に感じる。ファインダー越しに、カンパチが鋭い目で流し目をくれて行く。やっとシャッターが押せた時には、もう二手に別れた後ろ姿になっていた。
群れを狙って来たのだろうから、戻って来ないかな?と、しばらくボンヤリ待ったけれど、もう戻らなかった。
なんだか夢を見たような気分で、またフロートを上げ、浮上。
帰りの船は、ちょっとはしゃいでしまった。

戻ってから気付いた。
あ、あの大群、動画で撮れば良かった………普段使わないから、咄嗟に思い付かない。
一応写真は撮れたけど、あの迫力には遠く及ばない。まだ動きがあれば、もう少し臨場感が出たかも……残念。
パラパラと雨模様なので、機材を干すのもソコソコに車に積んで、大急ぎで出発した。
伊豆半島の南端なので、帰りはかなり覚悟が必要、と聞いていたけど、意外に道路が空いていて、スムーズに進んだ。悪天候も、こうなるとラッキーだ。
R氏とN氏は面白がって、昨日のバイキング店に今日も行こうと言っていたが、Tさんの猛反対に合って真鶴のレストランへ行く事に。行ってみたら高台の、以前来た事のある景色の良い店だった。 あの時は熱海の帰りで、シャブリが旨かったっけ。今日はアルコールは抜きで、カニのクリームパスタ、美味しかった!
食事の前に皆でログ付け、軽い反省会。
ガイドの R氏が言うには、一時黒潮が入って大物も来たのに、また水が冷たくなって逃げてしまったんだとか。おまけに流れも殆ど無くて、神子元の醍醐味とは言えない状態だったとか。
私以外の3人は神子元経験者だが、Tさんは急流を何度も経験していて、しきりに残念がっている。KさんとN氏は、前回も流れてなかったとかで、また別の残念そう。
私としては、ハンマーに会えなかったのは残念だけど、とにかく神子元で潜れて良かった、いきなり知らない場所であまり流れの急な時では怖い気もしていたし、船の乗り方も分かったので、今回は下見気分という事で。
でも、水温18℃でも陸が暖かいせいか寒さも感じず、気持ち良く潜れたし、最後にすごいモン見ちゃってゴキゲン♪
レストランまでの車中、泥のように眠り、真鶴駅で電車に乗って、また気絶したように眠って、やっぱりかなりハードだったんだな、と思う。
乗換駅で隣の席のKさんを起こさないように、そっと立ったつもりだったけど、やっぱり見付かってしまい(笑)「またよろしく」と言い合って別れた。

てなワケで、次回に期待!な、聖地初巡礼となりました。
R氏は次は9月かなと言っている。ぜひとも参加したい、できるなら。
暇よりも資金が問題だ。



 










6/25(金)

亡父の誕生日。
毎年何となく、ケーキなぞ買って実家へ行くようになってるので、今年も行く。
特に今年は、生きてれば区切りの良い歳になってるはずだった…って、もう関係ないけどね。
実家近くのスポーツクラブでバレエのクラスに出られるので、その時間に合わせて出て、横浜駅で小さめのホールケーキを買って行く。
ドライアイスをいっぱい入れてもらって、お誕生日ですかと聞かれたのでハイと答えたら『Happy Birthday』のプレートをくれて、「キャンドルは何本?」と聞かれたが「もう大人ですから…」と、断ってしまった。もらっておけば良かったかな?

近頃実家からちょっと足が遠のいているので、こちらでのバレエのクラスも久しぶり。
開始時刻を間違えて、途中乱入してしまった、ごめんなさい。
なるべく続けたいんだけれど、二重生活に疲れてしまって、なかなか顔を出せない。

実家へ行ってケーキを出すと、母は「そうだっけ?」とキョトン。
それでも仏壇にケーキをお供えして、夜だというの一切れずつ食べた。近頃は二人とも、ダイエットにも気が入らない、少し考え直さなくては(笑)。
翌26日は墓参りをして、家の庭で母が丹精した花をお供えして来た。