色を塗って更に格好良く! プラモ制作の方法を公開。
「さて、ここでは塗装方法を勉強しましょう〜!」「ここからはスプレー塗装とピンポイントの筆塗りを紹介するんだけど、スプレーに関しての基本は【ツヤを合わせる】で紹介した通り。 今回は、スプレーを使用して一つの部品を塗り分けする時に必要な技術『マスキング』と、筆塗りの基本、使用する塗料の種類を覚えていって下さい。」「塗装はプラモをグッと引き立てますよー!頑張って下さいね〜☆」
【ワンポイントでスプレー塗装】「さてっと、早速本題ね。スプレーの使い方に関しては、「ツヤを合わせる」を参照して下さいね☆」「トップコートは全体塗装だからそのまま吹いたよな?単色で塗る場合は同じ方法でいいんだけど、今回は部分限定でスプレーを吹く場面を想定して、塗装部品に少しばかり仕掛けを施してやる。“マスキング”ってやつですな。」「ますきんぐ……」「まず必要なのがマスキングテープ。粘着力の低い紙テープみたいなものだ。プラモ屋、DIYセンターで売ってる。100円ショップでも売ってる…けど、100均は質が悪い事も多いから、最初はプラモ屋で買うのが間違いない。 色んな太さの物があるが、これも必要に合わせて買う事になる。基本的には中くらいの太さの物があればいい。大は小を兼ねるし、後は利便性の問題だ。 あ!それと、小さくてもいいからカッティングマットも一緒に買っておこう…前項の工作でも下に引くのにも使える。」「机を傷だらけにするのはよくないからね。…それで、買ってきたら?」「例えば、この部品の、上の段差部分だけを塗りたいとする。さすれば、ここ以外をマスキングするんだけど─」「ふんふん?」「だいたいマスキングが要求される部分って、こんな曲面や細かい部分である事も多い。 基本的にはカッティングマットにテープを貼って、適度な大きさにテープを切って塗り分ける『フチ』に貼りつけていく。ここを読んでるってことは、ピンセットは持ってるはずだから、剥がしたり貼ったりはピンセットを使おう。カットした鋭利な部分で塗り分け部分をマスキングする事は、テープの剥離も防ぐし、仕上がりもよりキレイになる。マスキングテープの糊は強くないから、マットに貼ってもすぐ剥がせるし、部品にもちゃんとくっつくからだいじょぶ。当たり前だけど、マットにはゴミはついてないか?切るカッターの刃は鋭利か?欠けたりしてないか確認してから作業してくれ。」「貼ってから形に合わせて切ったらいいじゃない。一発で終わるし。」「キスカット(部品を切らずにテープだけを切る)だな…細かく貼り重ねるより塗装のはみ出しの可能性は低くなるし、作業時間の短縮にもなるけど、部品に傷を付けたりキレイにカットできないと塗り分けがガタガタになる事もあるからなぁ…初心者には『奥の手』と思ってもらうとして…発動は各個人の判断にゆだねよう。 貼ってアタリを付けて一旦剥がしてマットの上で切ってから再度貼る、ってのもいいかも。 通常作戦で曲線をマスキングする時は、テープの適度な柔軟性を利用して引っ張り気味に曲線に馴染ませて貼ったりする。それにも限度はあるので無理して引っ張ったりせずに、一旦終わらせて新しいテープを重ねたりしよう。…そんで、塗り分け部分に貼りつけが終わったら、それに重ねて塗らない部分をカバーしていく。ここからは幅の広いテープをそのまま使ったり、場合によっては新聞のチラシを目止めとしてテープで貼ってもいい。マスキングゾルという液体マスキング剤もあるから試してみてもいいだろう。」「塗り分ける部分はしっかり形を出して貼りつけて、後は塗料さえ入らない様にすればいいのね。」「で、塗る前にもう一回、爪楊枝や綿棒でしっかり押して塗り分け際の部分や、テープを重ねて貼った部分の接着を確認する。で、取っ手を付ける。」「そしたら、普通にスプレーすればいいの?」「うい。塗りたい部分に色が乗れば終了。分厚く塗らないようにな。」「なんで?しっかり塗らないとダメでしょ?」「塗った所と塗らない所の段差が目立って汚く見えるからだよ。スマートに仕上げるには塗装もスマートにな。」「ふんふん…で、塗り終わったらテープをはがす…」「薄く吹いてあれば、すぐ剥がしていいよ。剥がす時、特にフチの部分はゆっくり優しくな。そして完全に乾かす。完全に乾いてから剥がすと、塗り際の乾燥した塗料がテープに引っ張られてガタガタになるからな。」「剥がしてみたらはみ出してた!…ってなったらどうすんの?」「フチがはみ出したりしていたら、下地は塗ってないからカッターや2000番くらいのペーパーで削っちゃえばいい。スミ入れ出来る所なら、スミ入れしてしまえば目立たなくなるよ。」「これで完了ね。ツヤを合わせれば完璧よね。」「この場面で、初めての人の失敗のほとんどは『マスキングテープをちゃんと貼らないが為に、はみ出してしまう&テープの隙間から塗料が入り込む』のと、『スプレーを吹きすぎてしまってドロドロ』だと思う。 まずは吹く前にしっかりテープが貼ってあるか確認するのと、まんべんなく薄く吹く事…これに尽きる。クリア吹きの時もお話したように、一回の吹きつけで終わる事はない。“足りなかったら足す”でいこう。 …それともう一つ。当たり前で忘れやすい事なんだけど…スプレー作業中に色の濃さを気にしてると、スプレー缶の攪拌(カシャカシャと振る)や、距離を忘れてしまう事も初心者には多い。結果を焦ると、ついスプレーを部品に近づけすぎてドロドロにしたり、部品に向かって直接ボタンを押してしまったり。今度はそちらを気にしすぎると、塗装のし忘れや、部品立てを倒したりしてしまう…」「うんうん…あたしもハンバーグ作ってて、こねるのに必死になってると調味料入れるの忘れたり、ボヤッとしてると、お肉に手の熱が入っちゃったりすんのよねぇ…一つミスするとアワアワアワ〜、って。」「トップコートを最初に薦めたのは、それも理由の一つなんだ。あれでスプレーに慣れてもらえば、塗装は色が見えるから簡単だ。プラモに塗料が『乗る感覚』を掴んでいれば、こちらで失敗する事は格段に減るぜ。」
【ワンポイントで筆塗り塗装】「まず最初に…。初めて筆で塗装する時は、ワンポイントの小さい部分にする事。例えば、広い部分を筆で塗ろう!とか思っちゃダメ。まず最初は目とか角だけとか…ともかく小さい部分に限定するのを強く薦める。」「広い面には、筆で塗装は出来ないの?」「出来る。出来るけど…初めての筆塗りでは、まず思った通りにはならない、と言い切ってしまおう。」「え゛〜…」「その最たる要因が『塗った塗料に筆跡が残る(筆ムラが出る)』って事なんだけど、こればかりは一発逆転のウラ技はないんで、塗り方に慣れてもらうしかない。真っ向勝負だ。今回紹介する筆塗りなんだが、極力失敗し辛い小さい部分でトライするのがお利口だと思う。失敗したときのリカバリーも楽だし、まだ慣れてない時の塗装ミスは精神的なダメージが大きいからな…俺って優しいだろ?」「自己申告は価値下げるわよ…でも、経験者は語る、な部分ね。…方法は教えられるけど、最後は個人の腕に頼る作業って事かぁ。」「最近はガンダムマーカーも色々出てるから、それを利用する方が簡単だけど、好きな色を使えるメリットもあるし、どちらにせよ避けて通れない道だ。 ここでは、それに伴って使用する塗料の種類の話もするぜ。塗装するモデラーとしての基本的な知識になるので、筆塗りを頻繁にしない人も、これを押さえておけば、いずれはエアブラシで…なんて時に役に立つぞ。」「ここからは、説明がこのコーナー最長になりますんで、一息入れてから進んでね♪」「そっか。じゃ、お言葉に甘えるとしようかのぅ……」「いや、あんたに言ってんじゃないから。」
【1】初心者歓迎!ガンプラを作ろう! 説明書が読めれば、誰でも作れます!
【2】一手間かけて、自分のガンプラを! ちょっとしたコツで、更にカッコよく仕上げます。
【3】色を塗って更に格好良く! スプレー塗装と筆塗りで見栄えよく仕上げます。
【4】「完全体」に挑戦! 合わせ目消しから全塗装まで試してみましょう!
【5】おひねり「Q&A」 【1】〜【4】までの中での問答集です。疑問に思ったらどうぞ。
おまけ〜旧キットの制作〜 ここまで出来れば、こんな事もできますよ?