☆Vapor Trails を読む |
☆ Vapor Trails を読む
オリジナルは、AMR(alt.music.rush Newsgroup) に投稿されていた、ファンによる分析です。
曲順と内容から、Vapor Trails というアルバム全体で一つのコンセプト、「悲劇からのリカバリー」
を表現しているように読める、というものでした。 Vapor Trails Story
☆ 学んだこと。結論。 こうしてみると、VTの曲順も非常に重要に思えてきました。 |
☆ Clacking & Poping
「お聞き苦しい点は、オリジナルマスターに由来します」と言うような帯の注意書きがあったほかは、ここ日本ではほとんど
話題に上らなかったようですが、欧米では、5月のリリースから6月くらいまで、非常に掲示板をにぎわせていた、
「Vapor Trails」のClacking問題。 |
☆ Tarot Cards
「Vapor Trails」のブックレットで、たぶんひときわ目を引いたタロットカード――それぞれの曲に対応するカードに、
何らかの意味を持たせたように見えるこのカード、占いに興味のある方には、おなじみでしょう。占い関係は、ネットで常に
人気のあるページですので、「タロットカード」、「タロット占い」で検索すると、ドドッと引っかかってきます。各カードの詳しい解説を
しているサイトや、Javaを使った占いを無料でやってくれるサイトなどありますので、ご興味のある向きには、おもしろいと思います。 ★補足:VTのブックレットのタロットは、厳密にはRiderタロットではありませんね。すみません。絵柄はライダー系ですが、色使いが違っていて、VTのはモノクロに近いです。これに類似のカードは、個人的には心当たりがありません。自分で昔使っていたものに近いような気もしますが、もうとっくに処分してしまったし。VTタロット、なんて自分で勝手に名づけてますが、見つけたら買ってみたいです。(2006年4月11日) |
Vapor Trails と タロットカード
なぜタロットカードなのか? Rushとタロットカード、ちょっと意外な組み合わせのように感じませんでしたか? たぶんにNeilは
占いなど、好きそうではないだろうという思いがあったので、私は少々びっくりしました。いろいろあったことが、彼をして運命論者に
してしまったのだろうか、などと、チラッと勘ぐったりもしました。良く考えてみれば、星占いなどと違い、タロットカードというのは
偶発的な要素の強い占いですから、端的に言ってしまえば「運命とはさいころを振るようなもの」という、Roll The Bones のコンセプト
に近いものなので、Neilの考えと矛盾はしないでしょうが。
1999年の春、Neilは傷心を癒す旅の途中で出会ったGabrielleという女性と、カリフォルニアはVenice Beach(公園だと思います、
たぶん)を散歩していて、そこに何人かのタロット占い師がいるのを見かけます。Neilは以前からタロットに興味は持っていたらしい
ですが、占いをしたことはなかったそうです。が、長い孤独と悲しみの中で出会った女性との、春の陽気の下で、そしてカリフォルニアの
開放的で明るい空気、催し物でにぎわう公園でのデートが、彼の心を軽くさせ、「初のタロット占いをやってみようか。おもしろいかもしれない」
と、いう気にさせたのでしょう。
そのスプレッドを見て、占い師は数分の沈黙ののち、頭を振りながら言ったそうです。
――リヴァースカードは、あまり好ましくない結果であることが多いのですが、3枚中、2枚がそうですね。でも、聖杯6の逆位置は、
「希望」「未来への展望がひらける」で、決して悪いカードではないです。ただ、聖杯の6というカードは、正位置であれ逆であれ、
「ノスタルジー」がテーマになっています。で、最初の2枚のカードから、Neilは次のような判断を下すわけです。 |
☆ Darkness And Light
「光と闇」――ゾロアスター教みたいですが、ある意味普遍的、根源的なコンセプトだと思います。この光と闇の概念は、
「Vapor Trails」の歌詞全般にも、現れているように思います。ただ、VTの場合、闇は邪悪さの象徴ではなく、悲しみや絶望、混沌、迷い
といったものの象徴で、「心の闇」と言っても良いかもしれません。 |