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アニマルコミュニケーション
 
 
 
 
 
 
 
■ 【ドッグトレーニング】 と 【アニマルコミュニケーション】
 
 
■トレーニングとアニマルコミュニケーションは車軸の両輪
■トレーニングだけでは犬の心がわからないこともある
■大切なことは「犬をありのまま受け入れる」 「犬を認める・・・・」と言うこと

【訓練所暮らし】
 
その後、ボクはその女の人がいる訓練所で暮すことになりました。
その人がボクの新しい先生になりました。
 
先生は、とってもやさしくしてくれて、一緒にいることがすごく楽しかったんだ。ボクは先生がすぐ大好きになりました。
 
先生は、ボクのためにいろいろ考えて、ボクが楽しい気分になるように訓練してくれました。
訓練が終わると、いつも、ゆっくりたくさんお話をしてくれました。
 
先生はボクの気持ちを思いやって、ボクの心をあたため癒してくれたのでした。
 
先生は、ボクのとうさんとかあさんのことを一度も悪く言うことはありませんでした。
とうさん・かあさんは、ボクをとても大事に思っていて、ボクに期待していて、ボクの成長のために訓練所に入所させたのだと教えてくれ、「一緒にがんばっていこうね」と言われました。
 
ボクは、見捨てられたわけじゃなかったんだ。
とうさん・かあさんの喜ぶ顔が見たいし、大好きな先生と一緒にここでがんばろうと思いました。
嫌いだった訓練も、先生と一緒にするとだんだんと楽しくなってきました。
ボクにできるものもだんだん増えてきて、ボクは少しずつ訓練がうまくなってきました。
 
とうさんとかあさんは、毎週ボクに会いに来てくれて、先生とボクの訓練を見ていました。ボクは、カッコイイところを見てもらいたくて、いつも超ハッスルしていました。
とうさんたちもボクを見てとてもうれしそうだったから、ボクもうれしかった。
 
先生は、いつもボクのそばにいて、やさしくしてくれて、訓練所生活はボクにとってすごく快適でした。
 
 
 
 
【がんばってきた理由、そしてボクの願い】
 
 
ボクは長い訓練所暮しで訓練にがんばってきました。
訓練競技会にたくさん出たり、いろいろな訓練資格を取ったりして、とうさん・かあさんの期待に沿える子でいたいといつも思っていました。
 
そうすることがボクの役割だと思っていました。
 
ボクは訓練が好き。
だけど、本当のことを言えば、ボクは争いごとが嫌いでした。
それなので、訓練競技会に出て、ほかの犬たちと競ったり、点数(順位)を付けられ評価されることは
ボクにとっては本当はとてもつらいことでした。
 
人間が作ったルールにボクたちは従って、訓練をして、訓練競技会に出て、成績が「よい」「悪い」と言われ、それでボクたち犬の価値を決められてしまう。それが訓練の世界・・・?
 
ねぇ、訓練の成績がボクたちの存在意義なの? 
成績がよくなければ、「立派な犬」と認められないの?
 
成績がよいとボクたちは愛されるの?
成績が悪かったら、ボクたちは愛される価値がないの?
 
成績がよくないと見捨てられる犬をボクはこれまで見てきたよ・・・ 
同じ犬なのに・・・ 悲しいよ。
 
人は、どうして成績だけでボクたちを判断しようとするの?
 
ボクの大好きな先生は、成績のために一生懸命にがんばっていたけれど、ボクのことを成績だけで評価しませんでした。
ボクがどんなボクであっても、先生はボクを見捨てませんでした。
 
でも、とうさんは・・・
ボクに期待をかけるあまり、競技会のボクの結果にあまり満足はしていないようでした。
 
ボクはただ、とうさんにボクのことを認めてほしくて、それには訓練をがんばるしかないんだって思って、ここまできました。
 
ボクは、犬だから、とうさんに見捨てられたら生きていけない・・・
 
でも、もっとこれ以上がんばれって言われたら、ボクはつらいです。
これまでも歯をくいしばって一生懸命がんばって、やっと、ここまできた。
もうボクはいっぱいいっぱい。これが精一杯のボク。
 
それでも、ボクの順位にこだわりますか?
 
ボクは争いは望まない。平安な暮らしがしたいです。
ここに居るただのボクを認めてほしいです。
 
もし成績がよくなくても、たとえどこかに問題があったとしても、ずっとずっと、この先も変わらずに大切に思って生涯ボクを愛してくれますか?
ボクはとうさんからその確証がほしいのです。
 
ボクは訓練が好き。
先生から訓練の楽しみを教わりました。
訓練は、人と犬が思いやって心を通わせるからおもしろいのだと思います。
せっかくならもっと楽しみのためにやりたいです。
 
とうさん、ボクと約束してね。
 
訓練は、犬同士が競うためにするのじゃなくて、とうさんとボクとが心をつなげるために、もっとわかり合うためにするものなんだよ・・・
 
 
(*注: これはパールがセッションで語った内容と、パールの心情を管理人が人間語に変換し、物語風にしたものです)