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本文へジャンプ 2006 4月 6日 

 


    

    ◇ 相談1 ◇

     【仏壇や位牌壇など、仏さまへお供えするのは、
     
〈お水〉ですか〈お茶〉ですか?
      それとも
〈お湯〉なのでしょうか?】

    


   【ご返信】

      いわゆる
【お供え物】に関しては、
      宗派によって、異なる
教義(作法)があるようです。

      〈水〉以外は供えてはならない、という宗派もありますが、
      光松寺の
西山浄土宗では、
      『何をお供えしても構いません。』と、教えられています。

      確かに、・・・
      昔から
「仏に奉るは一飯一水のみ」という言葉もあるように、
      この本義からすれば〈水〉をお供えする、となるのでしょうが、
      〈お茶〉や〈お湯〉を供えてはならない、と
      〈水〉以外のものを否定しているわけではないと解釈しています。

      ただし、こういった作法に関して個人的に申しあげれば、
      宗派の教義以外にも、
《地方的・地域的》な考え方があり、
      「うちの田舎では、基本はお茶なんですよ。」
      「うちの母は、お茶とお水の両方をお供えしていましたけど。」
      ・・・などという話を、檀家さんから聞いたこともあります。

      また、このような質問を受けたときに僕がいつも話すことは、・・・

      「朝食に
〈ご飯〉を食べるか〈パン〉を食べるか、
       どちらの方が
正しいのだろうかとこだわりますか?
       パンを食べるか・ご飯を食べるか・は、
       ご家庭の生活習慣によって異なってくるものでしょうし、
       どちらが正しいのかと、考える問題でもありませんよね。
       大切なことは、【どちらを食べるか】ということよりも
       
【朝、食べる】ということのはずです。
       つまり、仏さまの〈お供え〉も同じことで、
       一番大切にすべきは
【供えること】あるいは、
       
【お供えしよう】という気持ちなんですよ。
       〈水〉〈お茶〉〈お湯〉と区別して考えることは、
       〈パン〉か〈ご飯〉か悩むことと同じようなものです。
       それに、ひょっとしたら、仏さんだって、
       たまには〈パン〉が食べたくなるかも知れませんよ・・・」

      ま、てなわけで、結論的には、
      初めに述べたように宗派の【教義】も関係してきますから、 
      まずは
菩提寺のお坊さんに相談してみてください。
      その際、「どちらでも良いですよ」というお話でしたら、
      
自分の心で判断して〈水〉にするか〈お茶〉にするか
      ゆっくりと考えられてはいかがでしょうか。
      もちろん、今日はお茶だったから明日は水・・・、
      なんてことも光松寺では〈あり〉です。
      (毎朝、コーヒーをお供えされてる檀家さんもありますよ。)
      
【優しい気持ち】でなされたことは、
      たとえそれが間違っていたとしても、
      仏さまなら笑って許してくださいますでしょうからね。

      最後に蛇足ですが、
      
出来れば【お初】をお供えしようという心根が大切です。
      と、うちの檀信徒さん向けの【心得】には載っております。




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