【お灯明の消し方】
お仏壇のお灯明(おとうみょう=おひかり=ロウソクの灯)
は、“吹き消してはならない”と言われますが、
その理由をご存じですか?
元来、「火は穢(けが)れを焼き払う」ものとされ、
お仏壇の灯明も「その火をもって、清浄な空間を作り出す」
と、考えられています。
(他にも、“ひかり・あかり”を献じるといった意味合いも
あります。)
一方、人間の吐く息は、一度外から取り込まれた空気が
人間の体内を通って再び外に出てきたものですから、
人間の穢れ(=不浄)が混じり込んでいると考えられた
のですね。
つまり、“灯明を息で吹き消す”ということは、
せっかく作り上げた清浄な空間を、再び穢すことに
つながるとされたため、
『仏壇の灯明は、手やうちわなど、
息のかからない方法で消すように』
・・・と、なったわけです。
ちなみに、仏壇に供える御膳やお仏飯なども、
運ぶときに直接息がかからぬよう、
口よりも上に持ち上げて運ぶのが作法といわれます。
また、神主さんなど、お祭りの司祭者の方が、
口に榊(さかき)の葉をくわえるのも、
息がかからないように気を使うのと同時に、
万が一、息がかかったとしても、榊の葉の霊力で
その穢れを浄化させるためだそいうですよ。
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