仏教質問箱 【お灯明の消し方】
本文へジャンプ 2009年 10月 1日 

 



  【お灯明の消し方


       
     お仏壇の
お灯明(おとうみょう=おひかり=ロウソクの灯)
     は、
“吹き消してはならない”と言われますが、
     その理由をご存じですか?

     元来、
「火は穢(けが)れを焼き払う」ものとされ、
     お仏壇の灯明も「その火をもって、
清浄な空間を作り出す」
     と、考えられています。
     (他にも、“ひかり・あかり”を
献じるといった意味合いも
      あります。)

     一方、人間の吐く息は、一度外から取り込まれた空気が
     人間の体内を通って再び外に出てきたものですから、
     
人間の穢れ(=不浄)が混じり込んでいると考えられた
     のですね。

     つまり、“灯明を息で吹き消す”ということは、
     せっかく作り上げた清浄な空間を、再び穢すことに
     つながるとされたため、

     
『仏壇の灯明は、手やうちわなど、
      息のかからない方法で消すように』


     ・・・と、なったわけです。

     ちなみに、仏壇に供える御膳やお仏飯なども、
     運ぶときに直接息がかからぬよう、
     
口よりも上に持ち上げて運ぶのが作法といわれます。

     また、神主さんなど、お祭りの司祭者の方が、
     口に
榊(さかき)の葉をくわえるのも、
     息がかからないように気を使うのと同時に、
     万が一、息がかかったとしても、榊の葉の
霊力
     その穢れを
浄化させるためだそいうですよ。




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