仏教質問箱 【葬儀編そのI・出棺と野辺の送り】
本文へジャンプ 2013年  2月21日 

 



  【出棺と野辺の送り
          =葬儀編・そのI=

      葬儀、告別式が済むと、
      
お別れをして棺の蓋を閉め
      
『出棺』となります。

      ところで、この出棺に際しては、
      霊柩車までの
ごく短い距離にもかかわらず
      
葬列を組みますよね。
      少し、不思議に思われませんか?

      実は、これ、…
      
『出棺』という形式が、かつて行われていた
      
『野辺の送り(野辺送り)』から変化したものの名残で、

      また、その昔は、
土葬であったため、
      喪家や故人の親族、弔問者たちが列を組み、
      墓地まで棺を担いで
行列を組んで歩くのが当たり前で、
      (これが=
『野辺の送り』です)

      また、その当時の『葬儀』とは、
      この行列こそが
葬祭儀礼の中心と考えられていたため、

      現代の葬儀においても、
      この
『出棺』という儀式が
      
大切にされているわけなのですよ。

      
『野辺の送り』は、
      火葬場までの距離が長くなったことや、
      霊柩車の登場、また葬祭ビジネスの確立など、
      様々な理由で
現在ではほとんど見られなくなりましたが、
      まだ、一部の地方などでは、
      
実際に行われているところもあるのだとか。

      なお、この出棺に際しましては、
      
変わった作法
      その土地によって色々とあるようなのですが、
      行数も足りなくなってきましたので、
      そのあたりは、次号に譲ろうと思います。

      よろしくご了承ください。
(こうご期待?)


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