仏教質問箱 【葬儀編そのR・精進落とし】
本文へジャンプ 2015年  3月 7日 

 



  【精進落とし
          =葬儀編・そのR=

      その昔、不幸のあった家では、
      死後四十九日までを『忌中』として、
      その期間中は
肉や魚などの生物(なまもの)
      一切口にせず、
      
精進料理で過ごすという、
      そんな
“しきたり”がありました。

      そして、四十九日の
満中陰法要を済ませた後に、
      ようやく
普段通りの食生活に戻した。
      ……これがいわゆる
“精進落とし”だったのです。

      ところが、昨今では、この本意を離れて、

      
◇葬儀後、ご遺体を火葬場まで運び、
       還骨法要(初七日法要含む)までの、
       1時間半〜2時間の待ち時間に
       遺族や親族で揃って取る食事


      ……のことを
“精進落とし”と称することが
      現状といえます。

      つまり、
『精進を落とす』というよりも、……

      
『供養のひとつとして』、あるいは、
      
『皆の労をねぎらう』ために、
      
“席が設けられる”というわけです。

      ちなみに、書物等では、

      
“この籍には、僧侶や葬儀の世話役も臨席する”

      ……と、解説されることもあるようですが、
      (経験上)実際には、親族のみで過ごされることが
      
ほとんどたと思います。

      ご心配や、お気遣いの無きように…!


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