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【散骨】
=葬儀編・そのO=
故人を火葬した後、
その遺骨を粉末状にして、
海や山、あるいは空からそのまま撒くこと。
昨今、時折り耳にする葬儀形態ですが、
法的な意味以外でも、
様々な問題があるようですね。
ちなみに、僕が考える大きな課題は二つ。
まず、散骨を希望される遺族の方々が、
自分たちの都合を中心に据えるのではなく、
撒かれる地域の人々の立場に立って、
真剣に散骨を考えているかどうかということ。
これは、たとえ、
散骨の場所が国有地の海や山間部だとしても、
知らない人の遺骨が撒かれた場所で、
我が子や孫を遊ばせたいと思われる方は
おそらく少ないでしょうし、
その地域でとれた魚や山菜を
食べることに抵抗を覚える人だって
いるはずですよね。
また、散骨する以上、
手を合わす場所が墓地とは違って、
本当に曖昧になります。
散骨を希望された故人は満足かもしれませんが、
残されたご家族は、その後、
曖昧な空間に手を合わすだけになる。
はたして、それで“供養”と感じられるかどうか、
僕には、それが一番心配なところでもあります。
ただ、
故人の思いを叶えてあげたいという気持ちは、
ご遺族に共通するものです。
できれば、
その気持ちをないがしろにすることなく、
より良い《散骨》の方法を考えていく。
それが、私たちに与えられた
一番の課題かもしれません。
皆さまは、いかが思われますでしょうか?
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