仏教質問箱 【葬儀編その㉓・御仏前・御霊前?】
本文へジャンプ 2015年  3月 7日 

 



  【御仏前・御霊前?】
          =葬儀編・その㉓=

      何度か『ひかり』にも書いていることですが、
      この機会に
もう一度

      前号までに記しました通り、故人は
没後
      
四十九日間の旅路に出られます。
      その目的地は、浄土宗の場合
『極楽浄土』
      そして、この期間を
『中陰』と呼びます。

      ちなみに、浄土宗を始め多くの宗派では、
      この中陰(ちゅういん)期間を
      
“一種の修行期間=仏さまになる前の段階”
      ……と考えています。

      つまり、故人は
未だ『仏の国』には
      
たどり着いておらず
      
未だ『仏』にはなっていないと考えるのです。

      そのため、中陰期間中は、
      不祝儀袋の表書きに
『御仏前』を使うのは
      おかしい、と考えられたわけです。
      (※もちろん、使える宗派もあります)

      そこで、その
代わりとして使われたのが
      
『御霊前』という表書きで、

      すなわち、故人が『仏の国』にたどり着く
      
『満中陰(=49日目)』の日を境として、

      ◇没後~満中陰まで(満中陰の日を含めて)
       =
『御霊前』

      ◇満中陰よりも後(百箇日以降)
       =
『御仏前』

      ……と、書物でも解説されるようになりました。

      ただし、宗派や宗旨、
      またお住まいの地域によっても
      
色んな違いがあるようです。

      そのあたり、遠慮なくお尋ねくださいね。


        トップページへ