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【引導を渡す】
=葬儀編・そのH=
前回(葬儀編そのG)の『葬儀・告別式』に関する
文章の中で“引導を渡す”という表現を
何度か使わせていただきましたが、
◇引導とは、…
受戒によって仏弟子となった故人を、
迷うことなくお浄土に導く『作法』で、
葬儀の中心として最も大切な儀式であるため、
浄土宗では、役僧(同士の脇にいる僧)がいる場合、
(役僧が)鉢を鳴らして『広く浄土の門を開き』、
導師が立ち上がって祭壇の前に進み、
『引導を渡す(法語を読み上げる)』のが一般的です。
※ただ、僧侶が導師だけ(ひとり=独奏)の場合、
この鉢(はち=シンバルみたいな打楽器)は、
省略されることがほとんどです。
※また、この『導師』という言葉も、
お浄土へと『導く』ことから名付けられています。
◇引導を渡す
そのため、このこと(意味合い)から転じて、
「ふらふらと定まらないものに、
はっきりと最終通告を突きつける」
「(あきらめるように)とどめを刺す」
……といったことを、
「○○に引導を渡す」と、
現代では使われるようになったのですね。
※ですから…
本来、『引導を渡す』とは、
良い意味で使われる言葉なのですよ。
ご理解、いただけましたでしょうか?
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