仏教質問箱 【葬儀編そのN・本骨と胴骨】
本文へジャンプ 2014年  2月 6日 

 



  【本骨と胴骨
          =葬儀編・そのN=

      前回、
「お骨上げ」の最後に、
      骨壺が
二つあるのは、
      大阪独特の
“しきたり”……

      ……という話を書きましたが、

      実は、西日本以外の地域では、
      お骨壺は
一つしかなく、また、かなり大きく、
      ご遺骨を
すべて納骨して、
      墓地に埋葬されるそうです。

      ところが、これに対して、
我が関西では、

      
「本骨(ほんこつ)用」「胴骨(どうこつ)用」
      
大小二つの骨壺を用意して、
      小さな
本骨用の骨壺
      故人の
“のど仏を納める”のが普通で、

      「本骨」は
《本山(お寺)》に、
      「胴骨」を
《墓地》に、
      それぞれ納めるのが
一般的です。

      これは、一説によると、

      関西には、いわゆる
《本山》と呼ばれるお寺が
      多数あったため、
      ご遺骨の一部を
《宗祖の側にも》と、
      分骨して納める習慣があったからだと、
      書物などには解説されています。

      ただ、昨今は、
      本骨も胴骨も
両方共に墓地に埋葬される場合や
      火葬に際して、
本骨だけを持ち帰られる場合など、
      ご遺族の考えに応じて、
      様々な作法が取られているのが実情のようです。

      なお、
《散骨》といって、
      あえて墓地に納骨しない
《新しいかたち》
      最近耳にしますが、
      これに関しては、
思うところもありますので、
      また、次回にでも……



        トップページへ