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【本骨と胴骨】
=葬儀編・そのN=
前回、「お骨上げ」の最後に、
骨壺が二つあるのは、
大阪独特の“しきたり”……
……という話を書きましたが、
実は、西日本以外の地域では、
お骨壺は一つしかなく、また、かなり大きく、
ご遺骨をすべて納骨して、
墓地に埋葬されるそうです。
ところが、これに対して、我が関西では、
「本骨(ほんこつ)用」と「胴骨(どうこつ)用」の
大小二つの骨壺を用意して、
小さな本骨用の骨壺に
故人の“のど仏を納める”のが普通で、
「本骨」は《本山(お寺)》に、
「胴骨」を《墓地》に、
それぞれ納めるのが一般的です。
これは、一説によると、
関西には、いわゆる《本山》と呼ばれるお寺が
多数あったため、
ご遺骨の一部を《宗祖の側にも》と、
分骨して納める習慣があったからだと、
書物などには解説されています。
ただ、昨今は、
本骨も胴骨も両方共に墓地に埋葬される場合や
火葬に際して、本骨だけを持ち帰られる場合など、
ご遺族の考えに応じて、
様々な作法が取られているのが実情のようです。
なお、《散骨》といって、
あえて墓地に納骨しない《新しいかたち》も
最近耳にしますが、
これに関しては、思うところもありますので、
また、次回にでも……
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