★【お経編】その3
【総廻向文(そうえこうもん)】
『すべての功徳を廻向(回向)する言葉』
・・・とも表現される、最も有名な経文ですね。
《総廻向文》
願以此功徳 “がんにしくどく”
平等施一切 “びょうどうせいっさい”
同発菩提心 “どうほつぼだいしん”
往生安楽国 “おうじょうあんらっこく”
※願わくは、この功徳を以(もっ)て
平等に一切の(人々)に施し、
同じく菩提心を発して、
安楽国に往生せん。
◇阿弥陀仏に帰依したこの功徳を
生きとし生けるものと共に等しくわかちあい、
みな、もろともに菩提の心を懐(いだ)き、
安楽国に生まれようと願う。
善導大師の“観経疏玄義分”の冒頭にある
《帰三宝偈(十四行偈)》最後の偈文四句で、
善導大師の浄土思想の根底となる意義を持ち、
“ともに生きる”という仏教の本質を述べた
経文といえます。
法要で積み重ねられた『功徳』を、
亡き人だけでなく、法事に参席した人たちも含めて
皆で同じように分かち合いましょうと、
お経の最後に(功徳を積み上げてから)
読み上げられるのが《総廻向文》で、
僕がお参りしている後ろから、
同じように読み上げてくださる声が
一番多いお経でもあります。
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