【衣鉢(いはつ)】
簡単に言うと、お坊さんの『衣(ころも)』と
托鉢(たくはつ)用の『鉢(はち)』のことです。
その昔、インドのお坊さんは、
『三衣一鉢(さんねいっぱち)』といって、
大衣(だいえ)・上衣(じょうえ)・下衣(げえ)の
『三つの衣(=いわゆる“お袈裟”のこと)』と、
『一つの鉢』、
・・・だけしか持つことが許されていませんでした。
従って、この衣鉢(“えはつ”とも読みます)だけが
お坊さんの全財産であり、
自分の使っている衣鉢を弟子に伝える(渡す)ことが、
その人物を自分の後継者と承認すること、
・・・とされたわけです。
“衣鉢を継ぐ”=学問や芸術などで
師からその奥義を受け継ぐ
・・・という言葉は、ここから生まれたのですね。
誰です・・・?
“遺髪を継ぐ”・・・なんて言ってるのは?
※ま、ちなみに、・・・
“捨て鉢になる”という言葉もありますが、
これも一説によると禅宗の托鉢を起源とするようで、
“修行僧が厳しい寒さなどに耐えきれず、
托鉢の鉢を捨てて逃げ出してしまう”
・・・ことから、『すてばち』という言葉が生まれたとも
言われています。
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