【放生会(ほうじょうえ)】
普段の殺生・肉食を戒め、慈悲を実践するために、
捕らえられている虫・魚・獣などの生き物を
池や野に解き放つ行事で、
中国から経典とともに伝えられたもの。
・・・と、書物に載っていました。
仏教の戒律《不殺生戒》から生まれた行事ともいえますが、
日本では神仏習合によって神道にも取り入れられ、
『収穫祭・感謝祭』の意味合いも含め、
全国の寺院や八幡社で「春」または「秋」に
行われています。
京都の石清水八幡宮では、
9月15日に行われる『石清水祭』の中の儀式として
この放生会が執り行われ、『葵祭』・『春日祭』とともに
日本三大勅祭のひとつに数えられています。
(福岡県筥崎宮=はこざきぐう、の放生会=ほうじょうや、
も、博多三大祭のひとつ。)
江戸時代の放生会は、
どちらかといえば民衆の娯楽としての意味合いが強かった、
とも載っていましたが、
“私たち人間は、一人で生きているのではなく、
いろんな《いのち》に生かされているのだ”
・・・という、大切な意識が希薄になりつつある現代、
この放生会という行事を通して、
“命の大切さ・ともに生きることの有り難さ”
・・・も、再確認したいものですね。
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