【大文字送り火(五山送り火)】
8月16日に京都市の五つの山で行われる、
ご存じ盂蘭盆会の精霊送りの行事です。
その起源については、公式な記録が一切残って
いないため「不明」ということですが、
元々は五山ではなく「十」の山で送り火が焚かれていた
と書物などでは解説されています。
いわゆる“精霊流し”が、
水辺=川への精霊送りであるのに対して、
大文字送り火は地域共同の「山」への精霊送りで、
土地の人々を守ってくれる先祖霊を送ると共に、
悪霊や疫病、あるいは害虫といった『災い』を
追い払う行事でもあったようです。
点火の時刻は午後8時。
まず「大文字」に始まり、8時10分「妙法」、
同15分に「船形」と「左大文字」、
同20分に「鳥居形」と続き、
それぞれが約30分燃え続けるそうです。
(京の町を取り囲む山々を左回りに灯が点る)
ちなみに、実際に点火する「大」の文字の大きさは、
第一画が「80m」、二画「160m」、三画「120m」だとか。
また、送り火が禁止された戦時中には、
白いシャツを着た市民や児童らが山に登り、
人文字で「大」を描いたという話も載っておりました。
(ただし、2003年、阪神タイガースが優勝した9月13日、
ファンの一部が懐中電灯で『H』の文字を描いて
騒動を起こした、とも併記してありましたが・・・)
ま、それぞれの「送り火」には、
それぞれの“区切り”という“思い”もあるはずですね。
【大】きく前に、進んでいきましょう、ね!
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