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本文へジャンプ 2006年 5月19日 

 



  【編集後記】


             平成18年2月発行「ひかり」第55号より


      戌年の2月も残りわずか。

      “犬、塊(つちくれ)を逐(お)う”
      ・・・という言葉が「涅槃経」にあります。

      
“犬は土くれを投げるとそれを追っていく。
       しかし、投げた人間を追うことはしない。”

      ・・・という意味合いで、

      
“これと同じように、
       普通の人間は、物事の現象や結果ばかりを見て
       その原因を見ようとはしないものである。”

      ・・・と、説かれます。

      で・・・

      例えば、ビジネスホテルの不法改修問題。
      障害者施設を取っ払って改修したことに、
      マスコミ挙って非難を集めているようですが、
      駅前の視覚障害者用の歩道に置かれた
放置自転車だって
      どう考えても
【同罪】ですよねぇ・・・

      みんなの暮らしや住みよい社会のためには
      
「ひとりひとりが少しずつでも我慢する」という気持ちを
      大切にしていきたいものです。

      小さい子供さんをはじめとする
“弱者”が、
      悲しい
“犠牲者”となる事件が続きます。

      結果という、投げられた“土くれ”だけを追いかけるのではなく、
      人間として
“自ら”の内側にも原因を探すべきのような気がします。

      なにしろ、私たちに
“出来ること”って、
      それぐらいしか思いつかないのですから・・・



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