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本文へジャンプ 2005年11月16日 

 


 
    ◇ お十夜 ◇


       【お十夜】とは?

        『十夜会』や『十夜法要』とも呼ばれる、主として浄土宗の
        寺院で修せられる仏教行事です。


       なぜ【お十夜】と呼ぶのか?      

        本来は、旧暦10月5日〜15日までの10日間に渡って
        行われる法要でした。
        ただし、現在では、10日10夜に続けて法要を行うことはなく
        “3日3夜”や“1日1夜”に短縮して厳修されています。

        また、日取りに関しても、関西地方では11月や12月に
        行われることが多いようで、浄土宗以外にも天台宗で
        この十夜法要を厳修する寺院もあるとか。

       由来は?

        お十夜法要は日本独自のもので、室町時代、京都の真如堂
        において修せられたのをその起源とされます。
        『真如堂縁起』によると、永享年間(1429〜1440)に
        平貞国が阿弥陀仏に願いをたて、3日3夜真如堂にこもり
        不断念仏を修したところ夢のお告げがあり、貞国はさらに
        7日7夜、真如堂にこもり合計10夜の念仏を修した、
        とあるようです。
        それから60年後の明応4年(1495)、鎌倉光明寺の
        観譽祐祟証人が、後土御門天皇の勅旨によって
        真如堂の僧侶と共に引声念仏を修したのが始まりだと
        いわれています。

       千倍の功徳がある、と聞いたのですが?

        『仏説無量寿経』というお経の一節に
        【此に於いて善を修すること十日十夜すれば、
         他方諸仏の国土に於いて善を修すること千歳なるに勝る】
        ・・・とあります。つまり、
        “一粒で二度美味しい”というコマーシャルではないですが、
        ひとつの善徳をすると、千倍の功徳になって返ってくる、
        ・・・というわけです。

        ただし、
        “千倍になって返ってきた【功徳】を、どのように使うのか?”
        ・・・ってことに関しては、『あなた次第』です。
        世のため・人のために・・・が、当たり前の原則ですよね。
        お忘れなきように!

       どんなお経をあげればいいのですか?

        光松寺では「諷誦文(ふじゅもん)」という回向文を読み上げますが
        十夜の基本は『念仏』にあります。
        作物たちの“実りの秋・収穫の秋”のこの時期、
        農耕を阻害する悪疫を阻害する力が『念仏』にはあるのだと
        考えられていたこともあり、
        この『十夜法要』も、農事との出会いにおいて、日本独自の
        仏教行事として根付いてきたという一面もあるようです。

       簡単に言えば・・・?

        先代(父)から受け継いだのは

        『お十夜とは“感謝する機会”だよ』
        ・・・という言葉です。

        “何に感謝するのか?”と尋ねられたときには、
        昔、義空独白にも書いた記憶がありますが、

        『何にでも良いのです。
         あなたが幸せになるのであれば。』
        ・・・と、記しておきましょう。


        
※光松寺のお十夜法要に関する詳細等は、
          メールや掲示板等でお問い合わせください。


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