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.サバイバルアスペクツという視点返信  
管理人S-1 05/09月19:22 #r171
事故の原因や組織背景、社会的背景の追求ももちろん大事ですが・・・

脱線は起きたとして・・・・少しでも人的被害を軽減する、生き残る可能性を
探る、という視点をサバイバルアスペクツといいます。NTSBの事故調査報告に
必ず含まれている一項目だそうで、TASKからもその視点をもって調査すべき、
と声明が出されています。

で、素人ながらこういう順で考えていくことができそうです。
1)「カーブでの脱線の防止策」
スピードには対応していない新しいATSがついていれば・・
脱線防止の線路であれば・・
線路の問題―きちんと高低差をつけていれば(乗り心地優先で内外の線路の高
低差の基準がゆるめられていた)

2)「脱線が起きた場合の被害の軽減」
もう少し車両が頑丈だったら・・(地下鉄日比谷線事故でも指摘されていた、
車両の強度の基準があいまい。 15Gに耐えろというのではありませんがあま
りにもひどい)
線路とマンション(住宅)の距離がもうすこしあれば・・(線路と住宅との距
離の基準、もう少しスペースがあれば、また障壁があれば斜めに衝突し衝撃は
軽減できたかもしれない)

3)「事故の拡大防止」
対向車線 2重衝突の危険 今回は運良く100m手前で止まった。その運転士の
非常停止信号でその地区の他の電車をとめることができた。

4)「被害者の早期救出」「治療」
レスキューは?「避ける事が出来た死」はなかったか?
殆ど即死、といわれているが、生存者の証言では何人もが声を出していたそうだ。
トリアージ、救急と病院の連携、搬送後の死に「避けることの出来た死」はなか
ったか?

「現場」で頑張った方たち、突然搬入された病院のかたたちはきっと最大限の努
力を数日間休みなく続けたに違いありません。しかしきっと「働いた充実感」と
ともに「もっとこうあれば・・」と悔しい思いをしているはずです。それを掘り
起こしていくのもサバイバルアスペクツです。

こういう考え方は私達の現場でも必要です。「原因」と「結果」の分析と対策は
もちろん必要ですが、(必ずしも「事故」でなくとも、)何か合併症がおきた、
予想どおりにならなかった、というような場合、「もっと○○があれば・・」
「もう一人いれば・・・」とかですね。聞きようによっては「負け惜しみ」や
「泣き言」のようですが、被害の最小化は最後まで追求する必要があります。

7)に関しては災害医学会が調査を始めました。

 マスコミも「非番」のJR西社員が宴会をやっただのゴルフをやっただのと
「道義」的なことばかりで騒いでいないでこういう視点で考えて欲しいと思
います。

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