.[衝撃のスペ−スシャトル事故調査報告書 | 返信 |
管理人S-1 10/11月18:14 #r89 組織文化とはいろいろないいかたがありますが「従業員が仕事をする際にとる様々な前提」といえます。 ところがその(確固としていたはずの)「前提」が様々なスレットのために、普通に考えると「そんな事はしな いはず」の判断でいとも簡単に突き崩されてしまうことがあります。 後から考えると「その判断」は誰が考えても間違っている事はわかります。(単なるエラーでなく)何故 そう判断したのか?何故その判断が覆らなかったのか?という根本が組織文化にあるとこの本は主張します。 この本はチャレンジャー号とコロンビア号の2機のスペースシャトルの事故報告書を解説したものですが、 中には「あのNASAが!」「NASAでも!」という(私達凡人と同じような)「判断」がでてきます。 ・(偶然の)成功がつづくと基準が緩やかになっていく ・22年間何ともなかったのだから(今回は少し違うが)大丈夫だ。帰ってきたら修理すればいい。 ・(製造業者の警告に)「安全でない事をしょうめいしてみろ!」 ・(傷ついた機体を調べるために旋回させることなど)無駄な時間だ ・情報の伝達を妨げる組織、組織内の意見のもみ消し、予算の削減 などなど 報告書はあの「アポロ13号の生還」すら偶然の成功にすぎない、ときりすて「事故はまたおきる」と警告しています。 あの巨大な組織と私達を比べても仕方がないのですが、人間の判断への組織文化の影響は同じような事かもしれません。 まっ、そんなに大げさに考えなくとも、おもしろかったです。 中災防新書 澤岡 昭 著 900円+税 |