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「現代科学否定厨を否定」への返事3

著者 高田敞


(以下{ }内は、「現代科学否定厨を否定」よりの引用。黒字は「現代科学否定厨を否定」の原文です。青字は、私の返事です)


光の化石七不思議の4

ビッグバンの光は132億年前に地球を置き去りにしてしまったはず。
ビックバンの後に宇宙の晴れ上がりが訪れたとき、地球もまたそこにあったはずである。
地球もビックバンによって生まれたはずなのだから。もちろん、姿かたちはまるで違っていて、
ばらばらな、光や、電子や、原子であっただろうけど、
何十億年か後、それらが集まって地球の形に変化することになるものたちがあったはずである。
ということは、宇宙の晴れ上がりの光(宇宙背景放射)を写真に撮るということは、
132億年前にビッグバンの一部となって地球が出した光をも写したということである。

ビッグバンの光は宇宙全体に満ちていた()
ということはそれが等方的かどうかは置いといてビッグバンの光は1つではないのだ。
今見る背景放射と明日見る背景放射は別の光だ。
自分の過去を見ることなどできない。たとえ、それがビッグバンであったとしても。というのは正しい。
ビッグバンの光は自分とは違う光だから見ることができるのである。

問題

{ビッグバンの光は自分とは違う光だから見ることができるのである。}

 

返事

いえ自分の光も交じっているはずです。ビッグバン説が正しければ、ビッグバンのとき、地球になる物質もビッグバンの中で同時にできていたはずですから地球になる物質が出す光もその中に混じっています。そのとき、100数10億年後自分の体を構成する物質もすでにすべて一つ残らずそこにあったはずです。その物質が光を出していたはずです。自分の出した光を100数10億年後見ているということになります。といっても、その時の光は、すべての宇宙の物質分の自分の体分ということですから、検出不可能ですけど。でも、すべての物質は非常に近いところにあったはずです。宇宙が膨張し始めてから、数十万年、直径76万光年といっていますから(正しいかどうかは分かりませんが)。そのとき光と物質が別れたとビッグバン論者は言っています。宇宙の晴れ上がりということだそうです。そのときから光は光速で直進し始めたそうです。物質は、物質の速度で飛び散り、星になったり銀河になったりしています。速度が違います。今頃、その時の光が、地球に追いついてくるなんて、変とは思いませんか。ビッグバンの光と物資(地球を含む)は、137億年前、ほぼ同じ所(76万光年なんて、宇宙の大きさから考えればほぼ同じ所といえる)からヨーイドンで出発しています。137億年後、その光が地球に追いつくなんて常識では考えられません。

ビッグバン論者は、地球は大昔からここにあって、137億年前に地球から137億光年離れたところでビッグバンが起こって、その光が、137億光年の距離を137億年かけて地球にやってきたと考えています。ビッグバン論者には、地球はビッグバンに含まれていないのです。

問題

{今見る背景放射と明日見る背景放射は別の光だ。}
返事

私もそう思います。

問題

{しかも宇宙全体に満ちているから永遠に見ることができる。}
返事

光が満ちるとは光のどういう現象でしょうか。光速で直進する光がどこに満ちることができるのでしょう。いくら宇宙が大きくても一度通り過ぎた光は戻ってきません。

部屋を考えてみます。電気をつけると明るくなります。一見部屋に光が満ちているように見えます。でも実際は違います。光は次々に壁にぶつかったり窓から飛び出したりして、消えていきます。部屋が明るいのは、電灯が次々と光を作っているからです。池に水が満ちているのと違って、川の流れのように、とどまってはいないのです。

電灯を消すと、部屋は一瞬で暗くなります。5分電灯をつけていると、5分だけ部屋は明るくなります。5時間つけておくと、5時間だけ部屋は明るくなります。こんなの当たり前です。

では超新星を考えてみます。超新星の爆発が5カ月続くと、地球でも、5ヶ月間超新星が見られます。その後は暗くなって、見えなくなってしまいます。これも当たり前です。

ではビッグバンはどうでしょう。ビッグバン論者のいうように、ビッグバンの光が地球に届いているのが、宇宙背景放射として考えてみます。

ビッグバンが、30万年続いたとしたら、ビッグバンはどれくらいの間見えるでしょうか。普通なら、部屋の電気や、超新星と同じように始まってから終わるまでの時間30万年間しか見えないはずです。地球がビッグバンから137億光年離れているとしても、距離と見え続ける時間とは関係ありませんから、ビッグバンの光が見え始めてから30万年後、ビッグバンの光は見えなくなるはずです。それが当たり前です。

 それが、なぜいつまでも見えているのでしょうか。不思議な現象です。現代科学否定厨の方も{今見る背景放射と明日見る背景放射は別の光だ。}と述べているように、ビッグバンの光は次々に地球を通りすぎていきます。光源(ビッグバン)が消えたら、光はつくられないのだから、新たな光が地球にやってくることはないはずです。
 では、実際に背景放射が見えているのはどういうわけだ、ということになります。

背景放射がビッグバンの光ではなく、一部の科学者が述べているような宇宙にある塵や星間分子の出す光としたら、光は地球にいつもやってきます。それらの星間分子はつねに新たな光を出し続けているからです。野外に電灯をつけた状態と同じです。電灯を消さない限り光は次から次にやってきます。

原理は簡単です。宇宙に浮かんでいる無数の分子が光を出しています。宇宙の平均温度、2,7Kの黒体放射です。この光は、放出されると、他の分子を温めます、その分子はまた光を放出し、他の分子を温めます。吸収と放出のバランスが取れているところが宇宙の平均温度、2,7Kです。だから、宇宙に浮かんでいる分子はいつまでも光を放出し続けているのです。電球がいつまでもつきっぱなしの部屋と同じです。ビッグバンの光は宇宙誕生後30万年で消えています。それ以降新たな光は作られていないのと大きな違いがあります。

宇宙背景放射の光は、宇宙に浮かんでいるさまざまな分子が出す光であるといえます。