落下するエレベータの中の光   相対性理論を原子時計で測ると  メッセージ


「アインシュタインが考えたこと」について11

(「アインシュタインが考えたこと」佐藤文隆、岩波ジュニア新書31)

著者 高田敞

 

(以下{ }内は上記本からの引用です)

 

理論を実験でチェックする(P105)

問題

{一般相対論を惑星の運動に適用してみると、ニュートンの理論とほとんど同じなのです。しかし、ほんのわずかの差が生じることもあるのです。}

考察

 相対性理論はニュートンの理論を土台にしてできているのだから、ほとんど同じになるのは当然のことである。

問題

{しかし、ほんのわずかの差が生じることもあるのです。}

 水星の公転軌道の問題。楕円軌道の軸方向の回転が{アインシュタインの理論どおりになっていることが確かめられました。}

考察

これは相対論者の手前みそです。水星の軌道の動きは、太陽が楕円球であればニュートンの理論どおりで相対論とは関係ないという意見があります。それに対して、相対論者は、太陽が楕円であるという証明をしてみろと突っぱねた人がいます。ほとんどの相対論者はこの考えを無視しています。

ところが、最近、太陽が楕円球であるということが観測されてしまいました。真球であるという前提の相対論者は負けてしまったわけです。太陽は自転しているから、真球にはなれない、楕円球であるのが自然です。硬い地球でさえ楕円球なのですから観測以前から想像はついていたと思うのですが。それもあって、大多数の相対論者は無視していたのかもしれません。まあ、今もこのことは、相対論者は無視していますが。

月も同じように楕円軌道の軸方向の回転が観測されています。水星と同じです。ところが、月の場合は相対論の効果ではなく、地球が楕円球であるから生じているとされています。

同じ現象が、観測が正確にできていたところではニュートンで、観測が不正確であるところではアインシュタインであるということです。いま、太陽が楕円球であったことが観測されたのだから、水星が一般相対論の実証であるということは考え直さなければならないはずです。でも誰も無視しています。かなしいことです。

少なくとも、太陽が真球であるとして計算して{アインシュタインの理論どおりになっていることが確かめられました。}なら、太陽が楕円球であることから計算し直すと、アインシュタインの理論どおりではないということになるはずです。{ほんのわずかの差が生じる}ということなのですから、ほんの少しの差が重要であるはずです。

結論

太陽が楕円球なら、水星の軌道の揺れは、地球と月の関係と同じといえます。すると一般相対論の実証には使えないといえます。

少なくとも、百年も前の理論をただ踏襲するのではなく、新たな事実が出たら、せめて、計算くらいしなおすべきではないでしょうか。