タイムトラベルと双子のパラドックス目次  タイムトラベル3 ブラックホールの時間 




タイムトラベルと双子のパラドックス(Newton2017,7ニュートンプレス)

について 4


著者 田 敞

(以下{ }内は上記本よりの引用)

 

{重力が強いほど,時間の進み方がゆっくりになる!}


問題

{光は空間を直進します。ところが,空間がゆがんでいる(重力が働く)と,光は空間をまっすぐ進んでいても,空間のゆがみによって進路が曲がってしまうのです。}

考察

1 これは実証されていません。

実証されたという観測

(1) エディントンの観測

太陽近傍の星の光が曲がっている現象の観測

 エディントンが観測した星の光は、相対論に言う空間が曲がっているために曲がったのか、太陽の大気によって屈折したのかが検証されていません。

ア 根拠となる言い分

・ 相対性理論

 アインシュタインの予言どおりの現象である。

・ 屈折

 地球上で大気や物質による光の屈折現象は日常的に観測されています。これと同じ現象。

イ 考察

・ 太陽コロナ

 エディントンの観測した星は、太陽コロナの中に写っています。太陽コロナは太陽の大気です。大気は光を屈折させます。したがって、この星の光は太陽大気によって必ず屈折しています。

・ 観測値のばらつきと星のまたたき現象

 エディントンの観測では、観測値にばらつきがありました。このばらつきについて、相対論者は、観測誤差とか、観測器にそもそもその精度がなかったとかいっていますが、その証拠を示していません。相対論者の手前みそな解釈といえます。なぜなら、太陽重力は一定だから、光の曲がりにばらつきが出るわけはないのです。だから、誤差にするしかないのです。

しかし、太陽大気による屈折だと、ばらつきが出るのは当然です。出ない方がおかしいのです。太陽大気は猛烈に乱れています。だから屈折率も嵐のように変化します。星の光の曲がりに変化が出るのが必然です。エディントンの観測は太陽大気による屈折であるという証拠です。これとそっくり同じ現象が地球大気によっても現れます。大気の乱れによる屈折率の変化によって起こる星のまたたき現象です。これはエディントンの観測した星の光の現象が、太陽大気によるまたたき現象だという実証になります。

・ 他の同じ現象

 エディントンの観測した星の光と同じ現象が地球でも見られます。彼の観測した星は本来太陽の後に隠れているはずなのに、それが、光が曲がることで、浮き上がって見えたということです。これと同じ現象が毎夕観測されています。日没の太陽です。太陽は、実際の日没より、見えている太陽の日没が遅れています。実際には沈んで見えないはずなのに見えるのです。原因は、太陽(星)の光が地球大気によって屈折して浮かび上がって見えるからです。エディントンの観測した星の光とまったく同じ現象です。違いは、地球大気が原因か、太陽大気(コロナ)が原因かだけです。

そのほかにも、大気による屈折現象は、蜃気楼、逃げ水、等、枚挙にいとまがありません。

・ アインシュタインの予言

 一方、重力で光が曲がっている現象は地球上では観測されていません。根拠は、アインシュタインの予言通り、だということだけです。

 予言通りだったかというと、そうではありません。相対論者はほんとうの予言を隠しています。

アインシュタインは、この現象は観測されないだろう、と予言しています。理由は二つありました。星が一直線に重なる現象はないだろう、というのと、星の重力では光の曲がりが小さすぎて、曲げた星の光の中に埋没して星の光と区別できないだろう、という予言です。

予言では見えないでした。それなのに見えたのだから予言通りの現象ではありません。ではなぜ予言に反して見えたのでしょう。彼は太陽も星だということを忘れていたようです。太陽に隠れる星はあったのです。星が一直線に並ぶことがあったのです。これはアインシュタインのミスです。

しかしもうひとつの、曲がりが小さすぎるから見えないはどうでしょう。彼の計算ミスなのでしょうか。いえ、屈折現象だからです。屈折なら光の進路は大きく曲がるからです。だから太陽の光の中から離れて見えたのです。

相対論者は、2番目の、「曲がりが小さすぎて見えない」は隠しています。たいがい、1直線に並ぶことはない、の方しか言っていません。不都合なことは無視する、穴を掘って埋めてしまう、井戸にほおりこんで蓋をしてしまう、という相対論の特徴がここにもよく現れています。

予言は実証ではありません。予言は予言にしかすぎません。ノストラダムス(医学博士、医者、ペスト治療で名声を博しています。詩編、予言集、の著書あり)の大予言を信じているのと本質的に同じです。権威主義です。本当かどうかは実証がいります。

 

(2)アインシュタインの十字架等

 銀河や銀河団によって、その後方の銀河の光が曲がっている現象。

 近年、銀河は、星の見える範囲からかなり遠くまでガスが広がり、すっぽりガスに包まれているのが観測されています。ガスの中に銀河が埋もれているという状態です。このガスの中を光がとおると、やはり光は屈折します。

 銀河団もやはり、すっぽりとガスに埋もれているのが観測されています。すると光はその中を通るとやはり屈折します。

 アインシュタインの十字架やそれと類似する現象は、ガスによる屈折現象といえます。

 コズミックフロントというテレビ番組で、銀河や銀河団によって、その後方の銀河の光が曲がる例を放送していました。その中で、その原理を説明していた場面がありました。ワイングラスの底から、紙に書いた星の絵を見る実験です。すると、その絵は、引き延ばされ、角度によって円になったり、円弧になったりしました。銀河や銀河団によって起こっている現象とそっくりです。これが重力によって光が曲げられる理由だという説明でした。

 しかし、このワイングラスは物質です。この例は、物質が光を屈折させる現象の証明にはなっても、空間が曲がったことによって、光が曲がったという証明にはなりません。反対に、アインシュタインリングや十字架は、銀河や銀河団の重力で光が曲がったのではなく、物質によって屈折したしたということの実証になってしまいます。

ワイングラスの底で証明したのは、重力レンズの「レンズ」の方だけの証明です。「重力によって曲がった」の方の証明には使えません。かえって、「重力によって曲がった」を否定していることになります。

 レンズの屈折現象(物質によって光は曲がる)を例に出して、光は重力で曲がるというのは、相対論者のあまりにも手前みそな解釈です。

結論

 上記の現象は、すべて大気やガスによる屈折現象であるといえます。既知の証明された理論(大気による屈折)で説明できる現象は、他の(重力で光が曲がる)理論の証明には使えません。科学の方法論ではそうなっています。

 重力で光が曲がったということの証拠は、アインシュタインが予言したとおりだということだけです。これは実証ではありません。権威主義なだけです。それらは、書いたように大気による屈折現象として完全に説明できる現象です。光が物質によって曲がる現象はワイングラスの底でも実証できます。それに反し、重力で光が曲がる現象は地球上ではどこにもありません。権威を取るか、実証を取るかです。一歩譲って重力で曲がるとしても、太陽大気や銀河や銀河団にはガスがあるのだからその中を通った光は必ず屈折します。

科学の方法論には一番不利な現象や、理論を真っ先に取り上げなくてはならないという原則があります。相対論者は、大気による屈折を取り上げたら、実証も理論もあるそれを覆すことはできないから、相対論が崩されるのが怖くて、一切無視しているのでしょう。無視以外に方法はありませんからね。

相対論に逆らうと、ひどい目にでも遭うのでしょうか。現在、科学界では、相対論とビッグバン宇宙論に異を唱えると、学会から白い目で見られると聞きます。実際観測の場を奪われたということも聞きます。中世ヨーロッパの、ダーウィンや、ガリレオの時代となんだかよく似ていますね。そんなことはない、相対性理論もビッグバン宇宙論も正しいと決まっているのだから、それに異を唱えるのは、間違いと決まっているからだ、というかもしれません。でも、あの頃だって、科学者は天動説は正しいと決まっているのだから、それに異を唱えるのは間違いだと言っていたし、種の起源だって、種は最初からそう生まれたのは決まっているのだから、変化するという意見は間違いだと言っていたのです。おんなじです。科学会は進歩がないですね。いや、中世は宗教が関係していたからだ、というかもしれません。でも、相対性理論も、ビッグバン宇宙論も、「光あれ」でしょ。

 

問題

{一般相対性理論は,重力の正体を「空間(時空)のゆがみ」だと説明します。重力源を中心に空間がゆがむことで、まるでくぼみに物が落ちていくように,重力源に引き寄せられる(重力が働く)というわけです。}

{重力源を中心に空間がゆがむことで、まるでくぼみに物が落ちていくように,重力源に引き寄せられる(重力が働く)というわけです。}

考察

 地球上でくぼみに物が落ちていくのは、地球の引力が引っ張っているからです。くぼみがあるから落ちるのではありません。投げ上げたボールはくぼみがなくても落ちてきます。宇宙ステーションの中ではくぼみがあってもボールは落ちてきません。ボールが落ちるのはくぼみとは関係ありません。地球とボールが引き合っているからです。引力がなければ物は落ちません。

 ここでも、{重力源に引き寄せられる}と引力があるかのように述べています。空間がゆがんだために落ちるのではなく、重力が引き寄せているから落ちています。くぼみが万有引力を作っているわけではないように、空間の曲がりが重力を作っているわけではないということです。空間のゆがみ以外に重力もあるということです。(これは相対論の考えと少し違う気もしますが)

引力がなければ、上下はできません。空間がゆがんでも、引きあう力がなければ空間の上下はできません。ただの曲がりです。

光の場合は、{光は空間を直進します。ところが,空間がゆがんでいる(重力がはたらく)と,光は空間をまっすぐ進んでいても,空間のゆがみによって進路が曲がってしまうのです。}と物質とは異なる動きをしています。しかし、ここでは、{空間がゆがんでいる(重力がはたらく)}と、ゆがみと重力を一緒にしています。上に述べたように、くぼみと万有引力は関係がありませんでした。相対論も空間のゆがみと、重力が同じだということをちゃんと説明する必要があります。空間がゆがむとどういう作用がおこって重力になるかという仕組みです。{重力源を中心に空間がゆがむことで、まるでくぼみに物が落ちていくように,重力源に引き寄せられる(重力が働く)というわけです。}では、空間のゆがみと重力源が別々にあります。

これでは、重力源が空間の曲がりとは別にあって、それが引き寄せていることになります。くぼみがそれ自体で物質を落としていることにはなりません。空間の曲がりだけでは物が落ちることを説明できないから{重力源に引き寄せられる(重力が働く)}というしかないのでしょう。

重力源があるなら、空間の曲がりは必要ありません。万有引力は、投げ上げたボールを引き寄せます。空間を切り裂いて落ちてきます。空間はこのボールを、とめたり曲げたりしません。空間はボールになんの影響も与えていません。空間が曲がっているからボールはその曲がりによって転がり落ちるのではありません。

引っ張る力があるから、ボールが落ちるとき加速するのです。万有引力のエネルギーです。くぼみにはエネルギーはありません。ボールを加速できません。空間の曲がりもエネルギーを持ちません、ボールを加速できません。

 

結論

 曲がりがあったとしても、それがくぼみであるためには、引力が必要です。引力があれば、くぼみがなくても地球と月のように引っ張り合います。まがりがあっても、引力がなければそれはくぼみにはなりません。ただの曲がりだけです。光のように、曲がりに沿って飛ぶというなら、少しはうなずけますが、地球が太陽の作った空間のくぼみに落ちるとなると、曲がりだけでは不可能です。この巨大な地球の進路を曲げるのです。

空間そのものはなにもないです。なにもない空間がどのように地球を押しているのでしょう。何もないのだから、曲がるも、真っすぐもありません。鉄なら曲げることができます。なにもない物をまげることはできません。鉄道線路なら列車の進路を曲げることができます。物質同士だから電磁力で作用しあうからです。しかし、何もない空間がどのようにして物質と作用しあうのでしょう。その仕組みをアインシュタインは説明していません。

 

ところで、太陽はどのようにして空間にくぼみを作っているのでしょう。もちろん説明はありません。実証もありません。

 

{{重力源を中心に空間がゆがむ}

考察

(1)重力源とはなになのか。

万有引力源と同じ意味なのでしょうか。すると、上に書いたように、空間の曲がりがなくても、引き合うので空間の曲がりは必要ないことになります。

(2)空間がゆがむ、とは?

 空間がゆがむとは、空間のなにがどのようになることなのか、ゆがみの形はどのようになっているのか、そもそも空間とは何なのか、何でできているのか、構造はどうなっているのか、それらが何一つ示されていません。ただ空間が曲がる、だけです。

 おそらく、アインシュタインも、相対論者も、空間とはなにかが何一つ分かっていないのでしょう。それなのに、空間がまがって巨大な質量の地球を転げ落とすというのです。なにもなければ、慣性の法則で、地球は等速直線運動をします。その地球の進路を空間は曲げるのです。地球の進路を曲げるほどのしっかりした構造と力を持っているのが空間ということになります。空間はどんな方法で進路を曲げるのでしょう。その空間を我々は触ることもできません。腕を振ってみましょう。空間を切り裂いています。ところが空間を切り裂くためのエネルギーは何一つ必要としません。空気を切り裂く方がエネルギーがいります。人の腕の振りさえ止められない無抵抗の空間の曲がりが地球を転げ落とすというのです。太陽の周りを公転させるというのです。大きな矛盾です。

 いや、腕をあげるとき力がいるだろう。それが、空間が押している証拠だというかもしれません。それは空間が押しているのではありません。引力がいっぱっているだけです。もし、空間が押しているなら、下に手を振るときにも空間に当たるはずです。歩いているときにも正面の空間を切り裂いているのだkら、抵抗があるはずです。飛行機も、空間を切り裂いて飛んでいても、何一つ空間の抵抗はありません。空気の抵抗はあっても、空間の抵抗は一切ありません。空間からの直接の影響は何一つありません。

結論

 相対論者は、空間はなにでできているのか、空間の構造はどのようになっているのか、空間が曲がるとは空間のなにがどのように変化することなのか、空間を曲げる力は太陽の何なのか、太陽のなにがどのように空間に作用して空間を曲げているのかを示す必要があります。

 例えば、鉄道線路を曲げるとき、鉄の構造がどのように変化しているか、とか、それを曲げる時のエネルギーと方法とか、列車が通過するとき列車の進行方向が変化する仕組みとか、すべて、説明できるのが科学です。そのために線路の傾きや強度がどれだけ必要かなどが計算されます。

 空間のまがりは一切説明がありません。{重力源を中心に空間がゆがむ}では、科学ではありません。科学には実証が必要です。しかし、相対論者は実証するつもりもありません。空間我何かであることをを実証することができないのを知っているからです。実証できないのを知っていたから実証しようとしなったノストラダムスの大予言と大差ありません。