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「アインシュタイン相対性理論」(内山龍雄・解説)「岩波文庫」
の考察
著者 田 敞
(以下{ }内は上記本よりの引用)
問題
静止系の親時計の短針の回転速度は何によって決まるか。
考察
地球の時計の短針の回転速度は、地球が1回自転する間に2回転するように作られている。
では、静止系の親時計の短針は何を基準にして回転速度を決めているのだろうか。
アインシュタインはそれを明示していない。親時計の短針の基準の回転速度がなければ、いくら速度によって時間の進み方が変わっても、変化する時計の短針の速度は決まらない。
地球の時計の短針の回転速度を基準にしているとしたら(書いてはいないが、どうもそのような気がする)、静止系の親時計の短針の回転速度を地球の自転速度に合わせる根拠を示さなければならない。静止系の座標の原点は地球ではないはずだ。
アインシュタインは絶対時間を否定している。絶対時間を否定しながら、親時計なる絶対時計を持ちだしている。矛盾も甚だしい。
私たちの勘違いは、時計が本当の時間をはかっていると思いこんでいることだ。そして、それが宇宙共通の時間の速度だと思っていることだ。共通の時間はニュートンの考え方だ。アインシュタインは速度や、重力によって時間は速くなったり遅くなったりすると言っている。しかし、元々の基準となる時間は同じだというのかもしれない(そんなことは言ってないが)。そうであるとしても、親時計の短針の回転速度が、地球の時計と同じであるという理由にはならない。親時計の回転速度はどのようにして決まるのかを示す必要がある。
結論
アインシュタインは、{“時間”の定義に関して起こる問題はすべて,“時間”を,“私の時計の短針の位置”によって置き換えることにより解決することができそうに思われる.}と述べているが、その時計の短針の回転速度が決まらないのだから、短針の位置も決まらない。決まらない短針の位置によって測っても、{“時間”の定義に関して起こる問題}は何ら解決しない。
アインシュタインは{“時間”を,“私の時計の短針の位置”によって置き換える}といっているが、多くの学者は、時間とは何かとは分かっていないと言っている。分からないから反論できないのをいいことに、アインシュタインは小学生並みの定義をして理論を進めている。単純でわかりやすいが、それで時間の問題が解決することはない。何にしろ、親時計なるものの短針の回転速度を決めることだ。