相対論の詭弁目次  重力と慣性力は同じか 重力で光が曲がるか 



「図解雑学よくわかるヒッグス粒子」に見る相対論の詭弁5

 

参考図書

「図解雑学よくわかるヒッグス粒子・広瀬立成・ナツメ社」


 著者 田 敞


(以下{ }内は図解雑学よくわかるヒッグス粒子よりの引用。( )内は上記本の関連ページ)
重力と慣性力は別物か

 

等価原理の提唱(P64

 

問題 {重力と慣性力は等しい}

{重力の及ぶ空間でも、加速運動すれば重力を打ち消すことができる。}

考察

アインシュタインは{重力が及ぶところで無重力状態を発生させることができるのではないか。}と考えた。

1 アインシュタインの思考実験

{リンゴを手に載せて屋根の上に立ってみる。手にはリンゴの重さを感じる。リンゴには重力が働いているからだ。ここで、屋根から飛び降りると、もはや手にはリンゴの重さを感じない。手をひっこめても、リンゴは自分に対して同じ位置にとどまっている。この瞬間彼の脳裏に稲妻が走った。「これは無重力状態ではないか」}

考察

 これは無重力状態ではありません。リンゴの重さを感じなかっただけです。

屋根から飛び降りた人もリンゴも加速運動をしています。加速運動をしているということは、何らかの力が働き続けているということです。その力は、地球と人、地球とリンゴが引き合う万有引力です。慣性力という「見かけの力」ではありません。実際に人やリンゴを加速しているのですから。その加速度は(9.8cm/s2)です。万有引力はしっかり働いています。慣性力はこの加速度を、(0.1mm/s2)も押しとどめません。何一つ働いていないのです。物質の落下には慣性力は実質存在しません。

何が間違ったかというと、{もはや手にはリンゴの重さを感じない。}ということです。

リンゴの重さを感じなければ無重力である、という考え方です。これは重力という考え方からきています。すなわち「重いから落ちる」です。手のひらのリンゴが重いと感じるときは重力があり、感じないときは重力はないという考え方です。ニュートン以前の考え方です。アインシュタインは、ニュートン以前の考え方をしているから間違ったのです。

万有引力ではリンゴは重いから落ちるのではありません。引き合う力です。重いや、落ちるは関係ありません。

月が落ちてこないのは、{もはや・・・重さを感じない}からではありません。{「これは無重力状態ではないか」}。違います。地球と月が引き合う万有引力と、月の遠心力がつりあっているからです。慣性力とつりあっているからではありません。

万有引力が働いていなければ月は等速直線運動で飛び去ってしまいます。

{屋根から飛びおり}た人も手に持ったリンゴも、万有引力が働かなければ地球に向かって加速しません。その場に浮かんでいます。落ちたのは万有引力が働いたからです。重いと感じないから重力は消えたかもしれませんが。万有引力は何の影響も受けずに働いています。消えません。人もリンゴも地面に激突することからそれは証明されます。

2 慣性力と落下

落下している人やリンゴには{このとき物体に生じる慣性力は、重力と大きさは同じで向きは逆。=慣性力と重力が互いに打ち消し合い、重力は0に}なるということです。

考察

落下する人に働く慣性力と重力は同じ大きさで向きが反対なら、人はどちらにも動くことができないはずです。「重力が0」になるということはそういうことではないでしょうか。ところが、現実の人は加速度(9.8cm/s2)で地球に向かって動きます。2階から飛び降りたら骨折、5階から飛び降りたら死んでしまうでしょう。重力は0だから俺は落下しない、といくら思考実験しても、残念ながらそれが現実です。重力は0でも、万有引力の加速度は(9.8cm/s2)で0にはなりません。

結論

飛びおりた人もリンゴも加速運動をしているのだから、それと逆向きの慣性力は一切働いていないといえます。慣性力による減速は一切ありません。すなわちこの場合も、慣性力は思考の中にはあっても、実際には存在しないといえます。


問題

{これら一連の思考実験で、加速運動にともなって発生する慣性力が、重力を発生させたり消したりできることがはっきりした}

考察

1 上に書いたように、{加速運動にともなって発生する慣性力}は実際の人やリンゴの落下を止めることはできませんでした。加速度を落とすことさえできませんでした。したがって慣性力は最初の設定どおり、ここでも、「見かけの力」で実際には存在しないということが分かりました。リンゴの重さを感じたり感じなかったりはできるようですが、肝心の万有引力には何一つ影響できませんでした。

 人が手の上のリンゴを重いと感じたとき、重力が発生し、重さを感じないとき、重力を消したとなるようです。

(重力は、「重い」、を感じることのようです)

2 思考実験という思考だけから生まれた理論(科学実験は何一つやっていません。みんな頭の中の妄想だけです)は、科学なら実際の実験や現象で検証しなければなりません。まあ、ビルの屋上から、リンゴを持たせて、人を飛びおりさせるという実験はできないけれど、秤とリンゴを落とせば済みます。リンゴの重さは秤から消えても、落下の加速度は、慣性力と無関係だということが分かるでしょう。秤は壊れ、リンゴはつぶれるでしょう。

結論

慣性力は、重く感じるか感じないかで決める重力なら消すことはできるかもしれませんが、万有引力を消すことはできません。


問題

{加速運動をすれば重力と同じ効果を持つ慣性力=「見かけの重力」が生じる}

考察

 これについては、前章で書きました。加速運動から出る慣性力は、万有引力とはまるで違うものでした。

結論

「見かけの重力」は物質を動かせません。動かせるのは思考実験という頭の中の観念の物質だけです。

 

問題

{アインシュタインは、重力と慣性力は厳密に等しいとする等価原理を提案したのです。}

考察

「慣性力=慣性質量=重力質量」したがって、「慣性質量=重力」ということがいいたいのでしょう。しかし、「慣性力=慣性質量」は言えません。慣性質量は運動エネルギーを保存する質量です。慣性力は物質を動かすことができない、見かけだけの力です。運動エネルギーは0です。

 この場合、重力とは一致するかもしれません。どのような重力かというと、手のひらに乗せたリンゴが、ビルから落下すると、重さを感じないから、重力が消えたという重力です。見かけだけの重力です。{加速度運動にともなって発生する慣性力が、重力を発生させたり消したりできる}重力は、重く感じるか、重さを感じないかのことです。重力は単に感覚のことです。

結論

 思考実験という空想の中では、見かけだけの慣性力が力を持つのかもしれませんが。実際の現象では慣性力はなんの力も持ちません。