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「図解雑学よくわかるヒッグス粒子」に見る相対論の詭弁6

 

参考図書

「図解雑学よくわかるヒッグス粒子・広瀬立成・ナツメ社」

(以下{ }内は図解雑学よくわかるヒッグス粒子よりの引用。( )内は上記本の関連ページ)

 著者 田 敞

 

重力が光を曲げる(p70)

問題1

エレベーターの左壁の穴から、{光が、左から右へと水平方向に入ってきたとする。}

問1 エレベーターが等速直線運動をしているとき

{エレベーターが等速直線運動をしている場合、乗客は、光が左壁の穴から右壁まで直線的に進むのを目にするだろう}

考察

ア 乗客は・・目にするだろう。

 乗客が見たことが物理とどのような関係にあるのでしょう。たとえば、地球の乗客が太陽を見て、東から上がり西に沈むから、太陽は地球を回っている。星も、地球を回っていると、考えていました。しかし、太陽や、星の実際の動きはそれとは関係ない動きでした。目にしたことと実際の動きは同じではありません。特に、見た目は自分中心になり、天動説になりがちです。

 アインシュタインは、列車に乗っている人から見ると軌道が動く、と言っています。東京駅で東海道線に乗ると、京都駅が走ってくるということです。天動説と同じ考え方です。そんなことはありません。京都駅には車輪がついていません。人の感覚は当てになりません。

 エレベーターの乗客の視点でものを判断すると、天動説になりかねません。ここでは明確な回答は避けていますから現れてはいませんが、考えてみます。

 

エレベーターの乗客から見ると壁との相対位置は同じ位置にあります。

光速度不変の原理だと、光はエレベーターに対して光速度ですから、左の穴から入った時の真正面にある右壁の位置に当たります。乗客に対して水平に進みます。これを外の人が見ると、斜め上に真っすぐ進んだように見えます。エレベーターと共に光も上昇するというのが、特殊相対性理論でした。だから動いているものは時間が遅くなるということです。 

外の人を中心に考えると、外の人がいるのはビルです。エレベーターはビルの中にあります、エレベーターも人もビルの慣性系にいます。するとその中にあるエレベーターの中の光もビルの慣性系内にあるのだから、外の人に対して光速度不変の原理から、水平に進むはずです。これをエレベーターの中の人が見ると、光は外の人やビルと共に、下に斜めに飛んでいるように見えるはずです。外の人の時間が遅れます。

同時に起こった現象が、外の人に対してエレベーター内の人の時間が遅くなり、また、中の人に対して外の人の時間が遅くなるという、不可思議な現象、パラドックスを生みます。

これは、光は何ものにも光速度であるということから起こっています。光は、上昇するエレベータの中の人にも水平(エレベーターと共に上昇)で、同時に外の人(エレベーターの人から見ると下降)にも水平であるということになるからです。

実際は、光は乗客との相対速度を持ちます。光が左の壁から入った時の右壁の正面は、光が到達するまでに少し上昇しているのでそこには当たりません。そのときそこまで上昇してきた下にあった部分に衝突します。

中の人から見ると光は斜め下に進んでいるように見えます。実際は光は水平で、中の人がそれに対して上昇しているのです。この本にも乗客は上昇していると書いてあります。

これを外の人が見ると、光は水平に進んで、エレベーターは光を置いて上昇しています。普通の現象です。

しかし、実際は、外の人も地球と共に動いているので、光は外の人にも相対速度を持つので、水平にはなりません。

 何にしろ、この場合には、動いているエレベーターの時間も、外の人の時間も遅くなりません。時間が絶対で、光が相対速度を変えます。(光が地球に対して相対速度を変えている観測、宇宙背景放射の観測は先に書きました)

 

問2 エレベーターが加速しながら上昇したとき。

{光は、放物線を描きながら左壁の穴より低い位置で右壁に到達する。}

{このとき光は直線的に斜め下に進んだのではない。エレベーターの速度はだんだん速くなるので、上昇幅は光が右壁に近づくほど大きくなり、光は右図のように曲がって進むことになる}放物線を描くということです。

考察

(1){光は、放物線を描きながら左壁の穴より低い位置で右壁に到達する}

ア 実証

 これは実証されていません。思考実験だから実証ではありません。そうなるだろうと考えただけです。

イ 現象を考える

 この本の条件は、{エレベーターが加速しながら上昇した場合}とエレベーターの左壁の穴から、{光が、左から右へと水平方向に入ってきたとする。}の二つだけです。他の条件はありません。

したがって、光はエレベーターから何一つ影響を受けていません。曲がる原因がありません。光は左から右に水平に直線的に飛びます。その光に対して、エレベーターが加速しながら上昇しています。それだけです。

{左壁の穴より低い位置で右壁に到達する}のではなく、光が入った時は左壁より下にあった右壁の場所が上昇して水平位置にきただけです。低い位置で右壁に到達したのではありません、水平方向の位置です。

ウ 何故光は下に曲がって進んだというのか

 これは乗客から見た光の進路です。列車の乗客から見たら鉄道線路が動いているという特殊相対性理論を根底にしています。

 乗客から見ると、自分もエレベーターの壁も相対的には動いていません。ところが、光は、左壁の水平位置より下の右壁部分に当たります。だから光は下がったように見えます。そう見えるのだから、放物線を描いて下がっていくように見えるということです。

 でもこれは条件とは異なる解釈です。条件は{エレベーターが加速しながら上昇した場合}とあります。エレベーターが上昇しているのです。乗客から見た壁は上昇していないから、上昇していないということにはなりません。{エレベーターが加速しながら上昇した場合}という条件なのですから。相対性理論では見た目がすべてですから放物線を描いて落下するかもしれませんが、実際の動きは、見た目ではなく実際の現象で判断しなければなりません。そうしなければ、天動説になってしまいます。

 この場合も天動説と同じ解釈です。見た目では{光は、放物線を描きながら左壁の穴より低い位置で右壁に到達する}となりますが、これは、見た目は、太陽が東から上がり西に沈むから太陽が地球を回っているというのと同じ解釈です。天動説は間違いでした。したがって、見た目で判断している、{光は、放物線を描きながら左壁の穴より低い位置で右壁に到達する}という解釈は事実を正しく表していないということです。

 この場合、光は水平に進んでいて、エレベーターがそれに対して上昇しているという解釈が妥当です。条件がそうなのですから。太陽(光)の周りを地球(エレベーター)が公転しているという解釈が正しい解釈です。

 見た目だけで判断すると、ことを見誤ります。うまい言葉には気をつけなくてはなりません。

{エレベーターの速度はだんだん速くなるので、上昇幅は光が右壁に近づくほど大きくなり、}とあるのだから、光に対してエレベーターが加速して上昇しているのです。光の「下降幅は光が右壁に近づくほど大きくなり」ではありません。上昇しているのはエレベーターとはっきり書いてあります。光が下降しているのではありません。幅も、エレベーターの上昇幅が大きくなると書いてあります。光の下降幅が大きくなるとは書いてありません。だから、下降しない、幅も大きくならない光は放物線を描いて下降できるわけがありません。そう書きながら突然{光は右図のように曲がって進むことになる}と光が放物線を描いて下降している図になってしまいます。根拠もなにも書いてありません。

 エレベーターの乗客から見ると、ということかもしれません。すると、光が放物線を描いて下降するかもしれません。すると、外の人も、ビルも下降幅を大きくしながら下がって行かなければなりません。エレベーターに乗って、9階のボタンを押すと、9階が下がってきて、エレベーターに到着しました、ということになります。高いビルは、エレベーターに人が乗るたびに、上がったり下がったりしなければなりません。地球の反対側で、同時にビルのエレベーターが上がったらどうなるでしょう。こっち側では地球は下がり、反対側でも下がります。地球は両方から押し合いへしあいになってしまいます。ビルも地球も大変です。相対論の思考実験ではこのようなことが起こっているのでしょうが、現実には起こっていません。エレベーターのモーターのエネルギーにはビルを動かす力はありません。ビルとくっついている地球を上げたり下げたりすることはできません。地球が動けば太陽も動きます。エレベーターのモーターが回転すると、太陽が動く仕組みは、見た目だけです。すごい眼力です。太陽を動かすのですから。汗一つかかずに。

結論、

 見た目で判断すると、事実を見誤ります。うまい言葉に騙されてはなりません。常識を打ち破ったから素晴らしいということかもしれませんが、エレベーターのモーターが回転すると太陽が動くというのはあまりにも常識外れです。ニュートンの運動方程式の完全な否定です。

 

 

問題2

{等価原理によれば、エレベーターの中には加速運動によって重力が発生している}

考察

加速運動によって重力が発生しているというのは、詭弁であることはこれまでに述べてきました。手に乗せたリンゴが重く感じるだけです。床からもらったエレベーターの加速の運動エネルギーのために、手が、リンゴを押し上げているのです。リンゴは、慣性の法則でそのままの速度です。それを加速させるのですから、運動エネルギーを手からリンゴに移動させなくてはなりません。手の運動エネルギーをリンゴに渡すから、リンゴが重く感じるのです。慣性力や重力とは関係ない現象です。体が床に押し付けられるという感じも同じです。床が体を押し上げているのを、自分が、下がっていると勘違いしているだけです。

たんなる、勘違いが重力というものの正体です。アインシュタインの重力とはその程度のものです。リンゴは落ちるのに、月はなぜ落ちてこないかから発見したニュートンの万有引力とはレベルが違います。ニュートンは重いから落ちるから、引き合うから落ちるに考えを変えました。アインシュタインは、それをもう一度、物は重いから落ちるに変え。重く感じるから重力が発生したという、感覚が重力であるとしました。物理学から心理学に変えました。


問題3

{エレベーターの中には加速運動によって重力が発生している。つまり「重力で光は曲がる」という結論が導き出される。}

考察

@ {重力が発生している。つまり「重力で光は曲がる」という結論が導き出される。}

 とありますが、エレベーターの中で重力が発生したということと、エレベーターの中で光が曲がったということがあったとして、どうして光が曲がった原因が、重力であると特定できたのかが書かれていません。中の人が、おならをしたことが原因かもしれません。そんなあほなと思うでしょう。その人は科学を知らなさすぎます。おならと空気は光の屈折率が違います。だから光が曲がる可能性はあります。エレベーターの加速で光りが曲がる以上に。

A {エレベーターの中には加速運動によって重力が発生している。}

 万有引力は発生していません。万有引力は、物質が持っている引き合う力です。エレベーターが上昇しても引き合う力は生まれません。

 では重力はどうでしょう。

 エレベーターが上昇しているとき、エレベーター内の光が通る空間にはどのような力が発生しているでしょう。

 体が重く感じるのは床が体を押しているからです。引力や重力とは関係ありません。

 手から離したリンゴが落ちるように見えるのも、等速直線運動をしているリンゴに、床が加速しながら追いつくだけです。これも、引力や、重力とは関係ない運動の法則です。

 光りが通る空間はどう変化したでしょう。

 床に押されて空気が上昇しています。そのほかの現象はありません。光を曲げるような空間の変化は存在しません。あるのは、中の人の目から見た錯視だけです。動いている電車から外を見たら景色が動いて見えるから景色が動いている、と同じ発想です。中の人から見たら、動いているのはエレベーターではなく、光の方だということです。たんなる勘違いです。{エレベーターが加速しながら上昇した場合}とちゃんと条件設定しています。動いているのは、エレベーターと中の人です。光りの通る空間には万有引力は発生していません。重く感じる力、重力も発生していません。誰もその空間を重いと感じていないのですから。エレベーターや、人、ボール、空気の万有引力は元からあります。これらによってそれらの物質は互いに引きあってはいます。壁や天井や床は引き合っています。それらと、人やボールも引き合っています。空気とも引き合っています。もちろん光には万有引力はありませんから、引き合いません。

加速運動によって発生した重力は、壁を引っ張っていません。床を引っ張っていません。モーターの回転が、ロープを巻き上げ、それにつながったエレベーターが上昇しているだけです。モーターのエネルギーが、エレベーターの運動エネルギーになっているだけです。

だから、光が放物線を描いて進むということはありません。位置が変わるのは、エレベーターと人だけで、光にはなにも影響していないのだから、光本来の速度と、方向に進むだけです。すなわち直進です。

結論

 このことから、{「重力場で光は曲がる」という結論が導き出せる。}という結論は出てきません。たんなる言いくるめにしかすぎません。