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がんばれ小保方晴子さん30

2015年10月31日

高田敞

 

STAP細胞はなかった、についての反論

 

(以下{ }内は日経サイエンス2015,03よりの引用)

 

 STAP細胞はなかった、という人たちの反論は2つある。一つは、STAP細胞ではなく、ES細胞とTS細胞が混ざったものだ、という意見と、もう一つは、ES細胞だ、というものだ。この旗手が遠藤氏である。

 この二つの意見を検討してみる。

 

遠藤氏の検査1(ES細胞とTS細胞が混ざっていた)

FI幹細胞は{ES細胞っぽいB6マウスの細胞と,TS細胞っぽいCDIマウスの細胞の混合だということだ。ESマーカー遺伝子とTSマーカー遺伝子の両方が発現していたのは,F1幹細胞の性質ではなく,ES細胞とTS細胞が混ざっていた為の見かけの特徴だった。}

 

遠藤氏の検査2 ES細胞である)

{遠藤氏はSTAP幹細胞論文のNGSデーターを洗い直し,「FI幹細胞」「STAP幹細胞」とされている細胞のデーターにアクロシンプロモーターがあることを突き止めた。STAP幹細胞は,太田氏の核移植ES細胞そのものではないか―。}

 

遠藤氏の検査3 (ES細胞の証拠)

{8番染色体が、29の染色体2本,B6の染色体1本の計3本になる染色体異常「トリソミー」になっていることを強く示唆する結果だった。}

{8番トリソミーのマウスは胎児のうちに死んでしまい,生きて生まれることがない。・・中略・・「新生児マウスの脾臓を取りだしてSTAP細胞を作った」という論文の主張は崩れたといえる。}

{白髪氏は自らデーターを解析し内容を検証した。そして本誌の取材に対して,「今回は間違いない。こちらも同じ結果を確認した」と話した。}

 

STAP幹細胞FLS

FLSが太田氏が作成したES細胞は大田ES1だということは,3つのグループ(CDB,遠藤氏ら,東大グループ)がそれぞれ別の方法で確認した。この結論が変わることはないだろう。}STAP幹細胞FLSES細胞だということだ。

 

考察1

 以上のことから、考えられる事。

 遠藤氏は、検査の結果、STAP細胞は、ES細胞とTS細胞の混ざったものという見解と、ES細胞であるという見解との、二つの意見を述べている。調べたものが違うから、違う結果が出たのだろうか。STAP細胞はそんなにいろいろあったのだろうか。

 反論そのものが、互いに反論を否定している。ES細胞とTS細胞の混ざったものなら、ES細胞だけではないはずだ。ES細胞だけなら、ES細胞とTS細胞の混ざったものではないはずだ。反論するなら、せめてどちらか一方に決めたら、と言いたい。

何でもいい、否定の見解なら数が多いほどいいというのでは科学ではない。マスコミは素人だから記事が増えるし、疑惑が多ければ多いほど、何となく、否定できていると感じるからそれで喜ぶだろうが、科学的には互いに否定する意見を同一人が述べているというのはいかがなものでしょうか。科学的に何の意味もないあやふやなことでも、多ければ素人にはそれで十分だし。実際、遠藤氏の論文は、科学誌ネイチャーに、あっさり否定されている。

 

如何にあやふやか、如何に検討してみる。

問題 1

{8番染色体が、29の染色体2本,B6の染色体1本の計3本になる染色体異常「トリソミー」になっている}。

考察

若山氏が、小保方氏から提供された細胞塊から作ったマウスは正常に生まれ、子供も作っている。{8番トリソミーのマウスは胎児のうちに死んでしまい,生きて生まれることがない。}ということと矛盾する。

 すなわち、小保方氏がSTAP細胞として若山氏に提供し、それから若山氏がつくったマウスの8番染色体はトリソミーでなかったということだ。

結論1

 遠藤氏が調べた細胞と、小保方氏が若山氏に提供したSTAP細胞とは別物であるということがわかる。

 

問題2

F1幹細胞の性質ではなく,ES細胞とTS細胞が混ざっていた為の見かけの特徴だった。}

考察

 若山氏が作ったキメラマウスは、小保方氏から提供を受けた細胞隗からつくっている。ES細胞とTS細胞は混ぜても塊にはならないとされている。したがって、ここにいうES細胞とTS細胞の混ざっただけのFI幹細胞と小保方氏が若山氏に提供したSTAP細胞とは別のものであるといえる。

 また、これまで、ES細胞とTS細胞を混ぜて、キメラマウスと、胎盤を作った人がいるだろうか。遠藤氏は、まずES細胞とTS細胞の混合からマウスと胎盤を同時に作って、混合物からもマウスと胎盤が同時にできるということを実証しなければならないだろう。

小保方氏と、若山氏は、STAP細胞隗からキメラマウスと、胎盤を作っている。実証がある。遠藤氏は、混合と言っているが、それから、マウスや胎盤ができるとは言っていない。言えないからだ。ES細胞とTS細胞を混ぜたものから、マウスと胎盤を作ることができるわけがない。

 

結論2

遠藤氏が調べたFI幹細胞と、小保方氏が若山氏に提供したSTAP細胞とは別のものだということが分かる。

 

問題3

FLSが太田氏が作成した大田ES1だということ}{FLSが太田氏が作成したES細胞は大田ES1だということは,3つのグループ(CDB,遠藤氏ら,東大グループ)がそれぞれ別の方法で確認した。}

考察

 ES細胞はその性質から胎盤にはなれないということだ。若山氏の使ったSTAP細胞隗はキメラマウスと共に胎盤も作っている。これと矛盾する。

 これについては、若山氏が、マウスの血液が胎盤に流れ込んだために光った可能性があると述べている。その場合、できた、キメラマウスと、胎盤の光はES細胞からできたといえる。

 しかしこれには問題が二つある。

 一つは、キメラマウスから、胎盤に血液が流れ込んで光ったという実証がなされていないことだ。科学は可能性があったなら調べなくてはならない。実際に胎盤を調べて、光っているのは、キメラマウスから流れ込んだ血液である、と確定しなければならない。それができていないし、調べようともしていない。実証がないことは科学では証拠にならない。犯罪裁判でも、憶測や可能性は証拠にはならない。それが過去いくつもの冤罪を生んだ。可能性を喜ぶのは、世間をあおって売り上げを伸ばすマスコミだけだ。それと、人を蹴落とそうと、あらぬ陰口をたたく人たちだ。

 二つ目は、丹羽氏の検査だ。

 丹羽氏は若山氏が作った胎盤を顕微鏡下で観察し、TS細胞ではない、STAP細胞だと述べている。こちらの場合は、実際の観察で証明されている。胎盤に胎児の血液が流れ込んで光ったのではなく、STAP細胞だから光ったということを実証している。

 可能性だけで、調べもしないことで、実際に調べたことを否定することはできない。

 この場合、胎盤がSTAP細胞でないことを実際に調べ、かつ、丹羽氏が嘘をついたことを立証しなければならない。若山氏もその他の人も、そのことを調べようともしていない。

 そして、理研はその検査をやらせないようにしている。調べれば分かることなのに検査をやらせないのは、調べればSTAP細胞だと分かってしまうからだろう。丹羽氏が調べてSTAP細胞だといっているから、理研は、調べればSTAP細胞と出ると考えているのだ。

 胎盤を調べ直して、白黒をつけるべきだ。なぜしない。不思議な現象だ。まるで、STAP細胞が証明されたら困るとでもいうようだ。

 遠藤氏は、丹羽氏の検査をどのように考えているのだろうか。嘘をついていると考えているのだろうか。それとも、彼の検査は下手糞だから、信頼できないと考えているのだろうか。聞いてみたいものだ。

結論3 

このことから、{FLSが太田氏が作成した大田ES1}と、小保方氏が若山氏に渡したSTAP細胞とは別物であるということが分かる。

 

 

結論

 以上3つの結論から、遠藤氏の調べたすべての細胞は、小保方氏が若山氏に提供したSTAP細胞とは別物であるといえる。

 

疑惑 (遠藤氏の調べたFI幹細胞はいったい誰が作ったのか)

STAP細胞がES細胞であることは、遠藤氏以外も確認している。

FLSが太田氏が作成したES細胞は大田ES1だということは,3つのグループ(CDB,遠藤氏ら,東大グループ)がそれぞれ別の方法で確認した。この結論が変わることはないだろう。}ということだ。

また、白神氏は、8番染色体がトリソミーであることを確認している。

ところが上に述べたように、ES細胞からは胎盤ができないのであるから、彼らの検査した細胞は小保方氏が若山氏に提供したSTAP細胞とは異なることが上に書いたようにいえる。ではそれらの細胞はどこからきて誰が作ったのだろうか。

遠藤氏が調べたFI幹細胞は、小保方氏が作ったというのが遠藤氏の見解だ。しかしそれでは上に書いたようにまるっきりつじつまが合わない。

 小保方のつくった細胞は、若山氏が、キメラマウスと、胎盤に成長させている。それは、STAP細胞であったと丹羽氏が証明している。また、上に書いたように、遠藤氏の調べたFI幹細胞ではキメラマウスにも胎盤にもなれない。

 もし、遠藤氏の調べたFI幹細胞などを小保方氏が作ったとしたら、なぜ小保方氏はそんなものを作る必要があったのか、という疑問が出てくる。なぜ小保方氏は、ES細胞とTS細胞を混ぜてFI幹細胞を作ったり、ES細胞からFI幹細胞をつくったりしなければならなかったのだろう。それらの細胞からは、上に書いたように、キメラマウスも胎盤もできないのに。自分のつくった、同時に、キメラマウスと、胎盤になったSTAP細胞(遠藤氏の言う、FI幹細胞とは異なる細胞であることは上に書いた)があるのに、そんな役立たずの細胞は必要がないはずだ。

そんなFI幹細胞が必要なのは誰だろう。少なくともSTAP細胞を否定したい遠藤氏には必要であった。それがあったから、STAP細胞を否定できたのだから。

いったい遠藤氏は、どこからこのFI幹細胞を持ってきたのだろう。それは小保方氏が作ったと実証されたのだろうか。誰かが作ったものを、小保方氏が作ったものと騙されたのではなかろうか、という疑問が浮かんでくる。 

若山氏が作った、キメラマウスと、胎盤は、小保方氏の提供したSTAP細胞以外では作れない。しかし、ES細胞や、TS細胞からFI幹細胞を作れる人はたくさんいるし、大田ES1のように実際にES細胞は存在する。キメラマウスと胎盤は取り換えられないが、FI幹細胞を取りかえることができる人は複数いるということがいえる。それと、キメラマウスと胎盤は調べないが、実験室に残っていた誰が置いたか不明のFI幹細胞は調べたというのとは奇妙な一致があるといえる。(犯人が、引っ越した後にFI幹細胞という重要な証拠をわざとのように残すだろうか。推理小説ではありえない)

小保方氏を犯罪人扱いしているのだから、犯罪捜査の手順を踏むべきだ。

そのFI幹細胞を小保方氏が作ったといえる証拠はない。したがって、証拠として確定していない。そのFI幹細胞が捏造である可能性は上に書いたように大である。ところが、理研は誰がいつやったのかを調べないと言っている。さも、小保方氏がやったと匂わせている。しかしそうだろうか。キメラマウスや胎盤を調べさせないのと同じで、その出所が分かるのを阻止しているのではないだろうか。

何にしろ、その出所を調べないで証拠扱いしているのは、冤罪を生む誤捜査と同じだ。調べないということで、小保方氏が不利になっているのだから。

 このFI幹細胞は小保方氏を不利な立場に追い込み、STAP細胞を無きものにしようとしている人たちには有利に働いたといえる。

 

 このように、遠藤氏などが調べたという、FI幹細胞などは、小保方氏が、若山氏に提供したSTAP細胞とは別物であることが分かる。若山氏が作った、キメラマウスと、胎盤を調べれば簡単にあっさり決着がつくはずだ。理研はなぜそれをさせないのだろうか。大きな疑問だ。

 

結論

 STAP細胞を否定する実証はない。肯定する実証はある。

STAP細胞はとても大きな名誉と、莫大な金が生まれる細胞だ。ノーベル賞と億円で数える金を生む細胞なのだ。また、理研の再生医療のチーム構成を根底から覆すことになる細胞でもある。

 このような大きなことなのに、理研は、なぜ肝心かなめのSTAP細胞から作ったとされる若山氏が作ったキメラマウスと胎盤を調べささないのだろう。最大の疑問だ。