がんばれ小保方晴子さん8


       


 {「論文も審査もずさん」}(朝日新聞7/18)

({ }内は上記新聞の引用)

著者 高田敞

 

早稲田大学調査委員会が報告書を発表した。それによると、{博士論文には文章の盗用などによる著作権侵害が11か所あり、不正行為に当たると認知。「論文の信頼性や妥当性は著しく低く、審査体制に重大な欠陥がなければ、博士の学位が授与されることは到底考えられなかった」とした。}

{実験結果の部分に登用はないとして「不正の方法により学位を授与されたと判明した場合」という早大の学位取り消し規定には当たらないと判断した。}

{また、実験ノートの一部を調査し、論文の実験は実際に行われたと認定した。}

{博士論文は・・・「STAP細胞」の発想を得るきっかけになったとされる。}

近畿大学医学部の榎木英介講師の話{日本 信用失う 日本を代表する私立大でこのようなずさんな論文が博士号の審査を通ってしまっていたことが世界中に知れ渡れば、日本の学界全体の信用性が失われてしまう。}

 

考察

 このことから、小保方氏は、この博士論文の元になった研究を発展させてSTAP細胞を作ったことがわかる。

 日本で毎年どれくらいの数の博士論文が提出されているかわからないが、その中で、その研究を、ネイチャーに載るまでに発展させた研究がどれほどあるだろうか。特にSTAP細胞の発明はノーベル賞をとれるほどの研究である。

 この審査員も、クレームをつけた榎木氏も、素晴らし論文を書き、ネイチャーに何度も採用されて、そのうちのいくつかは、ノーベル賞候補になっていることだと思う。

 ノーベル賞を取るかもしれない研究に発展する基礎となった研究が、博士号に該当するのは間違いだとしたら、どのような研究をしたら、博士号の合格点をもらえるのだろう。小保方氏と同じ年度の博士論文のいくつが、発展して、ネイチャーに載っただろう。それらは博士号に該当するのだろうか。

 今このような不正騒ぎがなければ、研究はさらに進んでいただろう。医療に大きな貢献ができるだろうし、ノーベル賞も取れることになっただろう(注1)。

 私は、このような成果を上げたにもかかわらず、小保方氏を非難して、論文を撤回させた日本の学界のやり方こそ、{世界中に知れ渡れば、日本の学界全体の信用性が失われてしまう}ことになるだろうと思う。「日本では、若い女性がすばらしい研究をすると、年老いた科学者につるしあげられ、研究手段を取り上げられ、下手すると、研究成果をそっくり取り上げられるかもしれない」と思われてしまうのではないだろうか。理研がそのつもりはないとしても誤解される可能性は高い。世界の人は日本を代表する私立大の博士論文の引用が不正であるかないかに興味はないと思う。興味があるのはネイチャーに採用された論文を、無理やり撤回させたことの方ではないだろうか。非常に異例のことだ。しかもノーベル賞級の研究を無理やり撤回させたのだ。こちらの方はかなり大きな問題として、世界の学者は見ていると思う。


(注1)

(個人的な感想)

 EX細胞を作った山中氏はノーベル賞を取った。STAP細胞はEX細胞を上回る応用力のある細胞だという。その他、良いところが多いと聞く。また、EX細胞は、その当時の科学の流れの延長上で作られた。しかし、STAP細胞は、科学の常識を覆すほどの発想の転換があったという。したがって、EX細胞でノーベル賞がとれたなら、STAP細胞もノーベル賞がとれるだろうと思う。

ネイチャーはSTAP細胞の存在を認めた(理研が力ずくで撤回させたが)。理研も再提出すると計画していることからSTAP細胞の存在を認めている。