「重力とは何か」について目次
重力とは何か9 フラットランドの怪
重力とは何か11 消えた速度

重力とは何か(大栗博司・幻冬舎新書)について10


著者 田 敞


(以下{ }内は上記本からの引用)


問題

{特殊相対論は時間と空間が伸び縮みすることを明らかにしました。}

 明らかになったでしょうか。疑問です。


考察

明らかになったと言っているのは、時計の針が速くなったり遅くなったりすることでしかありません。もちろんその実証もありません。そして、肝心の、本当の時間のなにが早くなったり遅くなったりしているのかは、無視しています。なぜ無視するかというと、分からないからです。現在においても、時間とは何かということが科学的に明らかにされてはいないというのが定説です。

空間もそうです。加速機の中の陽子に乗っかって飛んだら周りは縮まって見えると言っています。しかし、何の実証もありません。実際、加速機の縮まっているはずの内部と密接に接着している外部は縮まっていません。だから内部も縮まっていないのは確実です。

それが、{特殊相対論は時間と空間が伸び縮みすることを明らかにしました}ということです。肝心なことはなに一つ明らかにしていないということです。実証もないので、相対論者の手前みそということです。

 

時間が伸び縮みするとは、時間のなにがどのようになることかを、実際になにひとつ{明らかに}説明していません。ただ、観念的に述べているにすぎません。科学の説明ではありません。もちろんこの本の大栗博司氏もです。

アインシュタインは時計の針が速くなったり遅くなったりすることだと言っていますが、時間は時計の針ではありません。彼は間違っています。

先に述べたように、時間が速くなったり遅くなったりすると、異時刻の人が同時刻に存在するという矛盾が生じます。2020年1月15日3時15分の時刻の人と、2019年12月31日3時20分の人が、顔を合わせて話をするという異常な現象が生じます。

この本でも、特殊相対論によると、今目の前にいて話している人は、そこまで来る間に、速度が異なっているから経過時間が異なっているので、時刻が違っているということです。それは速度によって時間が早くなったり遅くなったりするから時計の進み方がそれに合わせて速くなったり遅くなったりするということです。したがって、特殊相対論で遅速が生じるのは時計の時刻だけではなく、時間そのものの時刻です。徳川家康が生まれた時刻や、アインシュタインが生まれた時刻や、白亜紀末期に地球に衝突した隕石の時刻です。時計がなくてもそれは決まっています。それらの時刻は、相対論者が時計の針をいくら動かしてもその時刻を動かすことはできません。すなわち、GPS衛星の素晴らしく精密な時計を精密に遅くできる装置でもGPS衛星の本当の時刻を変えることはできません。

特殊相対論が正しいとすると、世界のすべての人は生まれてから現在までみんな異なる速度で動いていましたから、時間が伸び縮みして今現在地球上のすべての人が異なる時刻にいることになります。それなのに、なぜ、世界中の人は「今」という時刻に同時に存在しているのでしょう。あなたの今目の前にいる人は、あなたと違う速度で生きてきたので、あなたより、早く時間が進んだ時もあればあなたよりゆっくり時間が進んだ時もあります。一度として同じ速さで時間が進んだことはないでしょう。だから、今のあなたの時刻と目の前の人の時刻は異なるはずです。ところが同時にいます。相対論者はなぜ違う時間の進み方をした人が今同時にいるのかを説明しなければなりません。この本でもその説明はありません。

実際に、時間が遅くなった現象の例はあるのでしょうか。あるいは速くなった現象の例はあるのでしょうか。

そうでない現象はあります。一番に、今書いたように、私たちは相対論が正しいなら、異時刻にいるはずなのに、同時刻にいます。また、相対論では太陽の時間の進み方が1年1分地球より遅れると言っています。すると、太陽は今、8751年(46億分)前の時刻に存在しなくてはならないのにちゃんと現在に存在しています。GPS衛星は毎日未来に進んでいるから、未来に存在するはずなのに、現在の地球から見えるし、現在の地球に電波を送っています。

このように、相対論では未来や過去に存在しなければならないはずなのに現在の時刻に存在している物体がたくさんあります。その反対に、時間が遅くなって、過去にいってしまった物体は観察されていません。その反対の未来に行ってしまったはずの物体(例:GPS衛星は現在にあります)も観測されていません。

科学なら、相対論者は、時間が遅れたために異時刻に行ってしまった例を実証で示さなくてはなりません。相対論が正しければその例は掃いて捨てるほどあるはずです。すべての人が異時刻にいて、同時刻にいる人は一人もいないはずですから。

ニュートンのいう、絶対空間、絶対時間なら、こんな矛盾は生じません。時間は皆同じ速さで進むのですから、今現在地球上のすべての人が同時刻にいることと矛盾しません。

また、相対論では、空間が延びるとは空間の構造がどのようになることなのかを説明していません。肝心な、空間はなにでできているのか、空間の構造はどうなっているのかも示していません。分かっていないからです。それなのに、空間が伸びたり縮んだりすると言うのです。

実際空間はなにもありません。空間に触った人はいるのでしょうか。空間にぶつかった車はいるでしょうか。その触れない空間がどのようにして、地球を太陽にむけて落としているのでしょう。相対論者は、鉄球によってへこんだゴム膜にビー玉を走らせたら、ビー玉はゴム膜の上を回りながら落ちると説明したりしていますが、いったい、地球を転げ落とす、空間でできたゴム膜はどのような構造なのでしょう。慣性の法則で直進している地球の進路を遮るのですから、よほど強い膜なのでしょう。その仕組みは解き明かされているのでしょうか。説明すらありません。

 

結論

{特殊相対論は時間と空間が伸び縮みすることを明らかにしました。}というけれど、その仕組みはなに一つ述べられていません。{時間と空間が伸び縮みすることを明らかにしました}というけれど、時間や空間とは何かということには知らんふりです。物質が速く動くと、時間のどこにどのように作用して、時間のなにが伸びたり遅くなったりするのでしょう。空間のどこに、どのように作用すると、空間のなにがどのようになると伸びたり縮んだりするのでしょう。たとえば、空気が膨張するのは、熱により空気分子の振動が早くなり、分子同士が離れるから、とかいう説明があります。空間の膨張はないがどうなるから起こるのでしょう。

時間にしろ空間にしろ、それがなにかさえ分かっていないので、無視しているだけです。実際は時間は実態のないものです。空間も何もありません。何もないものがどうして伸び縮みできるのでしょう。

もちろん{時間と空間が伸び縮みすることを明らかにしました}というけれど実証は一つもありません。反対に上に書いたようにそれが間違いだという現象はたくさんあります。

富士山頂と東京は時刻が違うと相対論者はいいます。しかし、東京から富士山頂が見えます。なぜ未来の時刻に存在する富士山頂が見えるのでしょう。

8751年過去の時刻の太陽から出た光が8分後、私たちより未来の時刻にある富士山頂に当たって反射し、現在の時刻にある東京に住む人の目に入るというのが、相対論です。この仕組みは明らかになったのでしょうか。アインシュタインは説明しているのでしょうか。矛盾以外に明らかになったことはありません。

相対論の時間とはせいぜいそんなものです。どんなに時間が速くなっても遅くなっても、時刻はすべて「今」なんです。絶対に異時刻にはいきません。時刻だけは絶対時刻です。なぜか。それは相対論の時間は時計だからです。いくら狂っても指で合わせればチャラになるものです。本当の時間とは関係ないことです。現実はニュートンの絶対時間です。