ご意見を
「重力とは何か」について目次
重力とは何か5 ニュートンとアインシュタインの違い
重力とは何か7 光時計の間違い探し
重力とは何か(大栗博司・幻冬舎新書)について6


著者 田 敞


(以下{ }内は上記本からの引用)

 

{時計を合わせる技術に関する特許の申請が山のように届いた}

時計を合わせることは時間を合わせることになるか?


問題

{速度によって時間が遅れたり進んだりするのでは困ったことになる、と誰でも思うでしょう。電車で移動している人の時計と、その電車がつくのを駅で待っている人の時計がズレてしまうのですから、待ち合わせがうまくいかなくなってしまうかもしれません。}

考察

{速度によって時間が遅れたり進んだりする}が{電車で移動している人の時計・・・がズレてしまう}と、「時間」を「時計」にこっそり変えています。これが相対論のみそです。巧みに言葉を言い変えて理論をすり替えていきます。

時間=時計じゃないかって。え! まさか。

 特殊相対性理論では、「時間=時計」です。これは間違いです。時間は時計ではありません。特殊相対性理論は、このように、事象を狭い意味の言葉に言い変えて限定することによって自分の理論に不都合なことを消してしまいます。万有引力を重力に言い変えたのも同じです。万有引力のままでは消えないので、重力に言い変えて、うまく重力を消したり出したりします。

 この場合も、同じです。時計がズレるから{待ち合わせがうまくいかなくなってしまうかもしれません。}というのです。何が問題かというと、{時間が遅れ}なら、本当の時間が遅れてしまいます。たとえば、駅にいる人の本当の時間が午前10時00分だとします。電車に乗って駅に着いた人の時間が遅くなっているために9時55分になったとします。二人の時刻は異なっています。午前10:00にいる人は、午前9:55分にいる人に会うことはできません。時計が狂ったために待ち合わせに遅れる遅れないの問題ではありません。10時の人から見ると、9時55分の人は過去の人です。9時55分の人から見ると10時の人は未来の人です。今のところ、現在にいる人が過去の人に会ったという実例はありません。それが5分という短い時間であってもです。勿論過去の人に電話をかけることもできません。連絡のしようがないのです。

(注:ニュートンの考えは絶対時間だから、宇宙はすべて同一時刻です。太陽の時刻も地球の時刻も同じです。しかし、相対論では特殊相対論と一般相対論による時間の遅速で、太陽の時間は1年1分遅れるということですから、太陽の時刻は今現在の地球より46億分、すなわち約8751年過去の時刻になっているということです。8751年過去の太陽を出た光が、8分光年を飛んで今地球を照らしています。20世紀最大の天才が考えることですから、凡人には理解不可能な現象が起こっているようです。相対論者はどのように考えているのでしょう)

これが時間ではなく、時計の針の違いなら簡単です。日常世界では時計の針がさす時刻が違っていることは普通ですから、時計の指す時刻が違っても、普通に会って話をしています。なぜなら、時計が違う時刻を指していても本当の時刻は違っていないからです。時計が間違っているからです。本当の時刻はみんな同じ時刻です。みんなそれを知っています。時計の針が10:00をさしている人も、時計の針が9:55をさしている人も、時計が間違っていると考えます。本当の時間が二人で違っているとは考えません。そのとおりです。本当の時間が違っていたら、上に書いたように二人は合うことはできません。それでは困ります。だから、アインシュタインは「時間」を「時計」と言い変えたのです。言い変えることで、時計の時刻が違っても会うことができる日常の常識を巧みに利用しているのです。世界中の時計の針(デジタルでは数字)が違う位置をさしていても、なんの問題もなく会って人は話をしたり、電話をかけたりしています。しかし、世界中の人の本当の時間が違っていたら、会って話をしたり、電話をかけたりすることはできません。未来の人と話したり過去の人と話したりすることになるからです。そのために、「時間」を「時計」と素知らぬ顔をして言い替えたのです。巧みですね。さすが、20世紀最大の天才です。

だから相対論者のガモフも、GPS衛星の管理者も、時計を合わせます。狂った時計を合わせるのと同じ仕組みです。時計同士の針を合わせます。しかし、時計の針をいくら動かしても本当の時間は動かせません。8751年過去の時刻にある太陽の時間を現在の地球時刻に合わせることはできません。それは、GPS衛星に積んであるような精密な時計が太陽にないからではありません。今のところ、本当の時間を進めたり遅らせたりする技術を人間は持ち合わせていないからです。もちろんそんなことは今後もできません。

 ニュートンならそんなことはありません。同一時間です。この宇宙のすべての時間は遅くなったり早くなったりしません。1万光年先の星も、100億光年先の銀河も同一時刻にあります。1万光年先の星の光が1万年前に星を出て1万年かかって、今地球に届いているのです。100億光年先の銀河の光が100億年前に銀河を出て100億年かかって今地球に届いているのです。この世界はすべて、今、同一時刻にあります。今、見えている太陽は8分前の太陽であったとしても、今見えている光は今の時刻です。8分前に太陽を出て8分かかって今地球に届いたのですから。2時間前に京都を出た新幹線光号が、2時間かかって今東京駅に着いたのと同じです。

5分前の人に会えないのと同じように、0.1秒前の人にも会えないのが現実です。

 ニュートンの考える時間は時計とは無関係に宇宙全体が同一速度で流れています。特殊相対性理論だと時間は時計の針です。小学校2年生が習う時間と同じです。模型の時計の針をグルグル回しながら時間を習います。アインシュタインの時間も時計の針を動かすと、それにつれて時間も動くのです。20世紀最大の天才の時間は、小学2年生が習う模型の時計の針を動かす時間と同じなのです。時計の針を回すと時間が動くのです。大栗博司が取りあげているGPS衛星の時間の合わせ方を見ると大栗博司もそう考えているようです。時計の針を動かすと時間が合う。時計がタイムマシーンになっています。いかにGPS衛星の時計が精密で素晴らしい時計であっても本当の時間を動かすことはできません。

結論
 相対論では、速度によって本当の時間が遅くなり、そのために時計が遅れるということです。時間が遅くなると、時計の針の速度も遅くなります。それはあり得るかもしれません。しかし、反対の、時計を合わせると、本当の時間も合うということはあり得ません。アインシュタインの間違いです。それを信じている相対論者の間違いでもあります。