「100歳になった相対性理論」(福江純著、講談社サイエンティフィク)への反論22

著者 高田敞

 

     

(以下{ }内は上記本よりの引用)

空間膨張

{ビッグバンは、時間と空間が誕生したときの時空そのものの「爆発」であって、すでに存在していた空間の中における通常の爆発とは全く違うものだ。}

問題

{時空そのものの「爆発」であって}

考察

時空の爆発とはどのようなものなのだろう。

・ そのエネルギーは何なのだろう。

観測も、証明も理論も存在しない謎しかないエネルギーだ。今の物理学では、4つの力が考えられている。強い力、弱い力、電磁気力、万有引力である。この空間を爆発させる力はこの4つではなさそうだ。5つ目の力ということだ。その力は実際に証明されているのだろうか。否である。

・ 空の爆発とは、空間のなにがどのようになることなのだろう。

このことは理論もない。

・ 通常の爆発は物質が、爆発のエネルギーを保存して、慣性の法則で、飛び散っていく。では、空間は爆発のエネルギーを何に保存するのだろう。質量のない空間はエネルギーを保存できないはずだ。

・ 時の爆発とは時間の何がどのようになることなのだろう。

・ 爆発した時間は、速度が速くなるのだろうか。

それとも時間が膨らむのだろうか。時間が火を噴くのだろうか。

このことも理論はない。もちろん証明もない。

・ 時間と空間が合わさって時空になったとき、その時空が爆発するとは何がどのようになることなのだろう。

 これについても何一つ理論はない。もちろん証明もない。

 ビッグバン論者はこれらについて何一つ説明していない。もちろん時空の爆発は、現在分かっている物理学では、何一つ説明できない。新たな物理学を構築しないと説明できない現象である。したがって、この理論は、今の物理学では根拠のない完全な推測でしかないといえる。

問題2

{時間と空間が誕生したとき}

考察

・ 時間は何によってできたのか。

・ 時間を作るシステムはどのようなものか。

・ 時間が生まれる前はどのようになっていたのか。

・ 時間が生まれる瞬間、時間がなかったのだから、すべては静止していたのではないだろうか。すると時間を作るシステムも動かなかったのではないだろうか。

・ 空間は何によってできたのか。

・ 空間が生まれる前は、宇宙はどのようだったのか。

・ 空間はどこに生まれたのか。

・ 生まれた空間の外はどのようになっているのか。

 これらはすべて不明である。すなわち、今分かっている物理学では何一つ、解明できていない現象である。新たな物理学の構築が必要である。

結論

ビッグバンは物理学では、何一つ、説明できないし科学的理論も証拠もない現象である。仮説と言うより、裏付ける理論もないのだから推測にしかすぎないということだ。

 

付記

現在、ビッグバン論では宇宙ができないということで、インフレーションビッグバンなる理論がある。それが大勢を占めているようだ。

 インフレーションビッグバンとは、ビッグバンが起こる直前に、宇宙は光の数億倍から、数百億倍もの速度で爆発したという理論だ。もちろん、現在までに分かっている物理学とは相いれない現象だ。

 何に似ているかと言うと、嘘がさらなる嘘を呼ぶということわざだ。

 ビッグバンではせいぜい光速の百倍少々の速度の爆発だった。それではうまくいかないからといって、今度はその一億倍くらいの速度に上げた。嘘を正当化するために、嘘がどんどん膨らんでいくのとそっくりだ。

 口で、光速の百倍と言うのは簡単だ。数秒で済む。エネルギーもたいしていらない。米粒数個分もいらないだろう。光速の百億倍も言うのは簡単だ。書いたってたいしたことではない。今の物理学ですべて説明がつく。しかし、それが実際に起こるとなると、口で言うほど簡単ではない。そのエネルギーは天文学的数字の、10の40乗倍はいるだろう。もちろん、現在分かっている物理学とはすべてがまるで関係ない謎の現象だ。

 それが、遠い銀河ほど赤方偏移している、と背景放射いう観測だけでできている。そのほかの裏付けは皆無だ。そんなもので、宇宙が突然でき、光速の数百億倍で爆発したという荒唐無稽な現象があったということにしてしまう。

赤方偏移も背景放射もビッグバンの証拠だというのはビッグバン論者の勝手な解釈だ。先に述べたように、ともに、宇宙膨張とは関係ない普通の現象として、今の物理学で十分説明できる現象として説明できる。

ビッグバンの証拠はもうひとつある。ローマ教会が唱えている。永遠の神の宇宙があり、神が「光あれ」とおっしゃった。すると、光が満ちた。ということである。 なんとインフレーションビッグバンそのものであることか。

これがインフレーションビッグバン論の最大の根拠ではないのだろうか。今はまだ陰に隠してはいるが。ローマ法王は、この説を公でも述べだしている。

科学が神の世界に迫ったと自賛している科学者もいる。本当は、紙に書かれた世界にしかすぎない。現実の宇宙から、紙の中の宇宙になったのだ。紙に書くにはどんな宇宙も可能だけれど、現実の宇宙では起こり得ないことばかりでできているのが、ビッグバン宇宙である。