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相対論の二つの土台 4

Newton 2017,5


著者 田 敞

(以下{ }内は上記本からの引用)

 

{宇宙船Bが加速したら,電車が発進したときと同じように,船内の人は宇宙船のうしろの方向への力(慣性力とよばれます)を受けて,後方へと押しやられるでしょう。このとき,人だけでなく,船内のすべての物に船のうしろ向きに力がかかりますから,等速直線運動をしていたときとはことなってきます。このようすを宇宙船Aから見たら,宇宙船Bが加速を行ったのだとすぐわかるわけです。}

問題1

{人だけでなく,船内のすべての物に船のうしろ向きに力がかかりますから}

考察

 ニュートンの運動の法則では、後ろ向きに力がかかると、宇宙船は後ろ向きに進みます。ところが、宇宙船は中の人や物と一緒に前方へ進んでいます。ニュートンの運動法則と矛盾があります。これは、加速すると{船内のすべての物に船のうしろ向きに力がかかります}という考え方が間違っていることから起こる矛盾です。

このときかかっている実際の力は、宇宙船のエンジンが後方に噴き出すガスの反作用で、宇宙船本体を前に進める力です。そのために船内の物にも前に進む力がかかります。運動エネルギーを加えているのはエンジンだけです。宇宙船本体にも、中の人や物にも、後ろ向きに動かすエネルギー源はありません。力は前向きにしかかかっていないので、後ろには進みません。

{船内の人は宇宙船のうしろの方向への力(慣性力とよばれます)を受けて,後方へと押しやられるでしょう。}とあるけれど、そんなことは実際の現象としてはありません。これは相対論特有の思考実験の中の運動法則です。

ではその運動を詳しく見てみましょう。

船体を含め宇宙船に接触している物体は今までどおりに等速直線運動を続けています。そこにロケットエンジンが噴射して、船体を前向きに加速します。立っている人は、床によって足が前に押される(床と足裏との摩擦によるエネルギーの伝達)ために加速されるが、身体はまだ前向きの運動エネルギーを受けていないから今までの速度で進みます(慣性の法則です)。そのために足だけが加速して前に進み、身体はそのままの速度で前に進むので体が遅れます。それでよろめきます。このとき後ろ向きの力は一切かかっていません。

では何故、この本では後ろ向きの力がかかっているといっているのでしょう。

電車が発進するとき後ろによろめくように感じます。その感覚をうまく利用しているにしかすぎないのです。{後ろの方向への力(慣性力と呼ばれます)を受けて,後方へと押しやられるでしょう。}とありますが、そんなことはありません。電車に乗っている人は、みんな前方へと進み次の駅に到着します。{後方へと押しやられ}て、もと来た駅に到着する人はいません。

ここでも見た目がすべてです。後ろによろめくように見えるから、後ろに力がかかっているというのです。慣性力は相対性理論のための架空の力で、現実の力ではありません。

実際は足が前に進んでいるからよろめくのです。後ろに押されるからではありません。みんなそれを知っています。知らないのはこの本の著者だけです。実際に電車に乗って確認してみてください。体が後ろに押されるのではなく、足が前に押されるのを感じるでしょう。せめて感じだけでも確かめてください。ついでに、電車は、ちゃんと前に進み、からだも前に進み、次の駅に着くのを確かめてみてはどうです。

この宇宙船Bも、中の人も荷物も機器類もすべてを乗せて前方に加速していきます。中の人が後ろ向きに進むことはありません。力が後ろ向きにかかったら、後ろ向きに進みます。力が後ろ向きにかかっているのに前向きには進みません。それがニュートン力学です。相対論では、後ろ向きに力がかかったら身体は前進するようです。

 

問題

{このようすを宇宙船Aから見たら、宇宙船Bが加速を行ったのだとすぐにわかるわけです。}

考察

 宇宙船Bの中が見えないときはどのようにして宇宙船Bが加速したことを知るのでしょう。難しい問題です。

系外惑星を調べる時の方法の一つに星の揺れを調べるのがあります。惑星を持つ星は惑星の引力で楕円運動をしています。この楕円運動の向きによって、地球に向かって動く時と遠ざかるときが出てきます。そのときドプラー効果によって光に赤方偏移と青方偏移が表れます。これを検出して星の加速度を調べて惑星の有無や大きさや周期を調べています。この光の偏移は人が見ようと見まいとつねに起こっています。誰が見るかは関係ありません。

宇宙船Bが加速すれば宇宙船Bから出る光は前方に青方偏移し、後方に赤方偏移します。このときの光は、宇宙空間の中を光速度で進みます。その光に対しての光の偏移は決まっています。したがって、宇宙船の速度は、宇宙空間に対して、一定の決まった加速度になります。もちろん宇宙船が加速しないで、等速の慣性運動をしているときも、光の偏移は起こります。進んでいる方向に青方偏移し、後方に赤方偏移します。絶対速度です。

人がよろめくとかよろめかないとかを見ているわけではありせん。光の赤方偏移で調べています。地球の自転速度も、人がよろめくのを見て調べているわけではありません。

 人がよろめくから加速しているなんて調べ方をしているのは相対論だけではありませんか。

 どうして、見た目にそんなにこだわるのでしょう。相対性理論は見た目がすべてだからでしょうか。たぶんそうなんでしょうね。

結論

 これまでも書いたように、見た目は実際の動きではありません。人間がみようと見まいと、星は動いています。人が分かる分からないと、物体の動きは関係ありません。見た目にとらわれていると、失敗しますよ。詐欺師なんて、見た目はすごくかっこ良いらしいですよ。