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タイムトラベルと双子のパラドックスについての疑問12

(「Newton7,2017」ニュートンプレス)

著者 田 敞

(以下{ }内は、上記本よりの引用)


問題

{加速や減速によっても,時間の遅れが生じる}

{重力と,加速時にかかる慣性力は区別できない}

{慣性力と重力が区別できない,つまり同等である}

理由

窓もなにもない宇宙船(外の状況が分からない)の部屋にいる。

→{宇宙船は今,地球上で静止していて、部屋の中は地球の重力が働いているのでしょうか,それとも宇宙船は上方へと加速している最中で,下向きに慣性力がかかっている状態なのでしょうか}区別できない。

→{一般相対性理論によると,加速によって生じる慣性力と重力は,区別ができないといいます。}

→{慣性力と重力が区別できない,つまり同等であるということ}

この理由から、慣性力と重力は同じであるということを主張しているのが一般相対性理論です。

考察1 区別できなければ同等か

 双子がいる。見ても区別ができない。この二人は同等か。

 クローン牛が3頭いる。見た目も、遺伝子も区別できない。この牛は同等か。

 区別できなくても、違う人や、牛です。

 区別できないからといって、同等であるというのは短絡的すぎます。

 慣性力と万有引力を同等というために、無理やり理屈をこねているだけです。慣性力は押しつける力です。万有引力は引き付けあう力です。そもそも作用の仕方が違います。人間の鈍い感覚で同じと感じても、物理的には違う現象です。

 

考察2 科学は想定できるあらゆる条件を検討しなければならない

 一般相対性理論の宇宙船は窓がありません。では、窓のある宇宙船に乗っていたらどうなるのでしょう。この場合についての記述はありません。科学なら、必ずこの場合についても検討しなければなりません。

 アインシュタインはなぜかこの場合について検討していないようなので、私が検討してみます。(注:アインシュタインは窓のないエレベーターの実験です)

(1)窓のある宇宙船(外の状況が分かる)の部屋にいる。

宇宙船が宇宙空間を加速しているのか、地上に停止しているのか外を見れば分かる。

→加速の慣性力(床に押されている)か、地球の万有引力(地球と引き合っている)か区別できる。

→慣性力と万有引力が区別できる。

→慣性力と万有引力は異なるものである。

となります。これだと一般相対性理論は成立しません。

この本にも{宇宙船が地上で静止中なのか,宇宙空間を加速中なのか,部屋の中で感じる力だけでは判別できないのです。}とあります。閉ざされた部屋の中で何一つ検査機器を持たない人が判断しています。地球から見たらどうなるのでしょう。レーダーが部屋に備わっていたらどうなるのでしょう。

 その時は、目隠しでもしますか。レーダーも壊しますか。

推察

このように、窓のあるなしでその後の理論がまるで反対になってしまいます。窓のある宇宙船だと一般相対性理論は成立しないから、窓のない宇宙船しか取り上げなかったようです。これでは真っ当な科学とはいえません。

 もしそうでなければ、なぜ窓のない宇宙船しか取り上げなかったのかの科学的理由を述べる必要があります。アインシュタインはもういないから、相対論者が代わってその理由を述べる義務があります。

 実際の宇宙ステーションには窓があります。一般相対性理論の架空の宇宙船だけ特別あつらえで、窓もなく、レーダーもなく部屋の外の状況がなにもわからない宇宙船です。

外の状況がわからない車で走ったらどうなるでしょう。あっという間に事故になります。宇宙は広いからやみくもに飛んでもめったに星に衝突(墜落)しないでしょうけど、宇宙船は目的地に行くことはできないでしょう。

 こんな常識外れの宇宙船が基準となってできたのが一般相対性理論です。だから現実に合わない常識外れの理論ができたのでしょう。だから素晴らしい天才だというわけです。

問題

 窓のない宇宙船で慣性力以外の何が分かるか

考察

窓のない宇宙船は{慣性力と重力が区別できない}ということでした。ではそのほかのことはどうでしょう。

一般相対性理論に必要なことだけしか検討しないというのは科学として片手落ちですから、私が変わってその他のことはどうなっているのか考えてみます。

窓のない宇宙船について考えてみましょう。

外が見えないので、宇宙に星があるかないかがわかりません。宇宙がどのような構造になっているかもわかりません。それどころか、宇宙があることさえわかりません。勿論地球も見えないので、地球があるかないか分かりません。宇宙と、何にもないことは区別できないので「何にもない」、と「宇宙船の部屋の外」は同等です。宇宙は宇宙船の中と床に押し付けられる力だけです。あとは「何もない」です。相対性理論の宇宙は、宇宙船の部屋の中だけになります。すると、床に押し付けられる力は、たんに押し付けられる力だけです。地球の存在が分からないから、地球がないと同等です。したがって、万有引力もないと同等になります。もちろん宇宙も見えないから、ないと同等です。すべての、万有引力はないと同等になります。分かるのは、床に押し付けられる力だけです。宇宙で感じる力はそれだけなので、重力と比較しようにも比較する重力がわからないのですからを比べようがありません。だから、押しつけられる力も重力と同等とは思いようがありません。慣性力と、重力が同等であると言えません。

もちろん、宇宙船がロケットエンジンで飛ぶことも知りません。宇宙空間を飛ぶということもわかりません。慣性力そのものの仕組みが分からないのですから判断のしようがありません。この本で{部屋の中で感じる力だけでは判別できないのです。}といっているとおりです。なにもわからないということです。

 いや、地球も、宇宙も存在するのが事実だから、中の人が見えなくても分からなくても宇宙も地球も存在し、重力も存在するというなら、宇宙船が飛んでいるのは事実なのだから、慣性力と、引力は中の人が区別できなくても違うものだと言えます。

 宇宙船が飛んでいるのは、周りを見ればわかります。加速しているのも、周りを見るとわかります。地球から観測すれば、宇宙船がエンジンを動かして加速しているのがわかります。地球はエンジンもなにもないけれど、自分を引き付けているのがわかります。

 床に押し付けられるのは、宇宙船が地上に停止していて、万有引力を受けているときか、宇宙船が加速しているときかのふたつです。操縦室に行って、宇宙船のエンジンが稼働しているか、していないかをみるとわかります。エンジンが動いていないのに床に押し付けられていれば、それは地上に停止していて万有引力を受けているからと判断できます。エンジンが動いていれば飛んでいて加速されているとわかります。エンジンが動いていれば地上に停止していることはできません。

一般相対性理論家にはその判断はできないでしょうが、普通の小学生4年生以上の人はそれくらいの判断はつきます。窓がなくても外の状況が分からなくても判断できます。それが人間の知能です。その知能を働かなくさせた場合のみ一般相対性理論は成立します。ミミズは目が見えないし慣性力や、引力は理解できないので、慣性力も、引力も区別できないかもしれませんが、人間には区別できます。

 昼間の空に星が見えないからといって、星がないということはありません。ハッブル望遠鏡が観測して初めてハッブルディープフィールドの銀河が見えました。見えたから生まれたのではありません。見える前からあったのです。宇宙船が飛んでいるか、止まっているかは人間が分かるか分からないかとは関係のない物理現象です。止まっていれば止まっているのです。飛んでいれば飛んでいるのです。窓がなければ区別できないという問題ではありません。事実は事実なのです。事実を元に考えるのが物理学です。人間の感覚をもとに考えるのは心理学(?)です。人の感覚をうまく操って騙して金儲けするのは詐欺師です。アインシュタインはなんでしょう。

問題 加速と引力の比較

1 押しつけられる力の方向

宇宙船

宇宙船の床に垂直。離れている物質や星も宇宙船の進行方向に並行に動いているように見える。(見えるだけ。実際は宇宙船が動いている)

宇宙船の床の反対側にいる人や物は離れていくように見える。(実際に力が働いているわけではない)

部屋で離したものは床に落ちるように見える。床の下で離したものは、床から離れていく。宇宙船から離れていく。部屋の中で離した物質と、部屋の外で離した物質は、同じ方向に動いていくように見える。実際は宇宙船が動いているだけだ。

地球

地球の中心に向かう。離れている物の力の向きは並行ではない。(実際に力が働いている)地球の反対側にいる人や物は力の向きが反対である。反対のところで離したものは、互いに地球の中心に向かって落ちる(万有引力が働いている)。動く方向は反対になる。

考察

地球は大きいから、引力の方向が平行でないのは地球上で並んでいる人にはわかりません。しかし、向きは並行ではありません。アメリカと日本ではまるで違う向きです。

 慣性力の力の向きと、地球の引力の向きは同等ではありません。これは窓のない宇宙船の中の人には、比べようがないから判断できません。しかし窓のある宇宙船の人は地球を観測すると、引力の向きが中心に向かっているのが樹木の方向や飛行機の飛び方、人工衛星の飛び方など、様々な現象からわかります。そして、宇宙船の後方から話した物質は宇宙船に向かってくるのではなく、飛び去っていくのを見るでしょう。地球上の物質とはまるで違う動きをします。

2 力の伝わり方

宇宙船

宇宙船に接触している物にしか伝わらない

地球

宇宙空間を宇宙の果てまで伝わる

考察

宇宙船は宇宙船が動いているだけです。したがって、宇宙船に接触していない物質や、恒星には、何の影響も与えません。宇宙船から見ると、星が動いているように見えるけれど、実際に星が動いているわけではありません。いや星が動いていると相対論者はいうけれど、見た目と事実は違います。太陽が動いているように見えるから太陽が動いているという、天動説は否定された考え方です。宇宙船の動く運動エネルギーと宇宙が動く運動エネルギーは同等ではありません。

3 他の物質との関係

宇宙船

宇宙の中を宇宙船が加速しながら直進している。慣性力は宇宙船の進行方向に対して真っすぐ働いている。宇宙に散らばっている恒星に対して真っすぐ向かうことはない。

地球

地球の万有引力は地球の中心から全方向に働いている。すべての恒星と、まっすぐ引きあっている。

考察

 慣性力と、万有引力の向きは完全に異なっている。

3 月との関係

宇宙船

月に対して宇宙船の慣性力は、宇宙船の向きに並行にあるので、月とは関係ない向きにある。したがって宇宙船から月を見ると、月は、宇宙船の方に来るのではなく、宇宙船の進行方向と反対方向に平行に直進しているように見える(見えるだけで、宇宙船の慣性力が影響していることではない)。そしてそのまま通り過ぎて、離れていく。月が地球の周りをまわっているのとは違っている。

宇宙船の加速は月に影響しない。月が宇宙船の周りを、宇宙船の慣性力に引かれて公転することはない

宇宙船がそばを飛んでも月の軌道は変わらない。宇宙船の慣性力は何の影響も月には与えない。

もちろんこれらは、窓のない宇宙船の部屋にいる人には見えないから何一つ分からない。分からないから無いことにしようなんていうのは、物理学ではない。

地球

万有引力は真っすぐ月と引っ張り合っている。

地球の引力は月に影響している。

月は地球の周りを公転している。地球を通りすぎることはない。

月は地球の引力のために自転ができない。

地球も月の引力で楕円軌道を描いて動いている。

また、月の引力を受けて、海の水が、干潮満潮など、引きよせられている。

考察

 宇宙船の加速によって床に押し付けられる力は、宇宙船の中だけにしか現れません。その他の物には及びません。そして、宇宙船の進行方向に並行です。外の物質も、宇宙船の進行方向と反対方向に並行に流れているように見えます。地球の万有引力は、宇宙の果てまで伝わると言われています。そして地球の中心から全方向に作用します。月は地球を公転しています。どちら側にあっても、引きよせあっています。

 慣性力との大きな違いです。宇宙船の床に地球と同じ大きさで押しつけられていても、それでもって、宇宙船の周りを月が公転することはありません。宇宙船が、ただ飛んでいるだけです。

 加速と、万有引力はまるで異なる現象を起こします。同等とはいえません。

4 加速と万有引力

宇宙船

床が人を押し続ける力。人は床を引っ張っていない。月とも引っ張り合っていない。

地球

物質同士互いに引き合う力。地上の人も、地球を引っ張っている。月とも引っ張り合っている。

考察

力の種類が異なる。宇宙船は押す力だから1年もすると光速を超えるしかなくなる。しかし、地球は同じ公転をいつまでも続けていることができる。

5 力の種類

宇宙船

ロケットエンジンによって生じている

地球

物質がもともと持っている引き付ける力、万有引力によって生じている。

 

結論

客観的に地球の万有引力と宇宙船の慣性力を比べると、まるで違う現象を起こしていることがわかります。したがって、万有引力と慣性力は異なる力であるといえます。同じものに見えるのは、観測者が(外の状況が分からない)部屋にいて、なにも観測できないときにだけ現れる認識です。なにも観測していないのだから、科学的には何も判断できないということです。

 

 人間の感覚は頼りないものです。不完全なものです。限界だらけです。その感覚が理論の中心になっているのは、現代科学としては間違いといえるのではないでしょうか。

 しかも、目隠しして肝心なことを分からなくさせて、その人の感覚で物理学を構築しようとしています。物理学ではありません。心霊術です。

物理学なら、あらゆる条件を考慮して、理論を見つけなくてはなりません。肝心なことを目隠しして分からなくさせて、都合のいいことだけ見させているのでは間違った答えしか出てきません。

 こんなやり方を世界の科学者が認めていることに不思議を感じます。なぜインチキだ、科学じゃないと言わないのでしょう。