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タイムトラベルと双子のパラドックスについての疑問8

(「Newton7,2017」ニュートンプレス))

著者 田 敞

(以下{ }内は、上記本よりの引用)

 

{一般相対性理論は,重力の正体を「空間(時空)のゆがみ」だと説明します。}

 

問題1

(時空)とは何か?

考察

時間とは何かということは、今のところ解明できていないというのが一般的な考えです。

(時間とは時計であるというアインシュタインの考えもありますが、時間が時計の針であるということは証明されていませんし理論もありません)

また、空間とは何か、ということも解明されていません。空間は、なにもないのか、なにかあるのか、あるとすれば何でできているのか、どのような構造をしているのかも何一つ分かっていません。(なにもなければ、曲がったり、物を転がり落としたりできないから、相対論では何かあるのでしょうが、それについてはアインシュタインは何一つ述べていません)

その二つを合わせて「時空」という言葉で表現しても、分かっていないことと分かっていないことを混ぜ合わせたところで、何もわかっていないことの2乗になるだけで、分かっていないことには変わりがありません。素晴らしい、かっこいい、目からうろこが落ちた、と賞賛しても、実際は、「時空」という造語をこねくり回すだけで、時間や空間がなにかという本質から目をそらせるだけになっています。

本質はほったらかして、キャッチフレーズばかりに目を奪われていたらまがいものを掴まされますよ。あんがいそれが目的だったりして。

結論

相対論者は、アインシュタインに代わって、時間とは何か、空間とは何かについて解き明かす必要があります。空間についても、曲がると言うだけで、空間の何がどのように変化することが曲がるに当たるということは何も解き明かされていません。分からないから何も言えないのでしょう。で、時空、素晴らしい、と、天下を取ったみたいに言っているけど、時空って何か、を言えるのでしょうか

 

問題2

{重力の正体を「空間(時空)のゆがみ」だと説明します。}

考察1 空間のゆがみ=重力、になる仕組み

「空間(時空)がゆがむ」となぜ重力が生まれるのかが説明されていません。

 そもそも、空間がゆがむとは空間の何がどのようになることか説明できていません。

物が動くには、エネルギーが必要です。ところが物質の「ゆがみ」にはエネルギーがありません。もし、相対論のいうように空間がゆがむとしても空間のゆがみにもゆがみだけだと、エネルギーはないと考えられます。万有引力には引っ張る力が元からあります。だからりんごが落ちるのです。「ゆがみ」はただ曲がっているだけで、何の力もありません。だからそのままでは物を動かすことはできないはずです。

 したがって、「時空のゆがみ」だけでは、物を中心に引き寄せる力はありません。それでは困るので、この本では{くぼみに物が落ちていくように,重力源に引き寄せられる}と、重力源という力を持ち出したのでしょう。しかし、「時空のゆがみ」だけでなく{「重力源」に引き寄せられる}を持ちだすと、重力の正体は「空間(時空)のゆがみ」ではなく、「重力源」だということになってしまいます。これでは万有引力と同じになってしまいます。

考察2 ニュートンと、アインシュタインの考え方の違い

ニュートンは、物質には元々引っ張る力(万有引力)がある、と考えました。アインシュタインは、物質には、元々空間を曲げる性質があると考えました。

物質に元から備わっている性質をこのように考えたということです。

しかし、上に書いたように、物を動かすにはエネルギーが必要です。ゆがみにはエネルギーはありません。したがって、相対論の物質には、もともとから空間をゆがませるという性質に、引きよせる力がある、という性質も付け加えなければ重力は生まれなくなってしまいます。そこで{重力源}なるものを持ちだしたのでしょう。どちらの理論にしろ、物質は元から物を引きよせる性質が備わっていると考えるしかありません。もし、引きよせる力があるなら、空間がゆがんでいなくても、物質は引きよせ合うことになるので、空間のゆがみと重力や万有引力とは関係のない現象になります。

地球が太陽の周りを回るには、万有引力だけで十分説明ができます。しかし、地球が太陽の周りを回るには、空間のゆがみだけでは足りません。引き寄せる力がなければ、地球は公転できません。

(注:空間のゆがみに沿って動いているという人もいます。しかし、地球は空間のゆがみに沿って動いているわけではありません。もしそうなら、光も空間のゆがみに沿って飛んでいるというので、地球の公転軌道上を光も進むはずです。また、月の公転軌道上を進むはずです。しかし、地球や、月の公転軌道上を進む光は観測されていません)

 

これについて{くぼみにものが落ちていくように}という説明がありますが、それについて次に考えてみます。

 

問題3

よく、ゴムシートに鉄球を乗せると、ゴムシートが凹む、という例を、空間のゆがみが重力を生む仕組みとして説明に使っているのを目にします。これについて考えてみます。

考察

ゴムシートは、原子と分子からできています。これらは、強い力、弱い力、電磁気力で、形を保っています。それに鉄球を乗せると、へこみます。これは、地球と、鉄球が万有引力で引き合うために起こります。4つ目の力、引力です。世界はこの4つの力でできているといわれています。

このゴムシートにビー玉を載せると、ビー玉はゴムシートのへこみに沿って中心に落ちていきます。これが、空間が曲がると、物が落ちる重力だということです。

しかし、鉄球も、ビー玉も、万有引力に引かれて落ちています。万有引力がなければ、ゴムシートもへこまず、ビー玉も転がりません。ゴムシートが凹んだから、転がり落ちたのではありません。ゴムシートがなければ鉄球も、ビー玉も、浮かんでいるかというと、下に落ちます。ゴムシートの曲がりは、鉄球やビー玉が下に落ちるのを引きとめています。電磁気力の力です。かえって、引力を邪魔している力です。

ゴムシートの曲がりと、転がり落ちるのは関係ない現象です。関係があるのは地球の万有引力と、鉄球や、ビー玉が持っている万有引力が引き合う力です。

したがって、空間のゆがみがあったとしても、この比喩からは、空間のゆがみは物質を落とすということの理論にはなりません。

 

では空間のゆがみは物質を落とし、重力を生むのでしょうか。

空間は何でできているか、不明です。空間が曲がる仕組みも不明です。物質があると空間が曲がるということのようですが、その仕組みは不明です。空間の何がどのようになると空間が曲がることなのか分かっていません。また物質の何が空間にどのように作用して空間を曲げるのかも不明です。また空間がどのような力を持っているかも不明です。少なくとも3つの力はないようです。4つ目の力の重力が空間のゆがみから生じるというのが相対論ですが、曲がりがどのようにして重力を生むかも不明です。何一つ説明できていません。

空間がゆがんでいるといっても、空間には3つの力はありません。もちろん万有引力もありません。なんの力もない空間には、物をとどめたり動かしたりする力はないはずです。もしあるなら、それは4つの力とは異なる第5の力でしょう。しかし、その力は見つかっていませんからないでしょう。

結論

ゴムシートが曲がる仕組みは解明されています。しかし、空間が曲がる仕組みは何一つ分かっていません。また解明しようとさえしていません。

{重力の正体を「空間(時空)のゆがみ」だと説明します。}を定説にするには、分からないことが多すぎます。単に仮説にしかすぎません。それどころか、仮設にするにも理論さえありません。空想だけです。