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タイムトラベルと双子のパラドックスについての疑問5

(「Newton7,2017」ニュートンプレス記事より)

著者 田 敞

(以下{ }内は、上記本よりの引用)

 

兄だけが行う「折り返し」

 

{再会時には宇宙を旅してきた兄の方が若くなる。}いや弟の方が若くなるというパラドックスのこの本の結論

 「兄だけが若くなる」

理由

{弟は地球にずっととどまっていますが,兄は途中で折り返して進行方向が変わるため,往路と復路で同じ等速直線運動をしているわけではありません。}

 だから、兄だけが動いていると言いたいようです。ニュートンの法則では言いきれますが、相対論でそう簡単に言いきれるのでしょうか。

考察1

弟の方が若くなるという理由が、{宇宙船に乗っている兄から見ると,地球のほうこそ動いていますから}動いている弟の方が若いという主張でした。また、兄から見ると旅の前半は後方に地球が遠ざかっていくように見えます。目的地について折り返すと、地球が近づいて来るように見えます。ともあります。

 したがって、宇宙船の兄から見ると、自分はずっと停止していて、地球が折り返しているように見えるはずです。

 地球が動いているように見えるから地球が動いている、これが相対論の真髄です。したがって、地球が折り返すように見えるから地球が折り返しているという論理になるはずです。兄から見ると、は{途中で折り返して進行方向が変わるため,往路と復路で同じ等速直線運動をしているわけではありません。}となるはずです。

 この本の主張は、等速直線運動のときは動いているように見えるから動いている。しかし、折り返しは、地球が折り返しているように見えても、それは関係ないということになっているようです。折り返しの場合だけ、見た目が動きになるという相対論を否定して、実質の動きだけが動きになっています。なぜ、折り返しのときは見た目どおりにならないかの説明がたりません。

 その理由が{進行方向が変わるため,往路と復路で同じ等速直線運動をしているわけではありません。}とありますが、{往路と復路で同じ等速直線運動}をしていなければ、動いているように見えても、どうして動いていないことになるのか、の説明がありません。相対論は等速直線運動の方向は指定していません。

またかりに、折り返しのときは兄だけ動いているとしても、折り返しの時以外のすべての動きは等速直線運動なのですから、それは見た目どおりに、兄は停止して、地球の弟が動いていることになるはずです。航路のほぼ99、99%は弟が動いていると言えるはずです。兄だけが若くなるということは言えなくなります。

折り返したことが、折り返し以前の、地球から目的地の惑星までの航路に影響して、兄だけが動いていることになるということも、相対論にはありません。

 

結論

 単なるご都合主義です。都合のいいように理屈を使ったり使わなかったりする相対性理論の特徴がよく出ています。これこそ相対性の真髄です。

 

問題

{相対性理論によると,兄の宇宙船が進行方向を変えた瞬間,地球にいる弟の時間が一気に進みます。}

考察

 兄の宇宙船から見ると14,4光年先、弟から見ると24光年先で兄が振り向いたら、弟は一気に歳を取るというのです。弟も大変です。なぜ自分が一気に歳を取ったのか、理解できないでしょうね。

宇宙船は、実質24光年先だけれど、相対性理論で考えると14,4光年先で折り返すということです。この瞬間弟の時間が一気に進むというのですが、14,4光年先(実際は24光年先)の宇宙船から、折り返した、という情報をどのようにして弟に届けるのでしょう。光速の80%で進むロケットでも18年かかるはずです。光なら24年かかります(光は光速でも空間は縮まないようです)。

またその伝達手段はどのような方法なのでしょう。

 ひょっとしたら、浦島太郎には兄がいて、その兄が宇宙のかなたで折り返したのかもしれませんね。玉手箱がその伝達手段だったりして。煙の中に「折り返したぞ、兄より」なんて書いてあったりして。

 冗談はさておき、どのような手段で瞬時に弟に折り返しを伝えたのかの説明がいります。また、以下の問題も生じます。

問題

{地球にいる弟の時間が一気に進みます。}という状態はどのようになるのでしょう。

考察

弟の時間が進むことは地球の時間が進むことです。すると、地球の自転速度が一気に速くなるということになります。大変なことです。遠心力で、赤道近くにある軽いものは空に舞い上がるのではないでしょうか。偏西風や偏東風が、一気に速度を上げ、地球は大嵐に見舞われるでしょう。

公転も速くなるので、1年が短くなります。中緯度地方では四季がめまぐるしく変化し、種をまいた作物が、実る前に冬が来て枯れてしまうことになりかねません。

それどころではないかもしれません。地球が速度を上げると遠心力で公転軌道が外に膨らみます。地球が太陽から離れてしまいます。距離の2乗に比例して太陽の光が減っていきます。地球は氷河期になってしまうでしょう。兄が24光年先の宇宙で折り返したら、地球は大混乱に陥るということです。怖いですね。心ある船長なら、地球の災害を考えて宇宙船を折り返したりしないでしょうね。

まあ、そんなことはありません。24光年先で宇宙船が折り返そうが折りかえすまいが、地球には何の影響もありません。第一24光年先の宇宙船は、ハッブル望遠鏡でも見えませんから、折り返したも折り返さないも、分かりっこないです。もし、高性能の望遠鏡ができて、見えたとしても、その姿は24年前の姿です。昔の姿だから忘れてしまっていいでしょう。

ほんとどうやって瞬時に折り返したことを伝えるのでしょうね。テレポテーションですかね。その{瞬間,地球にいる弟の時間が一気に進みます。}というのは、まあ、漫画の中だけに通用する考えですね。科学的裏付けは一切ないと言えます。

 

問題

{地球の時間の流れる速さが,自分(宇宙船)の60%に遅くなっているのです。}

考察1 地球の速度

相対論では{自分(宇宙船)}はこの場合停止してることになります。すると自分の時間の進み方が、基本の時間の速度になるはずです。それに対して、地球の時間の速度が60%に遅くなっているということです。

普通は、地球の速度は、ほぼ停止の物質の時間と差がありません。それが60%に遅くなるということです。1日が40%長くなります。すると、地球の1回転も40%ゆっくりになります。1年も40%長くなるので公転速度も40%ゆっくりになります。すると、太陽の引力に対して遠心力が小さくなるので、地球は太陽に落ちていきます。これは大変なことになりますよ。氷河期どころではありませんね。

何故地球の速度が変わるかを説明します。

兄の時間が1秒たつ間に地球の時間は0.6秒しか経っていません。すると、兄の時間が1秒たつ間に、地球は0.6秒分しか進めません。進む距離が短くなります。進む距離が短くなるのですから、速度も遅く見えるはずです。相対論では見かけと実質は同じですから、遅く見えるということは、実際に遅い、ということです。

兄が宇宙船で光速の80%で飛ぶと、地球は太陽に落ちてしまうことになります。兄の飛行を何としても止めるしかありません。

問題 時間と速度のパラドックス

 これは弟から見た兄のロケットの速度にも当てはめられます。兄のロケットの時間の進み方は弟の時間の60%になっているはずですから、弟の1秒間に兄は0.6秒ぶんしか進めないのですから、弟から見た兄の速度も実際の60%になっているはずです。

時間が遅くなると、速度も遅くなります。ところが、速度が遅くなると時間が速くなります。時間が速くなると速度が速くなります。速度が速くなるとまた時間が遅くなります。この繰り返しが起こります。宇宙船は激しく振動することでしょう。

 兄から見た弟の地球も同じです。地球が光速の80%で飛ぶと時間の進み方が60%に遅くなります、すると、地球の速度が60%に落ちます。速度が落ちると時間が速くなります。すると地球は速くなります。すると時間が遅くなり地球の速度が落ちます。この繰り返しになります。地球はめまぐるしく速度を変え続けることになります。兄から見える地球は前後に振動しながら進んでいるように見えることでしょう。見えたら、それが実際であるというのが相対論ですから、地球は振動しながら進んでいることになります。

結論

宇宙船が飛ぶと地球の時間が遅くなるということはありません。宇宙にはたくさんの物質が高速で飛び交っています。そのために地球の時間がいちいち遅くなり、地球の速度が遅くなっていてはたまったものではありません。そのような現象は今まで観測されたことはありません。  

兄から見ると地球の時間が遅くなるというのは相対論者の幻想です。