木曾へ  2005 .5.7-9       地図    


      
  • 塩尻(木曽駒さんの出迎え)−奈良井宿・深山(昼食)・散策・山加荻漆器店ー開田高原・温泉「やまゆり荘」・・(木曽駒さんと宿泊)  
  • 阿寺渓谷オフ会(ASAKOさん・Kazuさん・マサヒさん・木曽駒さん・えみ丸)ー富貴の森「床浪荘(とこなみみそう)」ー 蕎麦屋・音吉(ASAKOさんご夫婦)ー妻籠・民宿「下嵯峨屋」えみ丸泊
  • 妻籠ー(タクシー)ー馬籠ー(バス)ー中津川駅ー松本・篠ノ井・高崎・熊谷(新幹線)−・・・自宅      * この色は一人旅です

                                                                             

こんなに簡単に、阿寺渓谷行きが決まるのが不思議だった 

私は「北アルプスの風」
潤平さんの写真館で阿寺渓谷の写真を見て以来、
その水の色が忘れられなかった 

その後、マサヒさん雨飾さんのサイトを知り、
阿寺渓谷の写真を見て憧れを強くした

私は、もともと水辺が好きで沢や渓谷が好きだった 

でも、それはいつか私も見たいな、という遠い夢だった





      
           新緑の中の桜 太鼓橋の上から


           
        奈良井宿入り口 総檜の太鼓橋を背にして            


そんな私の阿寺渓谷行きは、潤平さんの掲示板に、ケイさんが阿寺渓谷のことをたずねる文を書いたことから始まった 

阿寺渓谷の近くに住む木曽駒さんがケイさんに、「来たならご案内します」とレスつけたのを見て、「私が行っても案内してくれる?」と訊ねたら 「是非いらしゃい、喜んで案内します」と返事があった すぐにでも行くことになり、あれよあれよという間にことは進み、私が行くこと知った「ASAKO’sroom」のASAKOさんが、ご夫婦で合流することになった


春に行くなら新緑の中を歩きたかった 混雑を避けるためもあり、連休最後の5月8日の日曜日を選んだ

このことをマサヒさんにもお話して、いろいろ情報をいただいた マサヒさんは、見所や、またその周辺の素敵な店のことなど親切に教えてくれた

雨飾さんの写真は、新緑の美しさでいっぱいだった その撮影日が、連休中だったので、あれが見られるとワクワク楽しみだったが、心配なのは私の体調だった 

この話が出たころには、私の長く続いた微熱が落ち着き何処にでも行きたかった でも、この半月ほど前からまた微熱が出てきて行けるかどうか気を揉んだ 予定日が近づき、どうにか微熱も少し下がり、阿寺渓谷は車もは入れるので出かけることにした


 
当日の朝は小雨だったが、空は明るかった 切符は、既に駅ネットで指定席が取ってあった 車窓の新緑にワクワクした

遠いと思い込んでいた木曾が、北埼玉から丹沢より短時間で行けることに驚いた 昔、よく松本まで行ったのだが、あの頃は乗換えが不便で電車は遠かった 今は長野周りの新幹線で行けることが、この近さになっていた

松本が近づくころには、雲が流れ青空が広がって来た 雪山が光の中で眩しく輝いていた 真っ青な空に冬のような鮮やかだった 北アルプスの姿は私を喜ばせた
 

  深山・レストラン    以前は材木屋さん




  
     深山・100年前レシピのカレー

松本を過ぎると、山が傍にある 山が近い 私の知らなかった景色だった 緑がキレイだ・・・

塩尻が近づきドキドキして来た 木曽駒さんに「あと20分で着きます」とメールを入れたのだが、塩尻に着くまで返信がなく、間にあったのかな、と不安になる それでも、お金と今夜泊まる宿があるのでどうにでもなると思っていた 

塩尻の駅の改札はこじんまりしていた 改札の向こうで、ニコニコしているほっそりした人が立っていた お互いにすぐに認め合った



空は、朝の雨で春とは思えない青さだった 車の中は暑かった 私たちは最初何を話しただろう 私は、ネット友だちと会うのは潤平さんのオフ会だけで、こういう個人的な親しい会い方はした事がなかった 木曽駒さんと今初めて会い、想像と何かは違うのだが、言葉を交わすと何処にも違和感がなかった 

私たちは、まず「深山」でお昼を食べることにした ここは、マサヒさんから古い民家のようなレトロな雰囲気の写真を見せていただき、ぜひ行ってみたいと思っていた 

木曽駒さんがすでに訪問してくれ、100年前のレシピで作ったカレーを見つけたことから、お昼はそれを食べることになっていた
    


 
  深山コーヒー     

   赤い小皿が、土地の人に
 「木手塩・きてしょ」と呼ばれる漆の皿 
   私はこれが欲しくなった

 



   奈良井宿入り口近くの駐車場に車を置き、総檜で出来ている太鼓橋を渡った 橋脚のない姿が美しかった 橋は故郷一億円の資金で復元された言う 山は青空に映え、桜は新緑の中でキレイだった 

眩しい光の中から店に入ると、薄暗くヒンヤリした空気は爽やかで、ほっとさせるものがあった

静かな店の中は心地よく、今日はこのままここで過ごしても良いような気になった




奈良井宿は、人影は少なく静かだった 町のあちこちに水場があリ、冷たい美味しい水が何処ででも飲めたそれは土地の人たちに大切にされているようで気持ちよかった 私たちは、並ぶお店を順に冷やかして歩いた 漆器の欲しかった私には、どの店も興味深かった しかし、隣町の平沢が漆器専門店が並ぶ街ということで、次にいくことになっていたので欲しい気持ちは抑えた 

ここの人たちは誰もが人懐こかった 店で、道で、立っているとすぐにお喋りが始まった この小母さんは、花へ水遣りに出てきた こちらでは、今は見なくなった昔懐かしい姿の人が何人もいた モンペ・スタイルがごく普通に生活の中にあるようだ


              



  




買わないと思ってはいても見ることは楽しく、どの店も抜かすことが出来なかった 「これでは平沢にはいつになっても行けないね」、と言いながら歩いた 美味しそうな匂いを漂わす煎餅屋さんが、店先で試食させてくれた とても美味しく、今は荷物になるから帰りに寄るねと進んだ 

キレイな下駄もあった 木曽駒さんが、この辺の「ネズコ」と言われる木で出来た下駄で、この下駄をサンダル代わりに素足に履くと話してくれた 素足の好きな私は心が動いた これも荷物になるので帰り道に買おうと言うことになった 

奈良井宿の先の鳥居峠入り口まで歩き、やっと気が済み来た道を戻った 途中で約束した煎餅を買い、今夜のツマミにしようと楽しみにしたが、ネズコの下駄は忘れがっかりしていた 






 
    
                   by 木曾駒さん
   



入って、すぐに赤い箪笥に目を奪われた
見事に美しかった 

木曽駒さんの知り合いの漆器店・山加荻村漆器店に行ったら、
木曽駒さんも入ったことがなかったと言う奥の部屋に招いてくれた 

数々の使い良さそうな物が眼に入り
私は、美味しいお茶もお菓子も落ち着いて味わっていることが出来なかった



           

上  6寸皿  結婚祝いの古いお椀
下  小皿  木手塩



私は、結婚のお祝いに戴いた漆器のお椀を未だに使っている 20年以上経つが、たいして丁寧に扱っているとも思えないが今も健在だ 私は、その丈夫さや美しさが気に入っていたので、木曾に行ったらぜひ漆器が欲しいと思っていた

漆器は、持つと驚くほど軽くその手触りといい、持つとますます欲しくなる まずは、深山で見た木手塩を欲しいと思っていた 最初に目に止まったのはシンプルな黒い皿だった でも、かなりいい値段だった 前からこの大きさのお皿は欲しかった 他の品々にも目が行く 自分でもあれこれ欲しいのだが、これはあの人が喜ぶな、それはこの人にあげたいと、何か見ると誰かの顔が浮ぶ 店の奥さんが、プレゼントはキリないねと微笑んだ 

それで、まずプレゼントを決めてから、欲しいものを幾つかピックアップした 黒の皿、木手塩、そしてお買い得だと言う小皿 私は、せめて2種類にしようと思い計算機を睨んで悩んだ そして、今度の旅は来られないかと思った旅だった、と思い切って買った 

プレゼントは、両方の母にお椀と箸、酒好きの友にぐいのみ、「木は軽くて良いのよ」という木曽駒さんの言葉で山友にスプーン、そして夫にはいい箸を買った ここでカード払いが出来たことが散財の元なのだが、心豊かだった 品物は宅急便で送って貰うことにした もし自分で持ち帰ったなら、今夜の宿で飽かず眺めていたことだろう









やっと今夜の宿、開田高原に向かった もう夕方で、まずは宿に入りその後温泉に行くことにした 

宿に着いたら、夕飯が6時からなので温泉に行くなら早くに、ということだった 私たちは食事は遅れても良いからと、マサヒさんもお勧めのやまゆり荘に向かった 

私は、この宿のHPに「御嶽明神温泉やまゆり荘(当館よりお車で10分)の入浴券付き」とあったのに、一部補助しますとかゴチャゴチャ言った時には嫌な気がした 初めから書いてなければどうってことないのに、これは宿の信頼性に関わることだなと感じた

温泉は浴槽が2つあり、男女日替わりだという 木曽駒さんは今日はいい方ではないと嘆いていたが私には十分に良かった

温泉の帰りにを見御嶽山見る 木曽駒さんに、登山道や山の名をいろいろ説明して貰った 後で地図で確認しよう、一度聞いたのでは憶えきれないのだ




温泉の後は、出会いを祝った ビールは美味しく、地元食材使った料理は美味しく食べきれないほどたっぷりしていた 部屋の窓から、上の写真の御嶽山が木の間からそのまま見えた 木曽駒さんが「御嶽山が見える部屋をと頼んだのよ」、と言った

明日の阿寺渓谷に、マサヒさんが来てくれるかもとしれないと聞き驚いた ステキなマサヒさんに会うのでは、私も少しは綺麗でいたいからと早寝すると言うと木曽駒さんが笑った

しかし、なんともベット・マットの寝心地がおかしくて、2人とも寝付けない 明日の朝食が7時なので、約束の時間8時に間に合わないと言う ASAKOさんには連絡とれたが、マサヒさんには取れなかった 私は遠くから来てくれるマサヒさんを30分も待たせるのかと気になって仕方なかった それもあり、ますます寝付けず2人して一時までお喋りしていた 明日の朝早く起きて御嶽山見に行こう、なんていう言葉はスッカリ遠のいて、6時まで眠っていた

                                                          * 阿寺渓谷オフ会に続きます 

                                             木曽駒さんのレポも合わせてご覧下さい

                                                                            * blogに「妻籠に旅人いな時間」「妻籠でお茶を」あります




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