ホリスティックな「人間観・身体観」(理論モデル1)

スピリチュアリズムが明らかにした「霊体と肉体の二重構造」

私たちの目には相手の肉体しか見えないため、つい“人間とは肉体だけの存在である”と考えてしまいます。しかし、霊的視力という特殊な能力を持った人間(霊能者)には、肉体に重複して存在するもう1つの身体が見えます。これが「霊的身体(霊体)」です。私たち人間は、霊体と肉体という2つの身体から成っており、それぞれの身体は同一場所に重複して存在しています。死んで肉体が消滅すると、人間は霊体を唯一の身体として、死後の世界(霊界)で新たな生活を始めることになります。

霊体と肉体という2つの身体は、“シルバーコード”という特殊な性質を持ったコードでつながっています。シルバーコードは、無限に伸びることができるという不思議な性質を持っています。“死”とは、このシルバーコードが切れて2つの身体が永遠に離ればなれになることなのです。

実は、大部分の人間の霊体と肉体は毎晩、睡眠中にシルバーコードでつながった状態で一時的に分離しています。そして朝になると、霊体は肉体に戻って目覚めることになります。これが世間でよく言われる「幽体離脱現象」で、「臨死体験」と呼ばれることもあります。

ここまでの内容を図示すると次のようになります。

霊体と肉体の二重構造

5つの人体構成要素――スピリチュアリズムが明らかにした人体の構成要素

重複して存在する2つの身体(霊体・肉体)を分かりやすくするために、平面的に別々に示したのが次の図です。

人体の構成要素

「霊体」と「肉体」という2つの身体がつながっている線上には、いくつかの接点があります。これが古来“チャクラ”と呼ばれてきた箇所です。チャクラは、古代インド思想(ヨーガ思想)や神秘思想で言われてきたような独立した霊的器官ではなく、単なる霊体と肉体の接点で、ここを通じてそれぞれの身体との間でエネルギーの交換が行われます。

霊体(霊的身体)には心のような部分があり、これを「霊の心」あるいは「魂」と言います。そしてその「霊の心(魂)」の中心部に、人間の本体である「霊(神の分霊)」が存在しています。一方、肉体にも心のような部分があり、この「肉の心」から“肉体本能”が発生します。「霊の心」からは“霊的意識”が発生し、これによって高次の意識活動がなされることになります。人間独自の高度な知性は、霊的意識によるものです。したがって、人間は死んで肉体(脳)がなくなっても、死後の世界において依然として、高度な意識活動・精神活動を続けることになります。これは、スピリチュアリズムの霊界通信によって明らかにされた霊的事実です。

以上の内容を整理すると、私たち人間は「霊」「霊の心」「霊体」「肉の心」「肉体」という5つの構成要素から成り立っていることになります。

霊的エネルギー循環理論

人体が生命体として存在するためには、「生命エネルギー(生体エネルギー)」が不可欠です。スピリチュアリズムの霊的真理に基づく真のホリスティック医学でも、当然、人体(生命体)を成立させる要素として「生命エネルギー」の必要性を主張します。スピリチュアリズムの生命エネルギー理論は、従来のインドや中国の生命エネルギー理論よりも、一段と進んだものです。それがここで紹介する「霊的エネルギー循環理論」なのです。

「霊的エネルギー循環理論」のすべてを説明することはできませんが、簡単にその内容(概要)を図示すると次のようになります。

霊的エネルギー循環理論

すでに述べたように、私たち人間は「霊体」と「肉体」という2つの異質の身体から構成されています。性質の異なる2つの身体が、同一場に重複して存在しています。それぞれの身体には生命エネルギー(生体エネルギー)が循環しており、それが生命活動を可能にしているのです。

人間の一番の本体である「霊(神の分霊)」が、霊的大気中に充満している霊的エネルギーを生命エネルギーとして取り入れます(①)。その取り入れる量は、本人の霊的成長度(霊性レベル)に応じて異なります。霊的成長度が高い人は、より多くの霊的エネルギーを取り入れることができるのです。こうして「霊」に取り込まれた霊的エネルギー(生命エネルギー)は、「霊」の表現器官である「霊の心(魂)」に流れ込み、そこを活性化します(②)。霊性が高い人の「霊の心」には多くの霊的エネルギーが流れ込むため、高次の霊的意識が発現するようになります。「霊の心」に霊的エネルギーがあまり流入しない人は、次元の低い霊的意識しか持てません。

「霊の心」を満たした霊的エネルギー(生命エネルギー)は、さらに下降して「霊体」に流れ込みます(③)。霊体内に霊的エネルギーが循環することで、霊体が活性化されるようになります。「霊体」を満たした霊的エネルギーは、霊体と肉体の接点(チャクラ)を通って肉体に流れ込みます(④)。また「霊の心」を満たした霊的エネルギーも、チャクラを通って「肉の心」に流れ込みます(⑤)。肉体に入った霊的エネルギーは、肉体エネルギーに変換されます。これが、一般的に言う生体エネルギーです。この生体エネルギーが経絡などの通路を通って全身にもたらされることで、単なる物体である肉体が“生きた人体(生命体)”として存在するようになるのです。

霊体と肉体の接点であるチャクラが完全に閉ざされる(霊体と肉体を結んでいるシルバーコードが切れる)と、霊体から肉体に生命エネルギーが流れてこなくなり、肉体は“死”を迎えます。そして肉体は、単なる物体になってしまいます。

霊体から生命エネルギーが流れ込んでいるかぎり、肉体は生命体として生命活動を維持し、外部から「物質エネルギー」のもとになる食物(栄養素)を取り入れ(⑥)、それを体内で燃焼させて物質的エネルギーをつくり出すことが可能になります(*肉体は飲食物以外に、太陽光線・大地・空気などの物質世界のさまざまな要素からも物質レベルのエネルギーを取り入れます)。

3種類のホリスティック性

先に人間は、「霊」「霊の心(魂・精神)」「霊体」「肉の心(肉体本能)」「肉体」という5つの構成要素から成り立っていることを説明しました。それは見方を変えれば、人間は「霊(spirit)」「心(mind)」「身体(body)」の3つの部分から成り立っているということになります。

このとき「霊」と「心(精神)」と「身体(霊体・肉体)」の3つの要素をすべて考慮すると、霊・心・身体という“3次元のホリスティック性”があることになります。これが最も広範囲のホリスティック性と言えます。

次に、「心(精神)」と「肉体」の2つの要素を考慮すると、心・肉体という“2次元のホリスティック性”があることになります。心身医学や多くの民間療法などが、こうしたホリスティック性の立場に立っています。

それに対し、肉体次元に限定されたホリスティック性もあります。西洋医学のように肉体を細かい要素に分析し、人体を単なる機械部品の寄せ集めとして見るのではなく(要素還元的に見るのではなく)、1つ1つの構成部分(細胞・組織・臓器)が互いに関連性を持ってネットワーク体を形成しているという見解が成り立ちます。これが肉体次元に限定されたホリスティック性、すなわち“1次元のホリスティック性”です。漢方や手技療法など代替医療の多くが、肉体次元でのホリスティック性の立場に立っています。

以上の内容を図示すると、次のようになります。

人間に関する3種類のホリスティック性

真のホリスティック医学とは――“3次元のホリスティック性”に立脚した医学

同じ「ホリスティック医学」を標榜していても、身体の構成要素をどのように考えるかによって、その内容は全く異なるものになります。今述べたように、人間についてのホリスティック性は大きく3種類に分けることができます。言うまでもなく、ホリスティック性のレベルが高ければ高いほど、より本質的な医学ということになります。したがって、霊と心(精神)と2つの身体をすべて含む“3次元のホリスティック性”に立った医学が、真のホリスティック医学であるということになります。

「真のホリスティック医学」とは、霊・心(精神)・身体(2つの身体)という“三位一体”の身体観に立った医学です。このレベルにまで至らないかぎり、たとえホリスティック医学を自称していても、本当のホリスティック医学とは言えません。真のホリスティック医学は、“三位一体”の身体観の上でのみ成立するものなのです。

真のホリスティック医学を別の言葉で表現するなら――「霊的要素を取り入れた身体観の上に成立する医学」ということになります。現代西洋医学の最大の特徴は“唯物主義”です。真のホリスティック医学は、医学に霊的な要素を導入することによって、従来の唯物医学に真正面から挑戦します。「霊・霊の心(魂)・霊体」といった霊的構成要素を身体観の中に取り入れた医学こそ、真のホリスティック医学なのです。真のホリスティック医学思想とは――「従来の宗教と医学のテーマを最高次元にまで高めて統合したもの」ということになります。

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